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第五十話 作戦

「ま、まあまあ。とりあえず二人はどうするの?」


 私は顔をつき合わせる二人を手で制し、何か作戦を考えているか聞くことにした。


「そりゃぁまあ……あれよ、あれ」


「あれって?」


 サラマンダーは言葉を濁すように言うが、私は何が言いたいのかわからないので聞き返してみた。


「いや……だから……」


「何も考えて無いんでしょう?全く、自分の方が頭いいって言っている癖にアイデア一つも思いつかないなんてね」


 ウンディーネは言葉をつまらせるサラマンダーに呆れたような声を上げる。

 サラマンダーは悔しそうに硬い刀身を歪めていた。


「えーっと……じゃあウンディーネは何かアイデアが?」


 私の問いに対して、ウンディーネは少し口角を上げ、指先で小さな人型と大きな人型の物を二つと一つ、棒のような形をした物を一つ作る。

 

「この小さい二つをサツキとフレイ。大きいのが私でこの棒切れが能無しよ」


 ウンディーネは一つずつ指を指して説明するが、最後の一つにだけ明らかに悪意があった。

 当然の如く、サラマンダーは憤慨し、ウンディーネの指先の自分を切る。


「ふざけてんじゃ無いわよ!こっちが見逃してやっているんだからもうちょっとマシにしなさいよ!」


 サラマンダーが怒り、ウンディーネはだるそうにしながらサラマンダーを見る。

 しかし、自分の指先を切られてもなお、ウンディーネは姿勢を戻して私たちに説明を続けようとする。


「……それで、サツキとフレイにはもう一度だけ仮面男に会ってもらって懐でも何でもいいからそいつの行先までついて行って欲しいの。着いたら、場所の確認と連絡。といってもあなたの方から伝えてもらうだけだけども」


 サラマンダーはウンディーネの態度が気に入らなかったのか、鞘に戻ってしまった。

 ……ウンディーネは私たちに一度潜入させて、そのあと二人で捜査を始める気なのかな?


「ウンディーネ、じゃあ私達が先に調べ物とかしておくから、そこに着いたら合流___」


「それはいらないわ」


 ウンディーネは食い入るように私の提案を遮る。

 私は不審に思いながらも、理由だけは聞いて見ることにした。


「え……?どうして?私たちは小さくなっているんだから、そっちの方がいいと思うんだけど……」


「行動しづらいでしょ?私は鍵穴とかにも侵入できるから、そっちの方がいいと思ったのよ」


 なるほどな……。

 私がウンディーネの言葉に納得した矢先、サラマンダーが急遽鞘から飛び出てきた。


「ちょ……ちょっと待ちなさいよ!私は……私はどうなるの!?」


 サラマンダーの言葉で、私はサラマンダーが侵入できそうに無い作戦だと言う事に気づいた。

 しかし、ウンディーネは最初から気づいていたのか、平然としたまま、サラマンダーへ言い放った。


「あなたはいらないわ」

今回はいつもよりも半分少なくなってしまいました……。

明日はしっかりといつも通りに描いていきたいです!

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