チューリップの三姉妹
ノドカちゃんは、この春「にこにこ保育園」に入園した梅組(年少)さんです。
保育園の花壇では、チューリップの花が咲き始めました。
一番最初に咲いたのは赤いチューリップ。
次の日には白いチューリップが咲きました。
ノドカちゃんはハルカ先生に言いました。
「このチューリップは兄弟だね」
「そうね。赤いチューリップがお姉さんで、白いチューリップが妹かな?」
ハルカ先生がそう言うと、ノドカちゃんはうれしそうに言いました。
「うん。それでね、まだ咲いてないのが一番小さい妹!」
「本当に仲が良さそうね。でもねノドカちゃん、男の子のときは“兄弟”って言うけど、女の子のときは“姉妹”って言うのよ」
「ふ〜ん。兄弟じゃなくて姉妹って言うのか」
次の日、三本目のチューリップが咲きました。黄色い花です。
ノドカちゃんはハルカ先生に言いました。
「先生、このチューリップに名前をつけてあげようよ。一番最初に咲いた赤い花はイチカちゃんで、二番目は…う〜ん、ニがつく名前が思いつかない…」
「ノドカちゃん、“いち、に、さん”じゃなくて、“ひい、ふう、みい”って数えたらどうかな?」
「先生、それなに?」
「“ひとつ、ふたつ、みっつ”っていう数え方は知ってるでしょ?
あれを短くして、“ひい、ふう、みい、よう、いつ、むう、なな、やあ、ここ、とう”って数える言い方があるのよ」
「ふ〜ん。じゃあ、一番お姉さんの赤いチューリップは“ひ”がつくからヒカリちゃん。
二番目の白いチューリップは“ふ”がつくからフタバちゃん。
三番目の黄色いチューリップは“み”がつくからミナちゃんにしよう!」
「とってもいい名前ね! お花もきっと喜ぶわ」
花壇のチューリップたちは、太陽を浴びて元気に咲き誇りました。
家に帰ったノドカちゃんは、お母さんに
「ひい、ふう、みい…って数える数え方と、チューリップに名前をつけたこと」
を楽しそうに話しました。
お母さんはノドカちゃんの成長を感じて、
「にこにこ保育園に入園させてよかったなあ」
と心から思いギュッと抱きしめました。




