『夜明けを待ちながら、君を想う』
生きていると、どうしても「大丈夫なふり」をしてしまう夜があります。
誰にも弱さを見せられなくて、心が限界に近づいていることさえ、自分自身に隠してしまうような夜です。
この詩『夜明けを待ちながら、君を想う』は、そんな“言葉にならない孤独”を抱えた人へ向けて書きました。
失った人のこと。
忘れられない記憶。
うまく生きられない苦しさ。
それでも明日を迎えなければいけない現実。
人はきっと、強いから生きているのではなく、
傷つきながらも、それでも前を向こうとするから生きていけるのだと思います。
もし今、あなたが少し疲れているなら。
もし誰にも言えない痛みを抱えているなら。
この詩のどこかの一行が、あなたの夜にそっと寄り添えますように。
泣きたい夜ほど、
人は「大丈夫」と笑ってしまう。
誰にも見つからないように、
胸の奥へ痛みを押し込めて、
平気なふりだけ上手になっていく。
街の灯りは今日も綺麗で、
コンビニの自動ドアは変わらず開いて、
電車は時間通りに走っているのに、
自分だけが世界から置いていかれたみたいで。
「頑張ってるね」
その言葉さえ、
時々苦しくなる夜がある。
本当はもう、
頑張り方なんて分からなかった。
誰かみたいに強くなれなくて、
器用に生きられなくて、
ちゃんと笑えない日もある。
それでも朝は来るから、
また靴を履いて、
眠れなかった目を隠しながら歩き出す。
“生きる”って、
もっと簡単なことだと思っていた。
好きな人がいて、
守りたいものができて、
少しずつ幸せになっていく。
そんな未来を、疑わなかった。
だけど現実は、
大切なものほど壊れやすくて、
優しい人ほど傷ついて、
「もう無理だ」って言葉を、
飲み込んでは夜に捨てる。
あの日、
君が言ったんだ。
「ちゃんと泣ける人は、ちゃんと前に進めるよ」
その言葉を、
今でも時々思い出す。
帰り道の交差点。
雨上がりの匂い。
信号待ちで見上げた空。
何気ない景色の中に、
君はまだ生きている。
忘れたいわけじゃない。
でも、忘れなきゃ進めない気もして。
それなのに、
思い出だけは綺麗なまま残っていく。
人はきっと、
誰かを失いながら大人になる。
永遠なんてないと知って、
それでも誰かを愛してしまう。
怖いのに、
また信じたくなる。
傷ついた分だけ、
優しくなれるなんて綺麗事だと思っていたけど、
君を失ったあと、
前より少しだけ、
人の痛みに気づけるようになった。
だから今日も、
消えそうな心を抱えたまま、
この街で生きていく。
上手にじゃなくていい。
誰かみたいになれなくていい。
泣きながらでも、
立ち止まりながらでも、
それでも歩こうとしているなら、
きっとそれだけで意味がある。
夜は長い。
でも、終わらない夜はない。
いつかまた、
心から笑える朝が来るまで。
僕は今日も、
小さな光を探しながら、
夜明けを待っている。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。
この詩は、「前向きな言葉だけでは救えない夜」をテーマに書きました。
頑張れと言われるほど苦しくなる日。
未来を信じたくても信じられない日。
そんな不完全な心のままでも、人は生きていていいのだと伝えたかったのです。
人生は、綺麗な瞬間ばかりではありません。
むしろ、誰にも見せられない弱さや、消えない後悔の方が多いのかもしれません。
それでも人は、誰かの言葉に救われたり、
思い出に背中を押されたりしながら、少しずつ夜を越えていきます。
この詩が、あなたにとっての“小さな灯り”になれたなら嬉しいです。
そしていつか、今は見えない夜明けが、
あなたのもとにも静かに訪れますように。




