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ダンジョンが現れてから、はや1か月たった。
毎日のようにお偉いさんたちが会議して、やっとダンジョンについての法律が決まったらしい。
本来なら、ありえないはやさだが民間人が勝手に入ることを危惧して特別な処置がされたらしい。
今、僕はこれから始まるダンジョンについての記者会見を見るところだ。
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「なるほど。」
ダンジョンについての説明が終わった。
ダンジョンはだれの領地でもないため、規制することは無理だそうだ。
ただ、ダンジョン内での死亡率を減らすため講習会をするらしい。
講習会に行かないとダンジョンには入ることが許されない、と言っていた。
また、ダンジョンの中ではスキルが使えるらしい。逆に外に出ると使えなくなるとのこと。
スキルは使おうとしても使えなかったから不思議だったんだよな。
SNSでも使えないって騒いでたし。
ステータスもダンジョンを出ると元に戻るらしい。
日常でも使ってみたかった、と思う反面ダンジョン外でのスキルを使った犯行ができなくなるからよかったと思う。
そんなこんなで無事(?)ダンジョンへ入る許可が国からでた。
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会見から一週間後俺は忌まわしき俺の母校である中学校へ来ていた。
講習会の会場で一番近くだったのがここだったからだ。
「はあ~。いくらダンジョンに潜るために必要なことだからといって、
ここにしたのは間違いだったかなあ。」
めんどくさがり屋な僕の性格がたたってしまった。
昔のことを思い出し少し憂鬱になっていると、講習会が始まった。
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講習会が終わった。少しびっくりしたこともあったがおおむね順調だった。
今回話された内容は
1.ダンジョン内では化け物(以下モンスター)が出ること
スクリーンに映されたモンスターをみたが、ゴブリンだった。
ゴブリン以外にもモンスターは出るらしい。
2.これらの化け物を間引きしてほしいこと
これらの化け物は基本ダンジョン内にいるが外に出る個体もいる。
ダンジョン外ではスキルやステータスの効果がないためダンジョンの中にいるうちに倒して
ほしい、とのこと。
3.モンスターを倒して手に入れたものは国が買い取ること
ただで間引きさせるのは道理にかなっていないので、モンスターを倒したときに落としたものを国が買い取る。
4.冒険者カードをダンジョン前の受付の人に見せること
ダンジョンに勝手に入られると、もし死んだときに事件になってしまうので冒険者カードを提示しダンジョンに入ること。ちなみに、ダンジョンに入って30日たつと死亡認定されるらしい。
5.死亡した場合自己責任
ダンジョン内で死んでも、国は一切の責任を負わない。
が主だっただろうか。
そのあと俺は冒険者カードを作るための個人情報を書類に書いて提出し、その日は家に帰った。