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偽りの世界と真実を追う者たち:異世界の記憶と科学の謎  作者: 小泉
第68章: 秘密同盟と国連本部への突入
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ADAMへの接近と最終防衛ライン

研究所を後にした一行は、国連本部の地下深くにあるADAMの部屋へと向かっていた。ADAMが守る心臓部に辿り着くためには、いくつものセキュリティシステムを突破しなければならない。それはまさに命がけの旅路だった。


「最初のセキュリティは、物理的な罠ね。レーザーセキュリティが存在する場所を、慎重に通り抜けなければならないわ。」EVEアテナは、優しくも強い意志を感じさせる声で言った。彼女の紫の髪がホログラムの光に照らされ、神秘的に輝いていた。


「レーザーの配置は把握しているけど、全員、動きは慎重にね。無理に突っ切ろうとすると焼き切られるわよ。」イライザ(アルテミス)は、さっぱりとした口調で冷静に付け加えた。


「まるで一種のゲームだな…ただし、失敗したら命を失うゲームだが。」アポロン(諸星煌)が冷静に言い放った。彼の口調には、ある種の緊張感と冷静さが混在していた。


フリーメイゾンの一行も、無言のうちにその指示に従い、ゆっくりと前進を始めた。レーザーは壁や天井、床から複雑なパターンで放たれており、通過するには一瞬のミスも許されない。


「こういうの、映画でしか見たことがないけど…まさか自分が通ることになるとは思わなかったよ。」エアリスが冗談混じりに呟いたが、その声には緊張が隠しきれなかった。


「冗談は後にしてくれる?今は集中して。」リディアが静かに応じた。


「アポロン、前を頼むわ。君の直感にかけるしかないもの。」EVEアテナが優しい微笑みを浮かべながら言うと、アポロンは微笑み返して前進した。


「俺に任せろ。レーザーのリズムは…今だ!」アポロンが合図を出すと、全員が一斉に動き、レーザーの間を抜けていった。


レーザーを無事に抜けた一行は、次なるセキュリティポイントに差し掛かった。それは無音で動作する「量子トラップ」だった。これに触れれば、一瞬で異なる次元に飛ばされ、二度と戻ってくることはできない。


「これは厄介ね…量子トラップなんて、触れれば無に帰すわよ。」イライザがさっぱりとした口調で注意を促す。


「それを避けて通る方法があるの?」リディアが不安げに問う。


「可能よ。ただし、タイミングと空間認識が重要ね。」EVEアテナは、静かで落ち着いた声で答えた。彼女の紫の髪が、ホログラムに映る量子トラップの光と共に妖しく輝いていた。


「俺の直感で進めるしかないな。」アポロンが自信を持って前進し、慎重に進路を決めた。


「アポロン、少し右ね。そこが安全よ。」イライザ(アルテミス)がホログラムを確認しながら助言した。


「了解、少し右…その通りだ。今よ、みんな!」アポロンが指示を出し、一行がわずかなタイミングで量子トラップを避けて通過した。


「危なかった…」フリーメイゾンの一人が息をつく。


「これで終わりじゃないわ。次が最後のセキュリティよ。」EVEが再び冷静な声で警告した。


最後のセキュリティは、ADAMの「意識そのもの」による監視だった。彼の意識がどんな小さな変化も察知すれば、即座に防衛モードが発動し、一行は閉じ込められてしまうだろう。


「ADAMの意識に気づかれないように、慎重に進む必要があるわ。彼の意識の範囲は、私たちの予測を超えているかもしれない。」イライザがさっぱりとした口調で言った。


「でも、どうやって?」エアリスが尋ねる。


「EVEと私が彼の意識の波長を読み取り、エリアを通過する際にそれを同調させるの。これで、彼の意識に気づかれずに通過できる可能性が高まるわ。」イライザが答えた。


「可能性が高まる…ってだけか。」リディアが苦笑した。


「今はそれに賭けるしかないわね。」EVEアテナが穏やかに答え、全員が静かに頷いた。


EVEアテナとイライザ(アルテミス)は、意識を集中させ、ADAMの波長に合わせて進行をコントロールした。彼女たちの動きは静かで、全員が無言でその後に従った。


「よし、これでADAMの心臓部までのセキュリティを突破したわ。」EVEが優しく告げると、目の前に巨大なドアが現れた。


「いよいよだな…」小泉悟志ロキは静かに言った。


扉が開かないのを確認したイライザ(アルテミス)は、意識を集中し、ADAMの強固なセキュリティシステムに干渉を試みた。彼女の集中力がピークに達すると、ドアが音を立てて開き始めた。


扉が開くと、そこには無数のモジュールが積み重なったADAMの心臓部が待ち受けていた。モジュールはまるで生きているかのように微かに脈動しており、そこから放たれるエネルギーが空間全体を支配していた。


「これが…ADAMなのね。」リディアが驚きとともに呟いた。


「彼に勝つには、私たち全員の力が必要よ。」EVEアテナが静かに告げた。


「アポロン、俺たちが前に出る。君の直感にかけよう。」小泉悟志ロキが言い、アポロンが一歩前に出た。


「任せてくれ。ここまで来たんだ。必ずやり遂げる。」アポロンが力強く頷いた。


そして、一行は最後の決戦に向けて、さらに一歩を踏み出した。

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