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余命3年の男  作者: 霜輝
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余命2年ー太郎の悪いもの採集

「フム、太郎よ。1年間忘れずに手を打ったようだな」

「あの~。あの手拍子にはなんの意味が?」

「あれはな、お前にとりついている悪いものを追い出すんだ」

「悪いものといいますと?」

「悪いものってのはな…」

「…」

「…」

「…」

「と、とにかく悪いものだよ。細かいことは気にするな!!」

この死神、死神の中では未熟な方である。

「次は何をすればいいのですか?」

「次はな、この網で悪いものを捕まえてこの籠に閉じ込めろ」

「昆虫採集みたいですね…。俺、昆虫採集苦手だったんですよ…」

「わがまま言うなよ。これしかないんだからな。これをまた1年続けるんだ。ノルマは1000だ」 そう言って、死神は消えた。

太郎、やってはみたがなかなか捕まえられない。1ヶ月経ったがまだ10匹しか捕まえてない。

「俺…心臓病じゃなくて過労で死にそうだ…」

「やーい、やーい」

悪いものが太郎を小馬鹿にする。

「このぉ…。見てろよ…」

そう言って石を悪いものに投げつけた。悪いもの、ふらふらしているため、容易に捕まえた。この方法は思った通りうまくいった。


「うまくいっているようだな」

「はいっ!! 順調ですっ!!」

「順調でないと困る。お前に死んでもらっては我らとしても都合が悪いのだ」

「?」

「お前は俺と普通に話しているが、他の人の場合話すどころか俺の姿すら見えないのだ」

「それと俺の死はなんの関係が?」

「お前は魔力を持っている…。だが魔力を持つ人間は少ないのだ…。魔力を持つ人間が減るたびにこの世とあの世のバランスが崩れてしまうのだ…」

「そうですか…」

「だからお前は生きるんだ…。頼んだぞ」


太郎の余命宣告から2年。死神が現れた。

「太郎…。いよいよ、さいごの依頼だ…」

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