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婚約者候補が想像以上にイケメンだった時の対処法を教えてください

仕立て屋のマリルさんとお母様と話し合い、ようやくドレスのデザインがまとまった。お兄様は仕事があるからとお父様に連れていかれた。かわいそうに。


「じゃあデザインはこれで決まりですね。明後日の朝までには必ず完成させますから!」


「無理を言ってしまい申し訳ありません」


「いえいえ、新しい形のドレスを作れるなんてそうそうあったもんじゃないですから。私も楽しみですよ」


そう言って楽しそうにマリルさんは帰って行った。











ついに王宮へ行く日が来た。今日は朝からランとセラにこれでもかと綺麗にされ、朝のうちに届いた真新しいドレスに腕を通し、メイクアップされ、私の体力はだいぶ消耗されていた。その甲斐あって鏡には誰だこいつレベルの美少女が立っていたが。

ランとセラは顔に達成感を浮かべながら笑っていた。


「では行くぞ」


「はい、お父様」


お父様とともに王宮へ向かう。オフショルダーのドレスは私の瞳よりも濃い藍色にしてもらって生地もなるべく肌触りが良く、光沢があるものにしてもらった。それにパニエを履いていないので随分と座り心地が良かった。

馬車で移動すること数十分。私たちはようやく王宮へとたどり着いた。初めてみる王宮はまさにお城といった感じで煌びやかな雰囲気が外にも中にも漂っていた。


「リリー、私は少し話をして来るから庭園で待っていてくれ。庭園はこの道を真っ直ぐいったところにあるから」


「はい」




お父様に言われた通りに進むと庭園らしき場所についた。そこには色とりどりの花が咲き乱れていて、さまざまな種類の蝶が自らの美しさを誇示するかのように飛んでいた。






「どうした?迷子か?」



突然後ろから声を掛けられた。驚いて振り返るとそこにいたのは黒い髪を後ろで1つに結んでいる紫の瞳の美しい少年だった。その美しい瞳に思わず吸い込まれそうになるが自分が問いかけられていることを思い出す。


「迷子ではありません。お父様にこちらで待つようにと言われまして」


ニコッと笑って答える。対人関係の基本は笑顔!お姉ちゃんからなんども言われた言葉だ。


「もしや、君がアルラリア公爵家の娘か?」


「はい、リリー・アルラリアと申します」


そう言うと彼は少しだけ嬉しそうに笑った。私の心拍数が上がるがあくまでも平常心、平常心。何が破滅ルートになるか分からないのだから。


「私はこの国の第2王子、ユーラ・リルリアだ。よろしく頼む」










実はこの時私とユーラ様がここで出逢うようお父様達が手配していたことなどこの時の私は知るよしもなかった。














あの、神様?

私この方と婚約して大丈夫ですよね?

破滅しませんよね?

いや、あの本当に教えてください。





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