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詩集⑥

叫び

作者: 桜ノ夜月

「助けて下さい」なんて


そんな言葉は、言えない。



「助けて下さい」



そう叫んだら、誰かに迷惑をかけてしまうから。



助けて下さい。



護ってください。



嘘でもいいから、たった一言。



「傍に居るよ」



って、教えてください。



嘘でもいいから。



小さな希望を、私に下さい。



『こんな風に弱い私なんて、今すぐ消えてしまえばいいのにな。』



それが、大切な貴女を、優しい貴女を傷付けてしまうと知っているから。



口を塞いで。



耳を塞いで。



目を閉じて。



悲しいことが、無いように。



私は今日も、傷を癒して生きていく。



「頑張れ」って、簡単に言わないで下さい。



私は弱い人間だから、哀しくて消えたくなってしまいます。



「貴方に何が解るんだ」



私の言葉で貴方を傷付けてしまうのが恐いから。



私を比べないで下さい。


貴方を嫌いになるのが、恐いのです。



「いい子」で在ろうとする私なのに、何故だか泣いてしまいそうになる。



泣くのは、卑怯だと思われてしまうから。



感情を閉ざして。



耳を塞いで。



目を閉じて。



嫌われるのが、恐いのです。



私を激しい言葉で罵らないで下さい。



私は弱い人間だから、心が折れてしまいます。



『努力が足りない』



ならば、どう努力したら、貴女は私を認めてくれますか?



貴女と交わした約束が違います。



『傷付くこと』は、許容範囲なんてとうに越えていて。



心が傷だらけなのに、泣けないのです。



それがただ、ただ恐いのです。



『助け』って、どう求めたら良いのですか?



「貴女が悪いんだよ」



私が悪い。私が悪い。



私が悪いから。



もう、「助け」は求めないから。



貴女を困らせてしまうから。



「苦しいよ・・・」



呟いた『叫び』は、誰にも気付かれずに消えていく。




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― 新着の感想 ―
[一言] ストレスを解消するのって難しいですよね。 誰かに一緒にいてほしくて、慰めて欲しくて、助けて欲しくて求めるけれど、手を差し伸べられたら、今度は見捨てられるのが怖くなる。 「嘘でもいいから」って…
[一言] 読んでてメッチャ共感できたんスけど…
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