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白亜の騎士と癒しの乙女  作者: ゆきんこ
第三部

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治癒術師見習い 3

 ポカポカとした春の日差しを浴びながら、私と先生、アオイの三人は、今日も孤児院へと向かった。道端のあちこちに小さな花が咲き、木々も若葉を吹き始めている。


 冬眠から覚めたらしいカエルが、岩の上から道の真ん中にピョンと飛び出した。アオイが飛び上がるようにカエルを避ける。ああいう避け方するって事は、アオイってば、カエルが苦手っぽいな。可愛いのに。


 先生から、初級魔術教本を終わらせたご褒美はまだもらえていない。冬の間はお出掛け日和なんて無いんだから、仕方ない。それは分かってるんだけど……。忘れてるなんて事、無いよね……? これだけ暖かくなったのに、先生から何もお話が無いから、ちょっと不安になってしまう。私から聞いた方が良いのかな? 隣を歩く先生をちらりと見ると、先生とバッチリ目が合ってしまった。いつも通り、先生がにこっと笑う。


「きゃ~!」


 突然、アオイの悲鳴が響き渡った。先生が弾かれたようにアオイの方を向く。腰の剣の柄に手をかけて。私も咄嗟に腰の杖を引き抜き、アオイに駆け寄――ろうとして止めた。


「いやぁ! 気持ち悪いぃ~!」


 半泣きになって逃げ回るアオイの周りを、蝶々がまとわりつくように飛んでいる。春になれば、蝶々くらい飛ぶでしょ、普通。それに、気持ち悪いどころか、綺麗だよ、その蝶々。


「二人とも、見てないで助けてぇぇぇぇ!」


「助けてって言われても……」


 「どうしよう?」と先生を見上げると、先生も「どうしましょうか?」というような顔で私を見た。


「こいつ、絶対に毒あるよぉ! 助けてぇ!」


 ど、毒……? 黒に紫と赤の斑点は綺麗だし、大きさだって掌くらいくらいしかない。普通だと思うんだけどなぁ。こういう蝶々が毒を持ってるなんて、聞いた事が無いんだけどなぁ?


 う~ん……。あ! アオイの世界では、蝶々は毒を持ってたんだ、きっと! だとしたら、怖がる意味も分かる。でも、こっちの世界の蝶々は毒なんて持ってない。ヒラヒラと飛んで、お花に止まって蜜を吸うだけ。元の世界とは違うんだから、そんなに怖がらなくても大丈夫だよ、アオイ。


 そんな事を考えながらアオイを見つめていると、悲鳴を上げながら蝶々から逃げ惑っていたアオイが、ガバッと先生に抱き付いた。先生が少し困ったような顔で、ヒラヒラと飛ぶ蝶々をシッシッと追い払う。


 そんな二人の姿を見て、ズキリと私の胸の奥が痛んだ。アオイはきっと、パニックになってて、自分が何をしているのか分かっていない。そんなの、分かってる……。でも……! 私は二人に背を向け、駆け出した。


 でたらめに走って、たどり着いたのは孤児院近くの岩場だった。先生にあげていた薬草が生えている岩場。私は手近な岩に腰を下ろすと、ごしごしと目元を袖で拭った。でも、次々と涙が溢れてくる。


 こんなに悲しくて辛いのは、きっと、私が先生の事を誰よりも好きだから。じゃあ、もし、先生を嫌いになれたら、こんな思い、しなくて済むの……? それなら、いっそ、嫌いになりたい。でも、出来ないんだよぉ。誰か助けてよぉ!


 独り、声を上げて泣いていると、突然、お尻の辺りに何かが触れた。寄りかかられているような、そんな感じ。驚いて振り返ると、真っ先に目に入ったのは真っ白い毛並みだった。私のお尻の辺りにピッタリくっ付いて丸まっているから、パッと見た感じは、でっかい毛玉がスカートにくっ付いているように見える。


「ミーぢゃん……?」


 呟いた私の声が聞こえたように、ミーちゃんがこちらを振り返った。「何?」って顔で。と思ったら、大きなあくびをした。


 何でミーちゃんが……? わざわざお城から来てくれたの? 私が泣いてたから……? でも、今はそんな事、どうでも良い!


「ミーぢゃぁぁぁん!」


 ミーちゃんを抱き上げ、ギュッと抱きしめる。と、ミーちゃんから「ぐぇっ!」という変な声が上がった。驚いて腕の力を緩めると、ミーちゃんが私の腕から逃げ出すように地面に飛び降りた。


 トコトコと歩き始めたミーちゃんが、ふと足を止める。と、地面に生えている草をジーッと見始めた。尻尾がユラユラ揺れている。どうしたんだろう? そう思って見守っていたら、ミーちゃんが興味津々で草の匂いを嗅いだ。とたん、「うぇ!」って顔をする。と、今度は別の草に近寄って、またジーッと見始めた。そして、また匂いを嗅いだと思ったら、今度はむしゃむしゃとそれを食べ始めた。そんなミーちゃんを見ていたら、何だか心が落ち着いてきた。


「その草、美味しい?」


「んにゃ」


 返事をするようにミーちゃんは一声鳴くと、また草をむしゃむしゃと食べ始めた。よっぽど美味しいんだろうな。ミーちゃんって、お肉とお魚しか食べないと思ってたんだけどな。大発見だ。


 こんな風にボーっとミーちゃんを見てても仕方ないし、私も薬草採りでもしよっと。そう思ってピョンと岩から飛び降りる。そして、その場にしゃがみ込むと、独特の形をした葉っぱを探した。


 薬草を見つけるとそれを引っこ抜き、エプロンのポケットに突っ込む。後でフォーゲルシメーレさんに、この薬草を使った薬の作り方を教えてもらって、それを今日の勉強にしよう。そうすれば、アオイとも先生ともほとんど顔を合わせなくて済むもん。先生に一言、フォーゲルシメーレさんの所にいるからねって言えば良いだけだもん。


 ふと空を見上げると、真っ青な空に真っ白い雲が浮いていた。あの雲の形、丸まったミーちゃんみたい。あっちは、手足を伸ばしたミーちゃんで、あっちのは歩いてるミーちゃん。お空にミーちゃんが沢山いる。


 ミーちゃんを見ると、まだ草を食べていた。凄い勢いだ。お腹空いてたのかな……? 竜王城に連れて帰って、バルトさんに餌あげてって言った方が良いのかな? そんな事を考えていたら、ミーちゃんが何かに気が付いたように草から顔を上げた。ジッと一点を見つめるミーちゃん。不思議に思ってミーちゃんの見ている方を振り向くと、木々の間から見慣れた人影が姿を現した。人影はキョロキョロと辺りと見回していたかと思ったら、気が付いたようにこちらを向いた。


「先生……」


 わざわざ探しに来たの? アオイを置いて? アオイは良いの? 立ち上がったのは良いけれど、そんな事を考えてしまって、先生に駆け寄る事が出来ない。ただ呆然と、こちらに駆けて来る先生を見つめる事しか出来なかった。


 途端、ミーちゃんが唸り始めた。毛を逆立て、牙を剥き出しにするその姿は、何度見ても迫力満点だ。そんなミーちゃんをそっと抱き上げる。でも、ミーちゃんは私の腕の中でも唸り続けていた。抱っこすれば落ち着くかなって思ったんだけど……。


「突然いなくなったと思ったら、こんな所に――っ!」


 私に向かって伸ばされた先生の手を、ミーちゃんが鋭く引っ掻いた。慌てて手を引っ込めた先生は、驚いたような顔で、引っ掻かれた手を見つめている。その手は白い手袋が裂け、薄らと血が滲んでいた。


「これは何とも……」


 溜め息混じりに呟いた先生が、ほんの少し肩を竦めた。嫌われてるのが分かってても、こうして攻撃されると傷付くよね。それに、手、痛いよね……。


「先生、手、見せて。治すよ」


「いえ、大丈夫です。これくらいなら傷薬でも治りますから。目立つ箇所でもありませんし、魔術を使うまでも無いでしょう。それよりも、アオイ様が心配しています。戻りましょうか?」


「ん……」


 先を歩き始めた先生の後を、ミーちゃんを抱えて付いて行く。先生は一直線に孤児院に向かっているようだった。きっと、アオイを孤児院に送って、すぐに探してくれたんだろうな……。あれ? でも、そうすると、お迎えがやけに早かったような……。私の居場所の目星が付いてた……? まさか、ね。だって、ここは秘密の場所なんだもん。先生にもアオイにも、教えた事は一度も無いんだもん。たまたまだな、きっと。


 孤児院に着くと、アオイにお説教されてしまった。いなくなるならなるで、一声掛けないと駄目だって。心配するでしょうって。サクラさんがアオイをなだめてくれなかったら、今日も長々とお説教されるところだった。危ない、危ない。


 私はミーちゃんをアオイに押し付けると、フォーゲルシメーレさんの診療所へと向かった。今日採った薬草を使った、お薬の作り方を教えてもらう為に。診療所の扉を開くと、カランコロンと入り口のベルが鳴り、奥からリリーが姿を現した。私の姿を見て微笑むリリーに笑顔を返す。


「こんにちは。あのね、今日ね、フォーゲルシメーレさんにお薬の作り方、教えてもらいに来たの」


「はい、こんにちは。すぐに呼んで来ますわね」


「ん」


 診療所の奥へと引っ込むリリーの背を見送り、私は待合室の椅子に腰掛けた。しばらくそうして待っていると、リリーと共にフォーゲルシメーレさんが姿を現した。


「本日は、どの薬の作り方をご希望ですか?」


「あのね、この薬草を使った薬」


 今日採った薬草をエプロンのポケットから取り出し、掲げて見せる。すると、フォーゲルシメーレさんが薬草に興味を示した。


「その薬草、根ごと採ってあります?」


「ん。引っこ抜いてきた」


「一株、庭の薬草畑に植えておいて下さい」


「良いよ。じゃあ、それが今日の分の授業料ね」


「しっかりしてますねぇ」


 フォーゲルシメーレさんが苦笑する。私は「勝った」とばかりに、にんまり笑ってみせた。


 フォーゲルシメーレさんは、ただではお薬の作り方を教えてくれない。授業料として、作った薬の半分を納めたり、リリーのお手伝いをしないといけなかったりする。その日にどんな授業料を納めないといけないかは、フォーゲルシメーレさんの気分次第。でも、フォーゲルシメーレさんやリリーのメリットになりそうな事なら、何でも授業料にしてくれるんだから安い物だ。だから、最近は授業料になりそうな事をお話の最中も考えていたりする。二人のメリットになりそうな事、何か無いかなぁって。


 私はフォーゲルシメーレさんの家の裏手に回ると、花壇みたいになっている薬草畑の隅っこをシャベルで掘り、薬草を一株植えた。お水をあげて、初級の回復系治癒術をかける。すると、萎れていた葉っぱがみるみるうちに元気を取り戻した。今日も上手く根付いたな。本当に魔術って便利。枯れてさえいなければ、こうして植え付けに失敗する事は無いんだもん。


 手を洗い、診療所に戻ってフォーゲルシメーレさんの講義を受ける。フォーゲルシメーレさんは薬の作り方だけじゃなく、薬草の効果も詳しく教えてくれた。私が採ってきたのは化膿止めの薬草で、葉っぱの汁は傷に塗ると、ちょっと刺激があるらしい。言われてみれば、母さんと暮らしていた頃、擦りむいた私の膝に母さんがこの薬草を揉んで貼ってくれた時、ちょっとヒリヒリしたかもしれない。


 フォーゲルシメーレさんと二人で傷薬を作り終わると、リリーが居間に案内してくれて、お茶を出してくれた。リリーの淹れるお茶は美味しいから好き。でも、ちょっと熱過ぎるのが難点だ。フーフーと息を吹きかけ、一口。うん。熱い! でも、美味しい!


 私の目の前には出来たてホヤホヤの傷薬。いらない布で厳重に包んである。ビンの蓋をしっかり締めてても何だか臭いから、リリーがこうして包んでくれた。


 私とリリー、フォーゲルシメーレさんの三人でまったりお茶を飲んでいると、診療所の扉のベルがカランコロンと鳴るのが聞こえてきた。立ち上がろうとしたリリーを手で制し、フォーゲルシメーレさんが立ち上がる。そして、診療所へ繋がる扉へと向かった。


 すぐにフォーゲルシメーレさんは戻って来た。先生と一緒に。もう帰る時間? 今日はやけに早く帰るんだな。と思ったけど、違ったらしい。フォーゲルシメーレさんは厳しい顔つきで椅子に座り、自身の斜め前、私の正面の空いている席を先生に勧めた。渋々といった顔で椅子に座った先生に、リリーがお茶を出す。


「早速ですが、傷を見せて下さい」


 フォーゲルシメーレさんが先生に手を差し出した。先生が少し困ったように眉を落とす。


「大袈裟ですよ。傷薬で――」


「一つ、お伺いしますが、引っ掻かれたのは手袋の上からだったのですよね?」


「ええ、まあ……」


 ああ、そっか。ミーちゃんに引っ掻かれた傷に付ける傷薬をもらいに来たのか。それで、フォーゲルシメーレさんが診察する事になった、と。居間で診察なのは、先生が私のお迎えついでに来たからなのかな?


 それにしても、フォーゲルシメーレさんってば、何でこんな厳しい顔してるの? ミーちゃんに引っ掻かれた時の傷、そんなに深刻だったの? さっき、ちゃんと見せてもらえば良かった……。


「私の記憶が正しければ、いつもしてらしたグローブは、マント同様、アラクネの糸で作ってあったと思うのですが?」


「……はい」


「それをいとも簡単に裂くなど、普通の獣が出来る事では無いのはお分かりですよね?」


「それは……まあ……そう、ですね……」


 先生の目が泳ぐ。何気に、フォーゲルシメーレさんって、こういう時だけはかなり強気だ。きっと、これが薬師としてのフォーゲルシメーレさんの顔なんだと思う。おっかない、おっかない。


「爪に魔力が乗っていた証拠でしょう! つべこべ言わずに、傷を見せなさい!」


「はい……」


 おお~! フォーゲルシメーレさんが勝った! 先生は頑固だから、一度こうと決めたらなかなか覆さないのに。凄い! 私も見習わなくては!


「ふむ……。若干、魔力浸食がありますが、この程度なら腐り落ちる心配は無さそうですね。アラクネの糸のグローブがあったのが幸いしましたね」


 とりあえず、先生の傷は深刻では無かったらしい。良かったとホッと息を吐く私を、フォーゲルシメーレさんがちょいちょいと手招きした。


「アイリスも見ておきなさい。魔物にやられた傷とよく似ていますから」


 フォーゲルシメーレさんに言われた通り、身を乗り出し、どれどれと先生の手の傷を覗き込む。うわ……。手、腫れてる。それに、傷口の周りが紫色に変わってる!


「特徴は、魔力の浸食により、傷及び周辺が化膿する事。酷い場合は、命に関わる事もありますし、傷を負った箇所によっては腐り落ちてしまう事もあります。傷の周りが腫れているでしょう? 化膿し始めている証拠です。腫れていない箇所と比べてみると、熱を持っているのが分かるかと思います」


 腫れている部分にそっと触れてみる。次に、腫れていない所にも触れてみる。すると、フォーゲルシメーレさんの言う通り、腫れている部分が熱くなっているのがよく分かった。


「傷口周辺の皮膚変色が、未だ魔力浸食が起こっている証拠です。浸食部分が広範囲――例えば、変色が手の甲全体に及ぶような場合は、魔力を中和させる薬を使い、その後、傷の処置をします」


「これ、治癒術でも治るの?」


「治ります。治癒術を使う場合は、普通の傷と対処の方法は変わりません。重症患者の場合は、治癒術での治療優先です」


「じゃあ、私、治す!」


 やる気満々。杖を腰のホルダーから引き抜くと、フォーゲルシメーレさんが首を横に振った。首を傾げる私に、フォーゲルシメーレさんが良い顔で笑う。


「今回は軽症ですし、ラインヴァイス殿は傷薬をご所望です。患者の希望を出来得る限り聞くのも、薬師や治癒術師の務めですよ。せっかく、先ほど作った傷薬があるのですから、それを塗ってあげなさい」


 ほうほう。そういうものなのか。何でもかんでも、治癒術で治せば良いってものじゃないのか。一つ勉強になった。そう思いながら傷薬のビンを手に取ると、厳重にグルグル巻きになっていた布を取る。そして、リリーが出してくれた真っ白い布を薬で湿らせた。居間中に、ぷわ~んと変な臭いが漂い始めたけど、気にしない。気にしたら負けだと思う!


「飲み薬だけでなく、傷薬もですか……」


 先生が苦笑しながら手を出す。腫れた手が痛々しい。私はそっとその手を取ると、薬で湿らせた布を傷の上からそっと被せた。とたん、先生が小さく呻く。


「ふむ……。この薬は、臭いと刺激が比例する、と……。予想していたとはいえ、ここまでとは」


「フォーゲルシメーレ……! 人を、何だと……!」


 プルプルと、先生の手が小さく震えている。よっぽど痛いらしい。まさか、ただ臭いだけじゃ無くて、痛い薬だったとは……。知ってたら「痛いですよ」って教えてあげられたのに。


 布の上から包帯をグルグル、グルグルと巻いていく。その間も、先生の手は小さく震えていた。これ、傷の痛みより、薬を使った後の痛みの方が強いんじゃ……。この傷薬は、軽い傷じゃないと使えないなぁ。大きな傷に使ったら、大変な事になっちゃいそうだ。今度、痛くない、別の傷薬の作り方も教えてもらわないと!

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