ep.7『豊満』④
「いや、待ってくれ。戦闘力はともかく、その……巫女には豊かなバストが必要なんだろう!!??」
「ええ、その点ヴォルガーさんであれば間違いない!! とても豊かなデカパイをお持ちでいらっしゃる!!!」
「明らかに私よりも大きなデカパイ!!! 悔しいけどヴォルガーさんなら間違いないわ!!!」
「頼む!!! 俺の娘の代わりにデカパイ巫女になってくれ!!!!」
「いやいやいやいや違う違う違う違う!!!!」
興奮した様子の村人達を窘めてヴォルガーは叫ぶ!!!
「デカパイというのは要するにその、女性の胸が大きいことを指すのであって……俺の胸はなんか違うだろう!!!???」
「?」
「??」
「???」
ヴォルガーの素朴な疑問に対しても、村人達はピンと来ていない様子であった。
そして、横にいるラピアは頬を膨らませてヴォルガーを睨む。
「ヴォルガーくん……何かいやらしいことを考えてませんか?」
「えっ、いやっ、違……俺がおかしいのか!!??」
常識をグラグラと揺らされるヴォルガーを余所に、話はどんどん進んでいく。
「それでは早速デカパイ巫女服に着替えていただきましょう。まずは採寸から!!」
村長が巻き尺を取り出すと、ラピアが立ち上がって挙手をする。
「あっっ!! その役は私私!! 私がやります!!」
「なるほど、それではお願いします」
ラピアは村長から巻き尺を受け取ると、勢いのままにヴォルガーを促す。
「それじゃあヴォルガーくん!! とりあえず上を脱いじゃってください!!!」
「えっ、あ、ああ……」
勢いに呑まれて承諾してしまうヴォルガーは、黒いタンクトップの裾に手をかける。
「では、我々は後ろを向いていましょう」
そういって三人の村人は一斉に、体ごと壁の方を向いた。
「いや……俺は男だし、わざわざ目を背けることもないと思うが……」
「ああ、これは失敬。ついいつもの癖で……」
そういって三人の村人は一斉に、体ごとヴォルガーの方を向いた。
その視線は熱く、一直線に、未だ黒いタンクトップに包まれたヴォルガーのデカパイへと注がれる。
(そんなに凝視されても困るが……)
困惑しながらも、タンクトップを脱いでいくヴォルガー。
ズシンッッ!!!! という音が聞こえてきそうなほどに膨らんだ胸筋が外気に曝された。
「おぉぉ……!!」
「こいつぁ……!!」
「すっ、すごいわ……!!!」
あまりのデカパイぶりに、三人の村人は思わず感嘆の声を漏らす。
「そ、それじゃあ早速測りますよ……!!!」
にわかに息を荒くしながら、ラピアが巻き尺をヴォルガーのバストにあてがっていく。
ひんやりとした帯が桃色の先端に触れて、ヴォルガーは思わず『ん……♡』と小さく声を漏らした。
そして、ラピアが巻き尺を背中側にまわしてサイズを測ろうとすると……
パァンッッッ!!!!
破裂音とともに巻き尺が弾けて千切れ飛んだ!!!
「『測定不能』!!! 前代未聞のデカパイだぁッッ!!!」
「こいつぁエラいことになりやがったぜ!!!」
「最大サイズの巫女服を用意しなくっちゃ!!!」
三人の村人は飛び跳ねるように立ち上がり、バタバタと準備を始める。
「えっ、あの……」
「ふふっ、どうです! ヴォルガーくんは凄いでしょう?」
何故か誇らしげなラピアを背中に、ヴォルガーの戸惑いは誰にも受け止められず霧散していく。
そして村人達は、特大の巫女服と衣装係と思われる女性達を連れてすぐに引き返して来た。
「きゃぁっ!! 確かに凄まじいデカパイ!!!」
衣装係達は興奮しながらも、ヴォルガーのズボンを無許可で脱がしてテキパキと巫女服を着せていく。
「……えっ、あっ、これは着なきゃダメなのか!!?」
「もちろんです!!」
拒否するタイミングも無いまま、ヴォルガーの装いはあっという間にデカパイ巫女へと変わってしまう。
最大サイズの衣装とはいえ、ヴォルガーの体躯は何もかもが規格外。
デカパイに合わせ余裕を持って縫われたはずの胸部も、ムチッ♡ ムチチッ♡♡ とパツパツに膨らんで今にも弾けそうな様相である。
「突然ですがヴォルガーさん、舞はできますかな?」
「はっ???」
本当に突然投げつけられた村長からの問いかけに、ヴォルガーは答えあぐねた。
「デカパイ巫女は儀式の前に、祭で舞を披露する慣わしとなっているのです」
「いや、舞と言われても振り付けもわからないし、強いていえば武道の型くらいしか……」
「素晴らしい!!! それでいきましょう!!! 音楽はこちらで合わせます!!!」




