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愛しすぎたバイク乗り(今ではトライする人も居ない運転免許の取得方法)  作者: 夢未太士
第2章 北海道ツーリングその1
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湖巡り

湖巡り


勿論湖巡りと言っても日光の中禅寺湖へは行っていない、あそこへ行くには戻ることになるし、夜中に行っても何も景色は見えない、月が出ていればそれ相当の景色は見込めるが中禅寺湖は道を戻らなければならないので俺たちは国道121号線から次の国道122号線へと進むことにした。

国道4号線から日光へ121号線へと左折しその手前で今市市から鬼怒川へと進んでいく。

そこは行けども行けども山道、だがトラックもいない山道は走り易かった、それが昼迄とは思ってもみなかったが。


「お~空いてていいね」

「どうだガソリン持ちそうか?」

「下り坂はエンジン切ってるから結構持ちそうだぞ」


国道121から118号線へと進み猪苗代湖の近くを通る、会津若松を経由し又121号線へ。

ここからなら国道4号線に戻ることもできたのだが、山越えの道の快適さから俺たちはさらに山道を進んでいく。

そして山形県に入ると米沢へと進み、122号線へと進んで行く山形市そして天童市へと走り抜け、調子に乗った俺たちはわざわざ山道の国道を選んで進み続けた。

最大の山場は国道13号線山形から秋田へと入る山道、そこは舗装されていない砂利道でしかも下り坂。

一気に俺たちのペースは落ちていく、砂利道走行の経験が無い人には分かるまい。

しかも下りの山道、ブレーキなど掛けようものならずるずると後輪が滑っていく、もちろん前輪ブレーキなど掛けられない。

最高スピードも20kと少しまで落としその区間だけでも1時間近くのタイムロスを余儀なくされた。

そして昼飯も食わずに走り続けた結果が、秋田県内でのバス停休憩というわけだ。


「もう無理走れねえ~」

「分かったバス停で休もう」


下りでエンジンを切っていたので夜の間給油の心配はいらなかったがまさか国道が砂利道だとは思わなかった。

俺は当時無理して作った皮のつなぎを着用していたため炎天下での走行は地獄だった。

今思えばもっと普通のジャケットでも良かったのだが、その当時走り屋ならばつなぎを着るのが流行っていたこともあり。

俺はオーダーメイドで作成した皮のつなぎを夏のツーリングに着て行ったのだ、これも苦い経験だが。

だがそれよりも友人の棚川の方が先に参ってしまうとは思わなかった。


「まさか砂利道だとは…」

「さすが田舎の国道だな」

「どうする、国道4号線に出るか?」

「いや距離的にその方が時間かかるんじゃないか?」

「どうせならちゃんと十和田湖まで行こうぜ」


そうこの先田沢湖を右に見た時にはまだ時間内に目的地である薬研温泉に着けると信じていたのだ。

薬研温泉は青森県下北半島恐山へ行く途中にある一軒宿、今は数件の宿があるが昔は1軒しかなかったと記憶している。

このツーリングで最初に決めた1日目の宿、下北半島の薬研温泉に決めたのは次の日の船を大間から出るフェリーしたからだ。

下北半島大間崎から出るフェリーは大間→函館間を2時間とちょっとで結んでいる。

要するに一番船に乗っている時間が短い船だった。


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