表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/17

第2話 シャロン、最期のエトワール家 ①

 

 01/



 「シャロン様。今後の貴方様の処遇について説明致します」


 重苦しい口調で、長年エトワール家に執事として仕えてくれている爺やアダムスが、シャロンに言った。


 舞踏会の夜が明け、エトワール邸の屋敷の応接間で、シャロンは、ソファに座り、自身の処遇を聴かされるのを待った。


 「シャロン様は、本日の夜より、エルダーク王国を完全に、国外追放され、隣国のルクセル公国に行っていただきます。そして、貴方様は、王妃アリス様に犯した罪を問われ、貴方様の爵位は剥奪。平民として、人生を1からやり直していただきます」


 シャロンは、瞳を閉じ、己の罪を受け入れた。



 「分かりました。アダムス」



 執事のアダムスは、瞳にうっすらと涙を浮かべながら、憔悴しきったシャロンを見た。



 (どうしてこんなことになってしまったんだ)


 シャロンが幼少の頃より仕えていたアダムスは、お転婆でじゃじゃ馬だが、根の優しかったシャロンがどうしてこんな罪を犯したのか、アダムスには分からなかった。




 すると、

 応接間の扉が、ゆっくりと開き、給仕のメイドが入ってきた。


 「シャロン様。迎えの馬車が到着致しました」



 それを聴いたシャロンは、ゆっくりとソファから立ちがあり、



 振り向き際に、執事アダムスに言った。



 「爺や。今まで私に尽くしてくれたこと感謝致します」



 シャロンは、そう言うと、艶やかな長い黒髪を靡かせながら、スタスタと応接間をあとにした。







 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ