雪だるまとその後
俺は今怒っている。
なぜ怒っているのか。
それは簡単だ。
いつもつるんでいる仲間たちがいる。
そいつらにはぶられたからだ。
事が起こったのは二日前
こちらでは珍しく雪が降るだけではなく積もったあの日。
年甲斐もなく朝の7時に起きた俺はチャットアプリにてでグループ(俺たちゃ勇者4人組)にコメントを残した。
とびきりデカイ雪だるまを作ろうと。
そして奴らから帰ってきた答えがこれだ。
1.え、もう作ったんだけど。
2.既読のみ
3.未読(その日の夜に既読がついた)
散々である。
その日はショックのあまり一人で泣きそうになりながら雪だるまを作ったがしかし!
夕方である母ちゃんに頼まれて買い物に行った帰り俺は見てしまったのだ。
友人1である佐藤家の隣で楽しそうに雪だるまを作っている山田と野崎を!
そう楽しんでいたのだ俺を除いた3人だけで
そして怒り狂った俺は今日この場で(昨日は家の用事で呼び出せなかった)3人を呼び出した訳である。
「と、いうわけでせめてもの情けだお前らの言い分を聞こう」
そういうと
佐藤が真っ先に手を挙げた。
意外だ。一番気にしないであろう人間が手を挙げるとは…
「いや、お前が怒ってる意味がようわからん」
「は?俺だけハブっておいてよく言えるな!」
「え、だって俺一人で作っただけやし」
「嘘つけ!、俺は見たぞ!山田と野崎!あいつらもいただろ!」
「いや、それは勝手にきて勝手に飾り付をして行ったの」
「は?なんじゃそりゃ」
何を訳わからんことを言ってんだこいつ?
「ほんとだってば、なぁ山田」
と佐藤は後ろでやんややんやと野崎とお菓子をつついてる山田を呼んだ。
てか、なに呑気にお菓子を食ってんだそこの二人
だから山田はいつまでたっても山田なんだよ。
「ん、なんて」
「聞いてなかったのかよ!」
「だからうちに勝手に来て雪だるまの飾り付け勝手にやったでしょって」
「あ、あぁまーね」
と山田が答える。
訳がわからん、じゃあ佐藤は一応悪くないとして
容疑者は野崎と山田の2人か
と山田に文句をつけようとしたところで
山田が喋り出した。
「でも、あれもな野崎の暴走というか
俺は勝手に付き合わされただけだし」
「な、なんだと!」
山田のこちらも迷惑してんです論に野崎がすかさず文句をつける
「あれは山田があまりにも可哀想だったから誘ってやったんだろー
てかそもそも佐藤が1人で楽しんでるのがずるい」
「え、知らないしそんなの」
「んまぁ、知らないとかそんな態度とって!
そんなんじゃお友達いなくなっちゃうわよ!」
「お前はオカンか笑
でもなんか忘れてると思ったんだよなぁ
そっか鈴木がいなかったのか」
「「「wwww」」」
だめだ収集がつかない。
話は全然違う方向に進んでいっている。
しかも訳がわからないし、最後の方は馬鹿にされてるし、てかまたハブられてるし
「あぁ!もううるさい!!」
怒りが込み上がって来た俺は思わず怒鳴ってしまった。
3人が一斉にこちらを見た
気まずい。
そんな中野崎が口を開いた
「なーに、カッカ、カッカしてんのよ
結局どうしたいのよ」
「う…」
そう改めて言われると恥ずかしくなってくる
怒りの原因も最終的にはみんなと遊びたかったというわけで…
だから結局どうしたいかと言われると…
「みんなと…遊びたかったんだよ…」
と言わざるおえなくなるわけである。
恥ずかしくて顔を上げられない
周りは以前静まり返っている。
恐る恐るみんなを見ると
3人はニマァと憎たらしい笑みでこちらを見ていた。
「もぅ、これだからお坊ちゃんはぁ〜
はーい何して遊びまちょうかー」
「おい、また怒るぞ
やめとけって」
「あ、桃鉄あるじゃん、やる?」
「「やるぅ!!」」
三者三様の動きではしゃぐ姿を見ながら
くだらないことで怒ってたなぁと俺は思わず笑ってしまった。
「ほら、鈴木やるでしょ
はい、コントローラー」
佐藤から渡されたコントローラを意気揚々と受け取ると
4人は並んでテレビ画面を見た。
これから馬鹿な山田が冗談を信じて99年でスタートしてみんなの怒りを買うのはまた別のお話。
桃鉄14年目…
「そういえば既読ついてたってことは気付いた上でスルーしたやつがいたって事だよね?」
そう山田が入った瞬間
みんなが一斉に野崎を見た。
「んー??…メンゴ☆」
そのあと野崎への集中リンチが始まったとさ。
皆さん初めまして、初めましてじゃない方はご贔屓に。
今日もまたクスッとなったら負けですよシリーズです。
日常的な会話を面白くしようとするのはなかなか難しいものですね笑
前作男子高校生と雪だるまの後日談となってますが
ここって途中から連載にはできなくなったんですねってことで短編投稿です。
ないユーモアと文章力をかき集めて作っているのでそこら辺も汲み取っていただいて
暖かい目で笑っていただけると幸いです。
それではまた!
p.s. 桃鉄って10年でもそこそこ辛いのはわたしだけでしょうか?。