表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/36

1.人生初めての告白

 俺、宮川隼人は今日、告白をする。相手は同じ学部の女の子、郡城美羽さん。

 大学のミスコンを二連覇している美の容姿を備えた女性。


 人生初めての告白だが、勝算はある。

 何故なら郡城さんはいつも講義前に俺の横に座り、話しかけにきてくれる。

 話をしている最中はよく目が合うし、たびたび眩しい笑顔を俺に向けてくれるのだ。


 これはもう私から告白するのは恥ずかしいから、あなたが私に告白してという意思表示に違いない。

 そして今日、俺は食堂近くにある大きな桜の木の下に彼女を呼び出した。


 早起きをし、歯磨きを入念に行い、自分の持っている服で精一杯のオシャレをして決戦に挑む。


 春には綺麗な桜の花びらを満開させてくれるこの桜の木はすでに桜は全て舞い散り、青々とした若葉が生い茂っている。

 彼女を待っている間、胸は大きく高鳴り、自然と息遣いが激しくなる。


 このまま彼女に会ったら引かれてしまうと、大きく深呼吸をし呼吸を整え、ブレスケアを一粒、口にする。

 口から爽やかなミントの香りしてくるのでこれで大丈夫。


 準備万端の状態で彼女がやって来た。

 整えたはずの呼吸が乱れ始める前に、俺は彼女に想いを伝える。


「好きです。よかったら付き合ってください!」


 突然の俺の告白に彼女は一瞬、驚く様子を見せるが、やがて呆れたような素振りを見せる。

 あれ? 様子がおかしい。


「ごめん、私、あなたの事を男として見たことないわ。それに私、銀行員の彼氏いるし」


「……え? じゃあいつも俺に話しかけて来てくれたのは?」


「だって宮川くん真面目に授業受けてるから、課題毎回やってるじゃん。課題教えてもらう代わりにボッチの宮川くんとお話ししてあげてるんだから、お互いウィンウィンの関係だったのに……。まあ、まさか恋愛感情を持たれるとは思わなかったわ」


 彼女は侮蔑じみた笑みを俺に向ける。


 あれー? 彼女ってこんな性格だったの? それとも猫被ってただけ? 俺が勝手に彼女を神聖化していたのか?


「そ、そっか……。ごめんね、こんなとこに呼び出しちゃったりしちゃって……」


「ほんとよ、私これからデートなのに」


 フラれたのは確かにショックだったが、まだ次があると自分に言い聞かせ、拳を握り、前に進もうとした時、去り際の彼女のセリフが俺の心に大きく抉ってきた。


「あ、そうそう、ボッチの宮川君に一つアドバイス。ゲームが得意とか言ってたけど、ゲームにしか脳がないような男に女が惹かれるような要素ないから、せいぜい頑張ってね。童貞君こと宮川君(笑)」


 自分の特技がゲーム以外にない上、童貞な俺にとって、女の子のそのセリフは俺のライフポイントを簡単に0に刈り取るほどの威力があった。


 その日から、大学に入学して二年間、皆勤賞だった俺は学校を休んだ。


「面白かった!」


「続きが気になる!」


「今後どうなるの!?」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品の応援をお願いします。


面白かったら星五つ、つまらなかったら星一つ、正直なお気持ちで大丈夫です!


ブックマークもいただけると感謝の気持ちしかありません。


何卒よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ