表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/12

004 最強の魔王妃は揺るがない

王太子や貴族たちが悔やんでいる頃、私は魔王の隣で最強の魔王妃としての生活を楽しんでいた。あれほど「自由が一番!」と叫んでいたはずの私が、今では魔王の隣で自由に生きることこそが、最高だと感じている。人生って本当に面白い。


魔王城では、誰にも縛られることなく、私のペースで過ごすことができる。外の世界では「魔王の妃」として知られているけれど、ここでは誰も私の行動に口を出さない。思うがままに時間を使って、あれこれしても怒られない。まさに理想的な場所だ。


でも、「最強」って一体何だろう? 確かに力は重要だけど、それだけが全てじゃないと思うのよね。


私が思う「最強の魔王妃」とは、物理的な力ではなく、影響力だと思う。カイゼル・ノアーラ、絶世のイケメン魔王は確かに強いし、目を引く存在感を放っている。でも、彼が最強でいる理由は、私が彼の隣にいるからだと気づいた瞬間があった。


初めてカイゼルが私に求婚してきたとき、私は冷静に言った。


「自由が一番。」


すると、彼はニヤリと笑った。


「お前が自由を求める限り、私はお前に縛られることはない。ただ、お前が私の隣にいることで、すべてが変わる。お前の自由も、私の自由も、私たちが一緒にいれば完璧だ。」


その言葉が胸に響いた。私は彼に縛られることなく、むしろ彼が私に縛られている。私の「自由」が魔王の力をどう変えるのか、それが面白かった。


気づいたことがある。「最強の魔王妃」になるには、力も大切だけど、それより大事なのは「人を引きこむ力」だと。


私が魔王城でやることといえば、いつもみんなの話をじっくり聞くこと。周囲の人々がどんな感情を抱えているのか、それを感じ取ってから行動する。それが私の「最強」の秘訣。誰かの不安を察知して、その解決策を提案することができれば、その時点で私は勝ちだと思っている。


そして、カイゼルとの連携が何より大事。カイゼルが強いのは間違いないけれど、私が隣にいることで、彼の力をさらに引き出すことができる。それが私たちの強さの源だ。


力だけでは人々の心は動かせないし、強さだけでは世界を変えることはできない。私の強さは、相手を理解し、導く力だと思う。そして時には、甘い言葉で人々を巻きこむ力。それが、私の最強の方法。


面白いのは、誰も私がどこで力を使うのか予測できないこと。だって、私はもう昔のセリアじゃない。元勇者だった経験を活かしながら、今ではその力をどう使うか、まるでゲームみたいに楽しんでいる。最強の敵が現れたとしても、私はただ力任せに戦おうとは思わない。知恵を使って、時には人々との協力で勝つ。それが私の戦い方。


そして、最強の魔王妃として心がけていること。それは、自由を守ること。自分の意思を貫き、カイゼルとの絆を深めることで、どんな困難も乗り越えていける気がする。


最強の魔王妃になるために必要なのは、ただ力を持つことではなく、自由を手に入れて、それをどう使うかにかかっている。私にとって、それが本当の最強だと思っている。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ