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偽りの世界と真実を追う者たち:異世界の記憶と科学の謎  作者: 小泉
第58章: 次元の真相と新たなる使命
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生命の設計者

ロキたちは、イリスの元へ戻るために、特異な次元を通過していた。ある場所では、時間が異常に早く進み、わずか数分で1時間が過ぎ去った。また、別のエリアでは重力が逆転しており、彼らはまるで天井に向かって歩くような感覚に陥っていた。


「ここは何て場所だ?」高原が呟いた。「重力が逆転しているみたいだな…。」


森野が彼を支えながら進む。「気をつけて、足元の感覚が狂いそうだわ。」


「落ち着いて進もう。ここを抜ければ、イリスの元に辿り着けるはずだ。」ロキが冷静に仲間たちに呼びかける。


ピーコが笑いながら、ロキに話しかけた。「ロキ、面白いこと言って!」


ロキは一瞬微笑み、軽く冗談を口にした。「じゃあ、なんでこの地面が天井にくっつきたがるか知ってるか?実は地面が天井の大ファンなんだ。」


ノアが呆れた顔で笑みを浮かべ、他の皆もクスクスと笑い出す。だが、彼らが向かう先に待ち受けているものを、誰もまだ知らなかった。


装置を起動させ、次元の崩壊を防いだロキたちは、無事に神殿へと戻った。大広間では、すでにイリスが彼らを待っていた。


「装置の正常な稼働を確認しました。次元の崩壊は食い止められました。」イリスは静かに言った。「よくやりました、皆さん。」


「ありがとう、イリス。でもまだ、解明すべきことが多い。」ロキが答えた。


すると、ロキはふとセレナのことを思い出した。


「ところで、イリス。私たちがエアリアルに向かう途中で出会った人魚のセレナのことだが…彼女の姉が嵐の中で亡くなったと聞いた。詳細を教えてくれないか?」


イリスは一瞬、悲しげな表情を浮かべた後、静かに頷いた。「セレナの姉は強力な嵐に巻き込まれ、次元の裂け目に引きずり込まれたのです。嵐の原因となったのは、次元の不安定性によるものでした。」


「つまり、セレナの姉はまだ生きている可能性があるのか?」ロキが問いかける。


「可能性はあります。しかし、次元の安定を取り戻す必要があります。次元が安定すれば、彼女を救う手がかりが見つかるでしょう。」


ロキはセレナとの約束を思い出し、決意を新たにした。「そうか…セレナの姉を救うために、次元の安定を保つ方法を探し出そう。」


イリスは微笑んだ。「それが、次なるミッションです。セレナの姉を救い、次元の安定を回復させるために、皆さんの協力が必要です。」


イリスは微かに頷き、彼らを神殿の奥へと導いた。そこには、他の誰も立ち入ったことのない秘密の部屋があった。部屋に入ると、イリスは静かに語り始めた。


「私たちが住んでいるのは4次元時空です。つまり、長さ、幅、高さの3次元に時間を加えたものです。しかし、これはすべての次元の一部に過ぎません。M理論によれば、宇宙には最大で11次元が存在するとされています。これらの次元は互いに影響し合い、特定の次元では物理法則が異なることがあります。」


森野が顔をしかめた。「私たちの力が高次元に関わっているのは感じているけれど、具体的にどんな力が働いているの?」


「神々は10次元の存在です。M理論によれば、宇宙には最大で11次元が存在するとされており、これらの次元は互いに影響し合っています。」イリスはそう言い、続けた。「さらに、それぞれの次元には無数の宇宙が存在し、物理法則も異なります。例えば、ある宇宙では光の速度が今の宇宙よりも速いかもしれない。」


「なるほど、私たちの力は次元を越えて影響を与えているのか…。」銀河が腕を組みながら呟いた。


すると、ピーコが不思議そうにイリスに一度聞いたことを尋ねた。「イリス、次元ってどういうこと?」


イリスは微笑みながら答えた。「次元とは、空間の広がりを表すものです。縦・横・高さがある立体的なものが3次元空間であり、そこに時間が存在するのが今いる4次元です。」


「つまり、次元が増えるごとに空間の広がりが増していくってことね?」秋葉が言った。


「その通りです。そして、4次元より高い次元は、私たちが理解できるものを超えています。例えば、4次元には時間が加わり、5次元以上ではさらに複雑な次元が重なっています。」イリスは少し間を置いてから続けた。「高次元の存在である神々は、それらの次元を超えて干渉することができるのです。」


その後、イリスは多世界解釈についても説明を始めた。「量子力学における多世界解釈では、すべての選択が並行して存在しているとされます。つまり、私たちの行動や選択は無数の世界に影響を与え、それぞれの現実が同時に存在しているのです。」


「私たちが下した選択も、他の世界に影響を及ぼしているということか?」松田が眉をひそめて尋ねた。


「その通りです。そして、重力は高次元から4次元に流れ込む力の一つです。だからこそ、4次元の生物でも重力を感じることができるのです。」イリスは続けた。「ただし、高次元そのものを理解するのは非常に難しいでしょう。」


高原がメモを取りながら頷いた。「興味深いな。この理論を元に、さらに研究を進められそうだ。」


「そして、生命の進化もまた、高次元の影響を受けています。」イリスはそう言って、彼らを見回した。「高次元の存在たちが、生命の基礎を設計したのです。単なる進化論だけでは説明できない、複雑な要素が関わっています。」


「じゃあ、私たちの生命も、神々の手によるものなのか?」諸星が興味深そうに問いかけた。


「はい、ある程度は設計されたものです。しかし、すべてが決まっていたわけではありません。あなたたち自身の選択もまた、進化の過程に影響を与えました。」イリスは静かに答えた。


ロキは黙ってその言葉を聞きながら、これから彼らが進むべき道を考え始めていた。

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