第三十四話 リミナの民の体のヒミツ
「──まさか、君たちが水の上を走ることができるとは思わなかったよ。これでは俺たちが付いてきたときに言ったことが薄れてしまうな」
アステルたちは、アステルの愛車『ブリちゃん』を水上用に組み替えて調査を行っており、調査の途中で見つけた岩礁で休憩をしていた。
「アステル=モシュメ、君にできないことを知りたいくらいだよ」
アクア・リタはブリちゃんを不思議そうに眺めながらアステルに話しかける。しかし、当のアステルは、リトの身につけているマント、もといリトの体を保護する膜を調べていた。
「前にも見せてもらっていなかったか? どうしてまたリトの体を調べているんだ?」
「…………」
話しかけても反応してもらえず、アクア・リタは困ったようにラナデに顔を向ける。
「水が満ちてリミナにずっといたときもそうだが、アステルはたまに反応してくれないことがあるな」
「そうですね、何か興味を引くことがあったときにああなるみたいですね。たまに反応することはあった気はしますが、何が違うんですかね? そこまで好奇心が刺激されなかったのか、聞いてて無視してるのか……」
アクア・リタとラナデはお互い顔を合わせながら首を傾げると、そろってアステルに視線を戻す。
「あ、さっきの話なんですが、アステル先輩は料理が苦手らし──」
「ラナデ君、間違った情報を広めるのはやめてくれるかな。私は料理は苦手じゃないよ」
ラナデが喋っている途中で、リトの体を調べていたアステルが言いながら振り向いてくる。
「今回は聞いてたんですね」
「……今回は《・・・》? 私はいつも話は聞いて、返答を欲しがっていたら返すように心がけているよ。で、なんで私が料理が苦手だって話になってたのかな?」
アステルはリトの体を調べ終わったようで、調べた内容を記録書に書き込み始める。
「気にしなくて大丈夫だと思います。それよりも、リトさんのことをもう一度調べてなにが分かったんですか?」
ラナデが聞くと、アステルの記録書に書き込む手が止まる。
「リミナの子たちの、私たちが衣類だと思ってたこの膜は体毛の代わりだろうね。水中を移動するときなどに全身を覆えるように、内側と外側で分泌されている物質で張り付くようになっていて、その際アクア・リタ君はイルカのような見た目、リトちゃんはシャチのような見た目になっているね」
「雨期の間に調べさせてもらっていませんでした? そのときは変わった衣類だって言ってたような……」
そう言いながらラナデが隣のアクア・リタを見ると、アクア・リタは笑みを向け「どうかしたか?」とラナデの頭をなでる。
「この方ずっと僕のことを子供扱いしてくるなぁ……。というか強い、強いですって! うあ首が!」
ラナデがアクア・リタに頭が大きく動くほどなで回されていると、記録を終えたアステルがリトと共に歩いてくる。
そして、なんとか手をどけてもらい、首とさすっているラナデに
「子供扱い、ね。ラナデ君いくつだっけ?」
と、アステルは聞く。
アステルの問いにラナデが口ごもっている間に、アクア・リタとリトはアステルに指示されて水中へと膜をまとい潜っていった。
「えっと……、言葉之星地では十六年で成年扱いで、今は十七です。ので、ちゃんと成年なんですよ!」
「星歴換算では?」
「……十五年です」
「そう、微妙だね。リミナの子たちはどのくらいで成体扱いになるかは分からないし、そもそも生きた時間とは別のことが成体の証になる可能性もあるからね。
星によっては十五年は数世代にもなるし、一個体の幼年期時間でしかない場合もある。けど、ログステーションの基準ではかなり若いね。ここ数年は代わりが早かったし。
平均は……、どれくらいだったかな、私を抜いたログステーション全体の職員の子の平均が百三、エニフルだけでも百辺りかな。うん、まあそんなこと関係なく、新人ということで考えると子供だけどね」
アステルに面と向かってはっきりと言われ、ラナデは肩を落とす。
「今後も頑張ります。……って、こんなことを話していたいんじゃなくて! 雨期の間に調べさせてもらえてたときには気がつかなかったんですか? 僕が言えたことじゃないですけど」
ラナデは目の前の空間を一度指でたたいてモニターを出すと、自身の記録に記載されていないことを確認し始める。
アステルは記録を確認しているラナデの顔をのぞき込むように、軽く首を傾げて見上げる。
「衣類っていうのは深い体毛や分厚い皮膚なんかを持たない生物が、自身の体を保護するためにあるものなんだよ。それを見ず知らずの相手にひんむかれるのを快く思う子はいないでしょ? 身を守る物を渡せと言っているようなものなんだから。
あと、技術力のない星であまり考えずにモニターを出さないでほしいな。今回は例外として許すけど、あのふたりの前以外では気をつけてね」
そう言うとアステルはブリちゃんの元へ行き、バッグの中に収納する。
「すみません。じゃあメモだけ」
ラナデはアステルの考えに納得すると、アステルがブリちゃんをしまっている間に言われたことをメモに取り、モニターに手をかざずと横に払う。そして、
「アステル先輩、そういえばメモリーお姉さんって──」
モニターを消しながらアステルに顔を向けると、一切の衣も身にまとっていないアステルが視界に入る。
「ふぇ?」
アステルはバッグに手を突っ込んで中を探っており、自身に声を掛けたラナデへと顔を向ける。
「何か言った?」
元からほとんどあってないようなほど布面積が少なくはあったが、服を着ている範疇の格好はしていた。
それに、プロノカチックの爆発に巻き込まれて衣服がボロボロになったとき、アステルはすぐさまラナデの側で着替えようとはしていた。だがそのときは、アステルが脱ぎ始める前にメモリーがすぐさま顔を背けるようにラナデに促していた。
しかし、今は違う。メモリーはこの場におらず、アステルはラナデの目など気にすることなくありのままの姿でバッグを探っている。
「あれ? さっき私に何か言わなかった?」
呼びかけるだけ呼びかけて、石のように固まっているラナデにアステルは再度問いかける。が、やはりラナデは固まったまま動かない。
ラナデはアステルの姿に釘付けになってしまっているのだろうか? いや、そんなことはないだろう。
新人とはいえ、ラナデはエニフル記録調査部の中でもひときわ優秀な者が集められる課に配属されたのだ。どんな状況においても常に冷静に頭を回し、行動できるように日頃から訓練していたはずだ。
……などとは行かず、ラナデはログステーション・エニフルの星間記録課に配属される前、ラナデが自身の出身星である言葉之星地にいたとき、ラナデは勉強ばかりしていた。
ラナデは言葉が好きだった。今まで生きてきた人生の大半を他の星の語学の習得に費やすくらいには。つまり、ラナデには異性との交流や恋愛など微塵も経験がなく、ましてや異性の裸体を見るなどもってのほかなのだ。
故に、ラナデはピュアであった。
あまりに動かないラナデを不思議に思い、アステルはバッグを探る手を止め、立ち上がろうとする。
その瞬間、漸く動き出したラナデの脳の伝達速度を体が上回り、とっさに手で顔を覆うと、顔を横に振り払うように背けた。そして──。
「キャアァァァァ────!」
刹那、耳を突き刺すほど甲高い悲鳴が水平線の彼方まで突き抜ける。
ラナデの悲鳴が消えきる直前、聞きつけたアクア・リタとリトが水中から膜を解きながら飛び出してくる。
「どうした!?」
「今の声、異常」
ふたりはすぐに周囲を見渡して脅威を確認し、「もし叫ぶなら私の方だと思うけど……」とぼやいているアステルの姿に気がつくと急いで駆けてくる。
「アステル=モシュメ! なんだその姿は!? 君ほどの強者が何にやられたと言うんだ! それにラナデはどこへ行ったのだ?!」
「まさか、ここにディコンが出た? なら、今すぐに彼を探してリミナに帰る」
「慌てるなリト、俺たちが水中にいるときそれほど強そうなものは見かけなかっただろう。また空からの奇襲かもしれない、気をつけるんだ」
「リタの方こそ慌ててる。私たちはディコンの姿を見たことがないし想像もつかない。したがって、ディコンは空から奇襲してくるかもしれないと思っていた方がいい」
どうやらアクア・リタとリトは、アステルが何者かに攻撃を受けたと思い込んでいるようで、今にもアステル立ちを連れて移動せんと言わんばかりに慌てて話す。
「それに、何も来てないしやられてもいないよ。何か来てくれても全然私は歓迎だけどね。
ただ強いて言うなら、あそこでうずくまっているラナデ君が思っていたよりも純粋だったかな」
アステルは顔を押さえてうずくまるラナデを指して言い、慌てるふたりをなだめる。
そしてそのとき、アステルはふたりの手に持つ槍にそれぞれ別の生物が貫かれているのを見ると、薄い笑みを浮かべ、生物を自身にくれるように言う。
「そ、そうか。何事もなかったのならよかったのだが……君の言うように彼は何事もなかったのか?」
アクア・リタは槍から捕ってきた生物をアステルに渡すと、顔を押さえてうずくまっているラナデを心配しラナデの元へ向かっていった。
アステルがアクア・リタ生物を受け取り、記録書を取り出して記録をしている間、リトは未だ心配のまなざしをアステルに向けていた。
「本当に無事? 膜はどうしたの? これじゃ、体守れない」
リトはそう言いながらアステルの頬にそっと触れる。
アステルは記録中には珍しく自身への言葉に気がついたようで、顔を上げてリトを見る。
「膜……。透明の上着を膜だと思ってたのかな? あれはただ、小型の生物を見かけたときにすぐに捕獲するために着てただけで、私には君たちみたいな膜はないよ」
それだけ言い、アステルは再び視線を下げると生物の体を調べ記録を続ける。
リトはアステルの言葉をいまいち理解していないのか、その後も記録を続けるアステルを心配そうに見つめていた。
「──そっちもちょうだい。あ、ふたりはまた水中潜りに行ってていいよ」
アステルはリトの心配をよそに、アクア・リタから受け取った生物の記録を終え、リトから次の生物を受け取り、アステルの言うとおりリトはアクア・リタを連れて再び水中に潜っていく。
──程なくして二種の生物の記録を終えると、アステルはようやくバッグから葉巻きたばこのような茶色い棒を二本と、指先まで作られているスーツを取り出しスーツに腕を通す。
「あ、アステル先輩、それは?」
アステルがスーツを着ている途中で、顔を両手で覆ったラナデが指の隙間からのぞきながら、アステルの取り出したものについて聞く。
「これは水中探索用の耐圧スーツ。見た目は薄いけど、このスーツはちょこっとだけ珍しい素材を使って特性のものを作ってあるから、これだけでも千メートルは耐えられるんだよ。
こっちの棒は『集気カプセル』。これに事前に気体や液体を吸わせて簡易的なボンベになるから、持っておきたいものを入れて持ち運んだり、生物に襲われたときにたたきつけたりした衝撃で破裂させて、生物をひるませたり撃退したりする。これらが主な使用方法だね」
着ている途中でラナデに話か開けられたため、アステルはスーツに通していた腕を抜き、裸体のまま用具の説明を始めてしまう。
アステルがスーツを着ないことを察知したラナデは、指の隙間をなくして完全に顔を塞ぎ、視覚情報なし声のみの説明を聞く。
「主なということは、ほかにも使用方法があるんですよね? 正直今の用途だと、持ち運ぶならバッグから出す必要ないですし、水中調査するには不必要どころか、衝撃の伝導率が陸上より高い分、あった方が危険だと思うんですけど」
「よく分かってるね。今回は……って、見てなきゃ説明しても身につかないでしょ」
アステルは説明を聞くラナデの態度がなっていないと、途中で説明を止めてラナデの顔を覆う手をどけさせようと近づこうとする。
しかし、ラナデは断固として手はどけまいとアステルに背を向けてうずくまる。
「先に服着てから説明お願いします!」
ラナデの願いにアステルは眉をひそめ、小さきため息をつく。そして、
「話が聞けなくなるのなら仕方ないね、そうしようか。ラナデ君も着替えてね」
と自身の取り出したスーツを手に取る。
「はい……、え?」
予想外の言葉を付け加えられ、ラナデは思わず顔を上げて振り返る。が、裸体のアステルが視界に入ると慌てて姿勢を戻す。
「えじゃないよ、荷物を準備しているときに言っておいたよね? まさか忘れたの? 水着」
「水着……。あ、持ってきてます。けど、そもそも多分、今僕の荷物はアステル先輩のバイクの中にあるので着替えられないです」
「そう、取り出すからちょっと待っててね」
アステルは言う。するとその直後、ドゴンッという鈍い音とともに地面が揺れたかと思えば、かすかに布のこすれるような音だけが残る。
「──荷物はこれだね」
と、すぐにバイクから取り出してきた荷物がラナデの横に音を立てて置かれる。
ラナデは横に置かれた荷物を自身のものだと確認すると、すぐに荷物の中から持ってきた水着を取り出す。
「あった」
ラナデが自信の水着を掲げると、それを見たアステルは眉をひそめる。
「何それ」
「何って、水着です。言われたとおり……」
ラナデの持っているそれは水着ではあるが、アステルの思っていたような水中調査のできる潜水服やダイビングスーツではなく、ただの海パンである。
「それでどうやって水中調査するの?」
「…………」
ラナデはアステルと自身の持ってきた調査着を見比べ、黙り込む。
何をどうして海パンで“水没星”といわれるような星の水中調査ができると思って持ってきたのかと思ったが、詳細を伝えなかった自身の責任とし、アステルはラナデに自身のスーツを渡す。
「これ着て。私はこの星の水圧くらいなら体の負担にならないから」
「え、でも……」
「でもじゃない。水圧を気にする必要がないって言ったでしょ? なのに持ってきてるのはこのスーツが試作品だから。なら必要になる子につけた方が、実用データの収集兼お試しとしては有益だよ。試作品とはいえほぼ完成品みたいなものだから、あまり心配する必要はないと思うよ。
じゃあ私はさっき着てたやつを着直すから、その間に着てね」
「はい」
そうしてふたりは調査のための服装に着替え、ラナデの荷物とバイクをバッグにしまうと、途中かけになっていた集気カプセルの説明を再開する。
「この集気カプセルはもうひとつ使い方があって、端をちぎって水中等に入れると、わずかな気体を集めることができる。ただ端をちぎる分貯めておくことはできないから、一時的な呼吸用の使い捨てにはなるけどね。
私のおすすめとしては、飲み込まずに喉にとどめておくのが自由に口を動かせて良いと思うけど、ラナデ君の場合は驚いて飲み込んでしまうことがありそうだから、口にくわえるなり含むなりして使ってね」
とアステルは空の集気カプセルの端をちぎり、ラナデに手渡す。
「これって呼吸の際水は一緒に入ってこないんですか?」
説明を受けたラナデは、未だ心配そうにアステルに聞く。
「大丈夫だよ。ちぎったところを見てみて。中心にくぼみがあるでしょ?」
アステルに言われ、ラナデが集気カプセルの断面を見ると、アステルの言うとおり中心に黒ずんだくぼみがあった。
「今回の使い方は集気カプセルの集気の部分を主に使う方法だからね。気体だけ集めて余分な液体はそのくぼみから排出されるんだよ。
ちゃんと新品だからね、中に気体が残ってるとか気にせず使ってくれて良いよ」
「ありがとうございます。あのそれと、もうひとつ良いですか?」
「うん、良いよ」
「水中での意思の疎通はどうやって行うんですか?」
ラナデの問いにアステルは少し考え、自身の片手を上げる。
「指式手話って分かる? 五本の指で母音と子音を表し、片手首までで必要な単語が完結する手話」
「知ってます」
「ならそれ使うから。基本何か持ってない限り、相手側の手を使うように。常にお互いの半身だけでも視界に入るようにね。
それと、あまりやり過ぎると腱鞘炎になったり、水の流れで生物にばれるから必要最低限にしてね」
アステルは言うと、ラナデの返事を聞く間も待たずにゴーグルを目元につけ、水中に入ろうとする。
しかし、足首まで浸ると突然足を止め、
「あ、そうだ、すっかり忘れてた」
と、バッグを探り始めると、何やら柔らかいプリンのように揺れる透明な球を取り出す。そして、集気カプセルをくわえるラナデの頭から覆い被せる。
「!?」
ラナデが驚いて外そうとするが、透明な球に先ほどまでの柔らかさはなくなり、堅くラナデの顔を覆い外れない。
「それは『ぷるちこメット』って言って、一瞬の衝撃には柔らかく中の物への衝撃を和らげ、今みたいに持続的な圧力には表層だけ堅くなり内部への圧力を軽減させられる代物だね。本来は物の運搬等に使われるけど、今回みたいに集気カプセルと合わせることができるんだよ。
ちなみに、物質の塊だから内部までみっちり覆われてる思うけど、あくまで衝撃を吸収するための物だから、液体や気体とかはその中に浸透していってしまうからね。陸上では集気カプセルなしでもそれを被っていられるけど、水中ではちゃんと集気カプセルくわえておいてね」
説明するアステルの声はラナデの耳に届いているようで、ラナデが頭を縦に振って了解の意を示すと、同時にぷるちこメットがラナデのうなずきに合わせてぷるぷると揺れるのだった。
「じゃあ、アクア・リタ君たちも待っているだろうから、そろそろ探索を始めようか」
第三十四回 メモリーお姉ちゃんの豆知識!
『指式手話』について
指式手話とは、第一ログステーション・フリヴィア発祥の即席で覚えられる簡易的な手話です。
親指から小指まで、手のひらを相手に向けた状態で親指、人差し指、中指、薬指、小指。手の甲を相手に向けた状態では親指、人差し指、中指、薬指、小指行となっております。
「あ」または「は」と表したいときは手のひら、または甲を相手に向けて親指を二回曲げ、「い」または「ひ」と表したいときは手のひら、または甲を相手に向け、親指、人差し指の順に曲げます。
「か」または「ま」と表したいときは、手のひらまたは甲を相手に向けて人差し指、親指の順に曲げ、「き」または「み」と表したいときは、手のひらまたは甲を相手に向け、人差し指を二回曲げます。
このように、母音と子音に対応する指で相手に物事を伝えることができます。その際、子音に対応する指は曲げたまま母音の指を折って伝えた方が、相手に伝わりやすいですよー。
はい説明はあと少し、頑張ってくださいねぇー。
小文字を表したいときは対応する文字、そうですね、今回は「しゅ」を表したいときは、まず相手に手のひらを向けて中指、人差し指の順に曲げて「し」を作り、次に手の甲を相手に向けて中指を二回曲げ、その手の状態で下に手を寝かせるとできます。
促音、小さい「つ」ですね。こちらは握りこぶしを作るだけで表せますので、その後すぐに手を開いてまた指式手話を再開すれば良いですよ。
濁点「゛」をつけたい場合は対応する文字の指の形で、手のひらを向けている場合は甲を、手の甲を向けている場合は手のひらを向けるようにひねり、半濁点「゜」をつけたい場合は手をひねった後指を崩さず手のひら、または甲を向け直します。
伸ばし棒「ー」を表したいときは入れたいところで手を一回横に振ります。腕ごと振らずとも手首だけで良いですよ。小文字の後に入れたい場合は寝かしたまま、濁点・半濁点の後に入れたい場合はそれぞれを表した後に手を振ってください。
いかがですか? 結構簡単に覚えられそうでしょう? ……何ですか? なぜ指を伸ばすのではなく曲げるやり方なのか……って?
それは、握りこぶしを作ったままやると、物を持った状態でやって、落とさないようにしていたら間違ったことを伝えてしまったり、相手に何も持っていないことを示す役割もあるからですよー。なので正直どちらでも大丈夫です。が、基本的には指を曲げる方ですね。
では皆さん、くれぐれもやり過ぎにはご注意を。手首を使うことが多いので、痛めてしまってはいけませんからね! お姉ちゃんとの約束ですよぉー。
ふぅ。まあ怪しまれたときに「手を上げろ!」だなんて言われることもあるでしょうしねぇ。その際手を閉じているわけにもいきませんからねー……。




