3
冒険者カードは講習会の3日後に家に来た。
「これでダンジョンに入れる!!」
明日がダンジョンの解禁日だから、今日はダンジョンに入るための準備をしよう。
持っていくものは、
・バット
・リュック
・冒険者カード
動きやすい服と靴も用意して、これでオッケーかな。
バットは武器でリュックはモンスターからのドロップ品を入れる用だ。
さて、明日に備えて早く寝るか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ジリリリリリリ、ジリリリリリリ
目覚まし時計の音で起きた。
昨日準備したものを持ち、サングラスとマスクをつけ、いざ出発。
「前行った、渋谷のダンジョンでいいか。」
渋谷につくと人でにぎわっていた。テレビなどのマスコミも来ていて、ダンジョンに入ろうとする人を取っていた。
俺は何とか人をかき分けダンジョンに入るための列にならんだ。
そのまま待っていると俺の順番が来た。
「冒険者カードを見せてください。…はい。清水 蓮さんですね。どうぞ気を付けていってください。」
受付の人に冒険者カードを見せ、通してもらった。
ドキドキする胸を抑え、俺はダンジョンへ入っていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ダンジョンの中は迷路のように入り組んでいた。
たまたま迷路のような構造だったら帰れなくなる、と思いマッピングしたがここまで入り組んでいるとは思わなかった。…俺が方向音痴だからかもしれないが。
そんなことを一人で思っていたらやつが現れた。
緑色の肌、子どものような身長間違いない、ゴブリンだ。
幸い相手が気づいていないから『朱雀』を使い焼き殺す。
そう思って炎を出そうとしたが出し方がわからない。
そうやってあたふたしているうちにゴブリンがこちらに気付いた。
ゴブリンは俺に気付くと同時に手に持った棍棒を振りかぶりながら突進してきた。
とっさのことで一瞬呆然としたが、何とか棍棒をバットで防御した。
「ぐっ!」
少しよろけたがゴブリンもその様子だったのでとっさにあごを殴った。
ゴブリンはもろにくらいそのまま倒れたので殴り続けていたら、突如ゴブリンが光になってきえた。
「ふう、危なかった。何とかなった。」
まさか、『朱雀』が使えないとは思わなかった。
「まさか、火がないと使えないのか?」
確か火を自由自在に操る、だったよな。今度ライターを持ってきて試してみよう。
『神眼』の有用性は後々わかります。