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いじめ対応マニュアルー転生教師はクビをかけて貴族令嬢を糾弾するー  作者: 神埼 アオイ
転生教師アオイとのアズーナ王国物語
4/45

4 アオイ・リーゼンバーグ・2

ブックマークありがとうございます。


会議があったようだが、頭痛を理由に教官宿舎の自宅に戻って、「落ち着こう、私!」を実行していた私は、3杯目の紅茶を飲み干した。


思い出すもの、身の回りのもの、すべてが

みんな大好き、乙女ゲーム転生小説実写版!

舞台化!2・5次元俳優集合!

的な。


好きだけど。そうよ、池袋のお店まで行って、生写真買ったりしたわよ。彼にとっては、黒歴史かもしれないけど。今じゃミュージカルでも活躍中の押しは、テ○○ュ出身でー仮○○○ダーにも出てたしー、


いや、今は置いておこう?

ね、私。

私の本棚のDVDコレクションとか、写真集とか、どうなるのかなー、私死んだんだし。


死んだのよね。この展開のルールからいくと。

死んで転生したんだわ。


ノンフィクションだなんて、誰も言ってくれなかったけど。


本当にお花畑の薄っぺらい、しかしながらゴージャスで胸キュンで、ご都合主義にリアリズムと夢と希望と友情と、女の情念と、フォーマットと、その他諸々をぶっこんだ世界が構築されているんだ!


とりあえず。

アオイ=碧は、生きている。

存在するのだ。


(ー教師、29歳、という『設定』は同じなのよね。)

出自も半生も、まったく異なりはするものの。


そして、最も肝心なことは!

(・・・誰の作品?)


そう、私は、この世界を舞台とした話を読んでいない(・・・・・・)!!!!!


アズーナ王国

王院学院

しらんがな!


いや、アオイとしては、知ってるよ?ああ、ややこしいな。でも、神埼碧は、こんな王国知らんがな!


普通、知ってる物語に転生するんじゃないのか?そしてつり目を鏡でみて、わあーあくやくれいじょおだあーてんせいしちまったあー的になるんじゃないのか。


閑話休題


紅茶ポットを傾けてカップに最後のお茶を注ぐ。


転生者としてのアドバンテージは、私にはないと言うことだ。

しかも、このストーリィにおいて、アオイがどういうポジションかもわからない。


これから、どんな出来事があり、そしてアオイがどうなっていくのかも、わからないのだ。


つまり


ご都合よく立ち回り、この世界で幸せをつかむことなど、自らあたりくじを宝くじ売り場でひく位、無理がある。


(で、あれば・・・)


アオイとして動きつつ、この世界に慣れていくしかない。

アオイとして、生きていくしかない。


(神埼碧の29年が、役に立てばいいけど)


とりあえず、アオイが紅茶好きではなく、コーヒー党だったらいいのに、と思うのであった。


窓の外はすっかり日が暮れた。


カーテンを閉めようと立ち上がったその時

RRRRRRRRRRRRRR


電話があるんだ(あるんです)


「はい、リーゼンバーグ」


(ーお休みのところすまないね。シトです)


「・・・・・・校長先生。本日は申し訳ありません」


(いや。あのね、それはね、そのー)


「ー何か?」


(うん。ちょっと大きなね。君のクラスの。)


いまから、来てくれる?という声を聞きつつ、背中に冷や汗がわいてきた。


年休とった時に限って!というアレである。


すぐに!と電話を切って仕事着に着替える。



ーこのときは、前世の経験上、けんかとか非行とか、そんな呼び出しだと思っていた碧である。


だが、この世界で、アオイの物語が進行し始めたことを今はまだ知らない。



やっとで話が進みます。

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