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余命3年の男  作者: 霜輝
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余命3年ー不思議な死神の教え

余命3年間。そう言われたらあなたは何をするだろうか。いつもと変わらない生活をおくるだろうか。どうせあと3年間しかないのだろうから、革命的な生活をおくるだろうか。この太郎という男も、そんな状態に立たされているのだ。以前から慢性の心臓病を抱えていたのだ。知ってはいたのだが、不治の病と言われていたため治せずにいたのだ。そして、哀れなことに若いうちに短い余命を知らされるはめになってしまうのだ。

「はぁ~。この俺も残り3年とはよ。全く、虚しいもんだぜ」

この男、この世にはまだ未練が残っているようだ。

その時、太郎の前にポンッとへんちくりんな生き物が現れた。

「だ…誰だ!? おめぇは!?」

「フフフ…。死神だよ」

「死神ぃ!? …その風貌じゃあとても死神とは思えねぇが…」

太郎の言うことも最もである。死神の容貌とはハムスターを大きくして悪魔っぽい翼と自分の体のわりの大鎌を持っているような感じである。

「うるさい!! 見てくれに騙されるからお前は余命3年なんだよ!!」

「そうなのかい!?」

「嘘に決まってんじゃん」

太郎は黙りながら死神を執拗に殴り付けた。

「ぐはっ…。痛…。わ、悪かった!! 許してくれ~!!」

「全く…。人間に助けを乞う死神なんて珍しいぜ…」

「死神をボコボコになるまで殴り続けるお前の方がよほど珍しいだろ!! 折角お前が生き延びる方法を教えてやるために遠路はるばる来たのに…」

「知っているんですか!? 死神様。教えてください!!」

太郎、敬語になる。

「調子のいいやつめ…。まあいい。教えてやる。その方法とは…」

「その方法とは?」

「その方法とは…」

「…」

「…」

「…」

「…」

溜めが長すぎる。この溜め、あと「…」が30個程度続くのだが、見てる側としては非常にまどろっこしいため、省略する。

「毎日22時から24時の間…」

「…」

「30分毎に手を打て」

「…は?」

「それを一年続けろ」

「…それだけ?」

「それだけ」

1日でも怠るなよ。そう言って死神は消えた。太郎はそれを忠実に守って一年…。何も変化はなかった。

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