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ゴブリンを殺した後俺はそのままダンジョンから出た。
『朱雀』が使えないとやられてしまう可能性があるからだ。
ダンジョンから出て、ゴブリンのドロップ品を換金し帰ってきた。
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「まさか『朱雀』にあんな罠があったとはな…」
『朱雀』はもともと火がないと使いにくい。
だから、ライターを持っていこうと思ったが、ふと火をつけるのが間に合うだろうか、と思った。
不意打ちなら大丈夫だろうが、真正面から戦うとき遅いのではないか。
だから、何かないかとインターネットで探していたらとてもいいものが見つかった。
速くこすると静電気が出るという特殊な材質の手袋だ。
「これなら、フィンガースナップをするだけでいろいろできるんじゃないか。」
速達で明日届くというので買ってみた。
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昨日買った手袋が届いた。
手触りはゴムに近い。ただ、ゴムと違い伸びない。ピッタリ俺の手にはまった。
試しにフィンガースナップすると火花が出た。
「危ないから、ダンジョンまでは外すか。」
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電車を使いダンジョンまできた。持ち物は昨日持ってきたもの+手袋だ。
受付をすまし、ダンジョンに入る。自作の地図をもち、前回とは違う道を行こうとしてふと気づいた。
「あれ、地図って『神眼』でこの階層を見ればいいんじゃね?」
試しに床を視てみた。
「おー。本当に見れた。このまま、モンスターの位置も見れるんじゃね?」
右上に地図が現れたので、それをもう一度見てみる。
「おー!これもわかるのか!有能だな、『神眼』!」
モンスターの位置がわかるのなら、奇襲もしやすいのでかなりうれしい。
モンスターのリポップに気を付けながら一番近いモンスターに近づく。
こちらの方向を見ていないので、手袋で火花を出しそれを『朱雀』で拳大の大きさにし後ろから近づけ、ゴブリンの近くで爆発させる!
「よっしゃー!うまくいった!」
大きくする方法や爆発させる方法は分かったから、『朱雀』は火を出すことができるのだろう。
ステータスを見るとMPが3減っていた。
この威力が33発放てるならかなり『朱雀』は強いな。
俺はそのまま30体ゴブリンを倒し換金している人をびっくりさせてしまった。