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とある学校での話

作者: ナモナキビセイブツ

教師の驚かされる日常を描ければいいなと思い書きました!

これは、とある学校のとある日の話です。


その日の授業は、自分で英語の文を作るという内容でした。


先生「まず、この例文を見てください。」

    She has blue eyes.

先生「この文のように〇〇さんは、〇〇を持っている。という文を作ってください。実際の知り合いについての文にしてくださいね。

それじゃあ作り始めてください。終わったら先生に見せてくださいね。」


そんなふうに授業が始まり、みんな自分の文を作ろうとノートに向かっている時でした。

翔吾「先生できましたー。」

弘人「早いね」 

美琴「見せてー」

先生「はいはい、みなさん先に戻ってください。1さんは、ノート見せてね。」

    Haruto has three pens .

先生「すごーい。合ってますよ。よくできましたね。」

ハルト「なんで俺なんだよ!!」

クラスメイトほぼ全員「ははは」


そんなこんなで、そろそろ授業が終わるかと思った時でした。

優吾「できたーー」

先生「優吾くんもできたんだね。それじゃあ見せてくれるかな。」

     Maki has a black eye.

先生「あれれ?eyeが複数形じゃないね。Sをつけなきゃ。」

優吾「なんで?」

翔吾「そんなの当たり前だろー。そんなこともあかんねぇのかよ。やっぱ優吾は、バカだな。」

クラスメイト全員「ははは」

先生「こら!そんなふうに言っちゃダメでしょ。さぁ、優吾くん直してね。」

優吾「なんで?だって複数形なのは、目が二つあるからでしょ?でも、マキくんは、目が二つないじゃん。」

先生「え。」


マキくんは、片目が生まれつき病気でない子でした。

先生は、それに気づきマキくんを見ました。

今まで一言も喋らなかったマキくんを。彼は、とても笑顔でした。

先生が口を開こうとした時ちょうどチャイムが鳴りました。


後日聞いた話なのですが、マキくんは例文がどれを見てもeyesになっていることに少し悲しかったそうです。

「まるで自分が普通じゃないような感じがするんだ。」と、親友であった優吾くんにだけ話しいて、それで優吾くんがあのような文を作ったということを聞いた時、先生は自分を恨みました。

生徒のために、と考えてきたつもりになってるいいだけで、配慮が足りなかった自分を。



私は、こう「は!」と気付かされる毎日を送っています。

読んでくださりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 先生も配慮してあげるべきでしたね。「心の中の目があるじゃないか!」と言ってあげたりフォローしてあげるべきだと思いました。まあ、私がその立場になった時に、そう言えないと思いますが。
[一言] はっとさせられました! 深い!
2023/08/03 16:32 退会済み
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