第二三話 パットンの奇策(前編)
これから数日間状況を見れないので感想返信は出来ません。
すみません。
1940年2月18日午後1時27分
旧日本領チュニジア チュニス
同盟国軍北アフリカ方面軍チュニジア軍管区司令部
第4来客宿泊室
この部屋は名前こそ『第4来客宿泊室』などという大層な名前だが、占領される前の日本軍が使っていた司令部棟の倉庫を改装して適当にベッドと椅子を置いただけの簡易宿泊所である。そんな2人だったら手狭なこの部屋で軍服の男は通信機を取り出し何処かに何やら連絡を始めていた。
「...此方、ジュピター5。タイタン応答せよ。」
そう言うと10秒程して低いドスの利いた声が聞こえてきた。
『此方タイタン。ジュピター5、状況を報告せよ。』
「現在チュニスにおいて足止めを食らっている。やはりあの老害は簡単に通さなかった。」
『...了解。此方からコンタクトを取ってみる。』
「頼んだぞ。通信終了。」
そういうと通信機をリュックサックにしまい込んだ。
と、その時、初老の老人が突如喋り始めた。
「私をアメリカに連れていくつもりかね?」
「ええ、博士。貴方にとっての最善の選択です。」
「私にとっての最善の選択は今すぐドイツ軍に身柄を移してもらうことだ。」
「そう言わないでください。あんまり言うのなら...」
男はリュックからナイフを取り出した。
「........そういうことです。」
「...........」
それきり初老の男性は黙ってしまった。
「全く....せっかくドイツから脱出できたのにここで足止めとは...情けない。」
そういうと男は部屋から出ていった。
だが、その会話を聞いていた者がいた。
3分後
パットン私室
「成程...ドイツから来たのか...」
ウイスキーの入ったグラスを傾けながらパットンは言った。
「はい。おまけに何処かに無線で連絡していたようです。」
そう報告するのは部下を派遣し盗聴させていたブラッドレーだった。
「他には?」
「コンタクトをとってみると言っていたそうです。」
「ワシントンから圧力をかけるつもりか...小癪な。」
パットンはウイスキーを一気に飲み干した。
「さらに将軍のことを『老害』とか言っていたとか..」
「何ぃっ!!あの男め...やはり何か企んでいるな...」
「で?期限まで1時間半ですがどうされますか?通されるんですか?」
そういうとパットンはニヤリと笑った。
「この阿呆め。通すわけないだろっ!!奴にはもうちょっと待ってもらう。」
「そうですか...。」
「どうした?ブラッドレー?」
「いえ。何で将軍がこのようなことを嫌われるのか分からないのです。」
「はあ...。ブラッドレー。戦争というのはな..正々堂々やるべきだ。まあ、これは百歩譲っていいとしよう。しかし今、本土では大統領を中心に都市一個まるごと破壊できる爆弾を開発しているらしい。」
「都市1個!?そんな爆弾が我が国が作れるのですか!?」
ブラッドレーは思わず身を乗り出した。
「まあ落ち着け。私が仰天したのはその爆弾を戦場で使うのではなく、非戦闘員の多く暮らす市街地で使おうとしていることだ。」
「じゃあトウキョウに落とそうものなら...」
「軽く100万は下らないだろう。」
「将軍....。本当に我が国は...正しい戦争をしているのでしょうか?」
「分からん。正しいかどうかはこれからの世代が決めていくことになるからな。だが我々も『道徳心』というものを学ばなければならん。」
「確かにですね。」
ブラッドレーは神妙な顔つきで頷いた。
1940年2月18日午後1時20分
独領西リビア スルト近郊
第445仮設飛行場
「この飛行場もきちんと戦力化がされていますね。」
照り付けるような日差しの中で目を細めながらリヒトホーヘンは飛行場の分析をした。
「ああ。今やここも重要な反撃地点の一つだ。」
そんな暑さも物ともせずロンメルは乗ってきた車から降りた。
「ですがあくまでも仮設の飛行場です。」
確かに、この飛行場は激化する北アフリカ戦線での飛行場不足を解消するために仮の司令部があるスルト近郊に作られたものだった。
そんなものでも実際に既にここからトリポリやミスラタに向けて爆撃が毎日行われており真にドイツ軍の反撃の拠点となっていたのだ。
だが不安の種はアメリカ軍だけではなかった。イタリア軍がトブルクからついに攻勢を開始していたのだ。先月の24日に開始した『砂漠の大蛇』作戦はアメリカ軍のトリポリでの失態で少々の遅れがあったもののイタリア軍の陸海空一体となった攻撃にエジプト・リビアの連合軍はかなりの打撃を加えられていた。
エジプトではナイル川流域の連合軍に対し精鋭部隊として知られる『イタリア海軍地中海艦隊戦略空母群』の戦爆連合250機近くが攻撃を加え、カイロ付近の軍事基地からは次々と黒煙が上がった。(カイロ空襲)更にイギリス海軍東洋艦隊(インド洋から敵勢力が消えたため)の母港であるアレクサンドリアにも100機程度が攻撃を仕掛け(第1次アレクサンドリア空襲)東洋艦隊旗艦の「クイーン・エリザベス」が大傾斜するなど東洋艦隊は大打撃を受けた。更に、アレクサンドリアの災難はこれだけでは終わらなかった。伊海軍の戦艦部隊が洋上から艦砲射撃をしてきたのである。最新式の戦艦や重巡の砲撃は徹底的にやられアレクサンドリアは火の海と化した。この攻撃で東洋艦隊は「クイーン・エリザベス」大破、「プリンス・オブ・ウェールズ」沈没等の被害を受け、主力艦艇を数多く失い、軍港自体も壊滅してしまったのである。そしてリビア側の連合軍...主にドイツ軍は、海岸線沿いに来るイタリア軍を各地で死に物狂いで食い止めてはいたが、この機会をパットン将軍が見逃す訳なく、すかさず後方の部隊を前線に廻しスルト付近のドイツ軍に向けて攻勢を開始。これにはさすがのドイツ軍も耐えきれず次々と陣地が陥落し、おまけに海岸付近の補給拠点も危機的状況だということでロンメル将軍はリビアからの撤退も真剣に考えていた。
『「頑張ってこいよ~っ!!」』
飛行場の整備員達が出撃していく攻撃隊を見送っている。
「また出撃ですか....。我々が命令したことですがここ最近の出撃回数は急増していますね...。」
リヒトホーヘンは苦い顔でロンメルに言った。
「ああ。何しろ我々の装備や兵士達がいくら優れていても、イタリア軍もアメリカ軍も数の優位を生かして攻めてくる。まあ戦術の基礎だからな。」
「ええ。先程もトリポリ郊外の部隊が攻撃を受けているとの報告も受けています。」
「それは私も聞いた。これはそろそろ例の作戦の準備も始めないといけないな...。」
ロンメルは自らの手帳にそのことをメモしながら言った。
「ええ。」
その時、飛行場の司令官が二人に歩み寄ってきた。
「ロンメル閣下。リヒトホーヘン。ようこそ、スルト仮飛行場へ。」
「ああ。よろしく頼むよ。」
そういうと3人は管制塔へと向かって歩き始めた。
スルト仮設飛行場管制塔
「現在飛行場に所属するのはフォッケウルフ30機、メッサーシュミット20機です。しかし、ミスラタ基地から逃げてきたハインケル爆撃機も10機程特別に飛行場に置いています。」
司令官は淡々とした口調で現在の状況を正確に述べた。
「済まないね。飛行場が不足しているせいでこうなってるんだ。謝るよ。」
そういうとロンメルは頭を下げた。
「いえいえ。私の独断ですから閣下には何の責任もございません。」
「ならありがとうだな。」
その時リヒトホーヘンが言った。
「そういえばまだトリポリ付近の部隊で残っている部隊がいるのです。出来れば彼らの支援もお願いしたいのですが....。」
「成程。よし分かった。残っているのはフォッケウルフ10機とメッサーシュミット5機だけだが支援に送ろう。」
「有難うございます。」
「場所は?」
「ここです。」
リヒトホーヘンは管制塔の地図のある地点を指差した。
「分かった。おいっ!!緊急発進だ。」
「了解しました。」
直後、基地全体にウーウーとけたましい音が鳴り響いた。
「頼みます。」
「奴らならやってくれるよ。」
そういうと司令官は微笑んだ。
1940年2月17日午前10時30分
帝都
首相官邸
第三会議室
北アフリカで激戦が続いていた頃、遠く離れた帝都ではあちこちで次の戦いについての会議が毎日行われていた。
この首相官邸でも参謀本部、軍令部、統合作戦参謀本部等の代表が毎日集まり、
欧州方面の戦況などを分析しつつ何処に重点を置くなどの論点で協議を重ねており、
第十八軍や南方総軍との協議でシンガポールにずっといる佐藤は来れなかったものの、帝国の要人たちが一堂に会していた。
「では会議を始めますか。」
梅津の号令で全員が姿勢を正す。
「ではまず海上の状況を。」
「はっ。」
副本が資料を手に取る。
「現在、わが帝国海軍は米海軍と五分五分の戦闘を繰り広げています。先日修理が終わった一部の空母を参加して第一機動艦隊主体で行われた第二次『羅』号作戦の損害の集計が終わりました。第一次攻撃隊の損害が九九式艦攻が百十機中三十機、九八式艦爆が百機中二十機、零戦百五十機中四十五機が失われました。」
副本がページをめくる。
「また三十分後に発進した第二次攻撃隊の損害は艦攻が九十五機中十機、艦爆が八十機中八機、零戦が六十機中二機が失われました。」
「成程。随分第一次攻撃隊の損害が大きいな。」
徳村が難色を示した。
「ああ。どうやらライン諸島には相当な対空装備が配置していたようだ。」
「それでよくそれだけで抑えられたな。」
『やはりパイロットがベテランばかりだからからだな....。』
『そうなるともっとパイロットの教育を広く深くやらんといけんな...。』
ざわざわと各員が口々に思ったことを言い述べる。
「敵に与えた損害は?」
高橋が副本に問う。
「その後の米軍の無線を盗聴したところ、補給艦十三隻が沈没、駆逐艦四隻が沈没、その他島の飛行場が使用不能になったそうです。これによりクリスマス島を中心とした米軍のライン諸島の防衛線はズタズタになったかと。」
「まあそれはいい。それよりもあれの所在は?」
山本が問う。
「はい、ハルゼー艦隊の所在はまだ掴めていません。どうやら訓練中だったらしく、港内にはいなかったらしいです。」
徳村が代表して言う。
「成程...。何でも、情報によると100機以上入る空母が二十隻近く、戦艦も40センチ級が七隻近く配備されているらしいからな。」
山本はそういうと目を閉じしばし沈黙した。
「ええ。そういう情報も。では陸の情報を。」
「ああ。」
藤原岩市陸上作戦課副課長が立ち上がる。
「現在、我が軍の支配地域は西インドからソロモン諸島までですが、最近ソロモン諸島方面ではフィジー、ニューヘブリディーズ諸島から来る米軍の爆撃に悩まされています。特に先日のラバウル飛行場の被害は壊滅的で、復旧には三ヶ月かかると。なのでブーゲンビル島に爆撃機中心の飛行場を、そして戦闘機・戦爆中心の飛行場をガダルカナル島に造設すべきかと。」
この意見に富永が異論を唱えた。
「だが、そんな飛行場を作っていては三ヶ月経ってラバウルが使用可能になるのではないのかね。現実問題、ラバウルは総駐機数600機の大飛行場だぞ。そこさえ直れば、その飛行場も使用しなくて済むではないのかね。」
その質問に答えたのは副本と徳村だった。
「はい。確かにそうですが、現在統戦本ではラバウル飛行場の縮小を検討していまして...その戦力をハワイ方面、北アフリカ方面、マダガスカル方面に回したいのです。」
「だがな...。」
「前々からラバウルは戦力の過剰化が問題になっていたのです。その為今回の攻撃を期に、滑走路を何本か減らして補給用の倉庫や港湾機能を強化してラバウル海軍基地として新たな装いにしたいと考えているんです。しかしそうすれば必然的にソロモン地域での我が軍の軍事的優位が揺らいでしまいます。それを防ぐために我々は地理的優位を築きたいと考えているんです。」
副本が熱弁を振るう。
「成程。確かに一理あるな。」
山本が腕を組む。
「統戦本としてはラバウルは今までの三割程度の戦闘機を駐機させます。五割を他方面へと転戦させ、二割をガダルカナル島に駐機させる見込みです。
戦闘爆撃機は七割を転戦させ、二割をラバウル、一割をガダルカナルに駐機させます。爆撃機は三割転戦で、三割ラバウル、四割ブーゲンビル島に駐機させます。こんな計画でどうでしょう?」
徳村が全員に同意を求める。
数十秒の沈黙が会議室を支配する。
「分かった。国防省としては全力で支援させてもらおう。」
山本が威勢よく言った。
『「おおっ....。」』
会議で初めてざわめきが聞こえた。
『「有難うございます。」』
統戦本全員が頭を下げて礼を言う。
「まあ大丈夫だろう。後言っとくが一応両方とも護衛の部隊は連れてけよ。少なくとも一個大隊くらいはな。」
「分かっております。既にバタビアの第二十二師団に声をかけ、二個連隊貸してほしいと言ってあります。」
「そうか。なら安心だな。その飛行場さえできれば太平洋方面も一層安定するな。」
「はい。」
「うむ。いいだろう。それはそうと...あれはどうなった?」
全員がビクッと体を揺らす。
「神武計画ですか。」
大西がそっけなく答える。
「ああ。どうなった?」
「現在、計画の進行度は大体14,5%ってとこですかな。まだまだやることがありますので。」
この言葉に会議室が再びざわめいた。
『おい、聞いてないぞっ!!」
『一体航空幕僚本部は何をしていたんだ....。』
『恥を知れ!!』
この言葉にキレたのは石原だった。
「黙れっ!!『恥を知れ』とは何だ!!それが軍人としてのお前等の心構えか!!お前こそ恥を知れ!!!」
そういうと会議室が再び静まり返った。
「大体....あんな半分空論の計画を進めれている状況こそ奇跡なんですよ。大西中将はそれをよくやってくれていると思いますよ。」
徳村がすかさずフォローする。
「全くもってその通りだな。」
山本もそう言う。
「有難うございます。」
大西も頭を下げて礼を言う。
「とにかく....今のところの戦況把握は出来ましたね。」
徳村が言う。
「ああ。これで『能』計画も動き始めるだろう。」
山本が満足そうに笑った。
「それで?どうされるおつもりですか。」
「ん?取り敢えず、暫くは太平洋....主に南太平洋・ソロモン方面に重点を置いて活動しよう。真珠湾には第二機動艦隊を、トラックには第一機動艦隊を廻させ、第一艦隊は奴らに備えて最前線のトラックに廻そう。第二艦隊は真珠湾に廻し、ほかの艦隊はそれぞれ状況に応じて動かすことにしよう。」
『「はっ。」』
その場にいた全員が山本の決定に従う。
やがて、会議はお開きになった。
「大臣。」
「何だ?服部。」
そう言うと服部は山本の耳に近づいてきて耳元で囁いた。
「陛下が呼んでらっしゃるそうです。」
「分かった。直ぐ車を廻せ。」
そういうと二人とも急ぎ足でその場を離れていった。
1940年2月18日午後1時56分
チュニス
同盟国軍北アフリカ方面軍チュニジア軍管区司令部
「将軍。奴ら一向に動こうとしませんね....。」
ブラッドレーは再びパットンに報告しに来ていた。
「ああ。どうやらまだこちらの様子を伺っているようだな......。」
パットンは手を顎に当て目を閉じて考えた。
「そういえば監視させている部下からの情報で興味深いことを言ってたそうです。」
「何だ?」
「確か、『核分裂』とか『原子爆弾』とか...そんなことを言った後、軍服の男が老人を怒鳴り散らしていたそうです。」
「ふむ...。あまり聞き慣れない言葉だな。だが奴らめ....何か画策しているようだな。」
「ええ。そういえばさっき通信室から連絡がありました。例の件について。」
そういうとブラッドレーはニヤッと笑った。
「ということは予想通りということか。」
「はい。ワシントンから『早急に通せ。さもなくば貴官の指揮権を剥奪する。』と来ました。大統領府も相当焦っているようですね。」
「ああ。だがその命令に従うつもりはない。」
そういうとパットンは机の上のメモ用紙に何やら書き付け始めた。
「頼んだぞ。」
「えぇっ!!」
渡された内容にブラッドレーは卒倒しそうになった。
「..ばれたら、我々はお終いですね。」
「ああ。付き合ってくれるか?」
ブラッドレーは少しムスッとするとすぐさま満面の笑みで答えた。
「勿論です。」
20分後
トリポリ上空
『此方管制塔。目標は第2師団の北東にいると思われる。直ちに現地に赴き、これを撃破せよ。』
「....此方ノートル4。了解した。」
そういうと操縦士は愛機であるフォッケウルフを大きく右に傾ける。
『此方ノートル1。気を付けろ。北西よりヘルキャット15機を確認。叩きのめせ。』
無線機から掠れた声が聞こえてくる。
「..........」
操縦士は愛機の20mmを試射すると無言で操縦桿を手前に引いた。
やがて両軍の距離が縮まり、射程距離に入った。
「...eins(一つ目)。」
そういうと操縦士は正確無比な射撃でヘルキャットを僅か3発で片づけた。
「よし。」
そう呟くと操縦士は次の標的に移ろうとしていた、その時
『此方管制塔!!戦闘中止!!繰り返す、戦闘中止!!』
その言葉に部隊の全員が動揺した。
『どういうことだ管制塔!!!俺達にむざむざ死ねというのか!!』
『そうだ!!説明しろ!!』
それに対して管制塔は冷静に答えた。
『ロンメルだ。今君たちが支援している第34師団に特使が来て突如君たちの中から1機チュニスに着陸してもらいたいとのことだ。とにかく、攻撃を辞めてくれ。』
彼が言い終わる頃には米軍の戦闘機は戦場から撤退していた。
『了解しました。ですが誰を送れば?』
『特使の話によると部隊で一番の戦闘機乗りに来てもらいたいとのことだ。』
『分かりました。ノートル4、お前が行け。』
「え?僕ですか?」
思いもよらないことに操縦士は変な声を出してしまった。
『そうだ。お前が行け。そうしました。ロンメル閣下。』
『分かった。一応君の名前を教えてもらえないか。』
そういうと操縦士は委縮しながらも兵士としてしっかりとその名前を伝えた。
「ドイツ帝国軍北アフリカ方面軍所属、ハンス・ヨアヒム・マルセイユ中尉です。」
敵と敵、相寄れない筈の二つが手を結ぼうとしていた。
ご意見、ご感想等お待ちしています。




