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ファンタズマキア  作者: 9489
2章「ようこそH.C」
17/51

作戦会議

それから1ヶ月。



週に5日ほど任務をこなしながら生活してこの街にも慣れた頃。

サンタナはマジェスタに気に入られたようで、重要な任務についておりあまり顔を合わせることが無かった。



最近は単独だったり、エイトかエムナとこなす事が多かった。

今日は一月に一回の定例会議だ。

マジェスタのバーではなく、会議室で行われた。



プロジェクターの前にすわるマジェスタ。

会議進行はマジェスタの秘書を務めるバンビだ。



「お疲れ様。今日の会議を始めるわ」

凛とした声。肩まで伸びた髪と端正な顔立ち。マジェスタに付き従う彼女こそこの組織の動脈を務める。



「私達がこの街で稼業を初めて3年が経つ。大小10を越える街の組織だったが、ここ最近はうちの傘下に入る事が増えている。グループ全体で100人規模となっている」

「最近は入社一年以内の新人達が成果を挙げているわね」

「ルーキー5人、ミスティとスノウ、エイト、亡霊、そしてサンタナ。この5人が着々と力をつけている」



「なんで俺が選ばれてねぇ!!!」

顎のないモヒカン男が叫ぶが、発言は無視される。



するとマジェスタが

「特にサンタナの力には眼を見張るものがある。この街を統一するにはサンタナを中心軸に据えて次の段階に向かうべきだな」

亡霊は自分が選ばれることはビックリしたがサンタナが最大の評価を受けている。

会わない間に凄い事になっていたのかと感心した。



「そして次の段階とは、金銀の争いを治める」

淡々と告げるバンビ、しかしルーキー以外が肩を震わせる。



「いや、難しいだろう。アイツらの争いは幾ら俺らでも手を出せない」

ツートンヘアの男が声を荒げる。



「…熾烈な喧嘩には首突っ込まない方がいいんじゃないのか」

ガスマスクの男、トムがそう答えると取り巻きのガスマスク達も頷く。



「金が弾むんだわ、ここで駒を動かす事はリスキーだが美味しいはずだ。あとはよろしく」

社長より投げ捨てられたセリフ。

会議終了の合図を出してマジェスタは席を立った。






ーーー

ーーーー


「5人のルーキーだってさ、なんか実感わかねーよなぁ」

テラスでジュースを飲みながらエイトが話す。



「黙々と仕事こなしてるだけでそんな目立ちたいわけじゃねーけどなぁ」

チョコを頬張る亡霊。



「でも2人してすごいじゃん、やっぱ動きが違うもん」

同じくジュースを飲むエムナ。



「いやーサンタナと後2人の方がすげーって」

そういうとエイトは円形の机に乗り出す。



「サンタナの防御と力は並の実力じゃねーよなぁ。ユティのメンテの腕が光るってもんさ」


「そしてミスティ、常にフードとマスクで素顔がわからないがその強さは折り紙つきだそうだ。噂では女かもしれないとか。マジェスタさんとスノウにしか話さないとかなんとか」



腕を組みながら無言を貫く亡霊。



「スノウは何と言ってもあの美貌だよ、いつも親衛隊が付いてるってな。シックスさんも『スノウちゃんかわい〜パンツ見せてほしいな〜』なんて毎日言ってるよ」



シックスさんは相変わらず元気な人だ、と軽く笑う。



「あ、笑った。まぁ俺らはバカだからさ」

全くこいつは居るだけで不思議と笑いが起きる良い男だ。



そんな中で噂の金銀抗争の鎮圧を任される事となった。



金鬼ノ虎【キンキノトラ】

構成員は27名。首領はスキンヘッドの中年で【金ノ鉄鬼】と呼ばれる男。

今この街を三分にしてる一。粗暴な荒くれ者が集うとされる。

銀色の風と呼ばれる組織と敵対を続けているらしく、それ以外のこの街の勢力争いには興味がないようだ。



Silver wind、通称【銀色の風】。

金鬼ノ虎よりは年齢層が少し低いが、武闘派揃いの構成員23名。

金よりは冷静沈着で勢いが凄い彼らと対象的にしっかりとした統率力での運営がされている。

首領は【銀奉行】と言われるインテリ眼鏡のオールバックな男性。



頻繁な激突は無いが、激突する時は終わりのない抗争を続ける。

彼らの争った跡は台風が過ぎたかのようになるという。



彼らをどうにかする為に正面からぶつかると骨が折れる。

まずは別れてそれぞれの組織に接触する事となった。



亡霊とミスティ、トムは金

エイト、エムナの2人は銀に潜入する事に。


亡霊は簡単に言うとヤクザもんの抗争だろ、と心で思った。


そして当日。

亡霊たちは金の組織の前までやってきた。

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