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2日目のスキー

2日目のスキー


朝食を食堂で摂る、朝7時テーブルには40人近い学生たちがわらわらと集まってきていた。

この宿にはこの日女子が多かったのだろう、某大学の30人のグループは女子が14人男子が16人が参加、洋子ちゃん達の大学は8人そして俺達3人。

某大学は後3日滞在して帰ると言う予定、洋子ちゃん達は次の週もこの宿に泊ると言う。


「おはよ~」

「おはようございます」


昨日会った後輩と言う子が挨拶してくると他の女子もつられて挨拶する。

洋子ちゃんはあれから部員の部屋へ戻ると俺たちの事を話したらしい、そして剛士をチラ見しながらほかの部員と話をしている。

どうやら剛士との事はすでに部員たちにも知らされている様子。

体育会系の部活動はこの時代かなりハードだった記憶がある、休みの日はほとんど部活で埋められて少し暇があると飲み会と言う強制合コンに連れ出される。

まあ後輩同士で付き合うと言うより先輩が後輩と付き合うと言うマッチングの場を設けるのが目的なのではと、思う人は多かったのではないだろうか。

ほとんどの学生は真面目なので、学業もおろそかにならぬような付き合いが通例だったと記憶している。

携帯電話などと言う便利物は無く頻繁にデートなど出来なかった時代だった。


「今日はどうするの」ミク

「一度中級ゲレンデまで行って頃合いを見て上級コースへ行こうと思う」剛士

「剛士君たちも上の方まで行くのね」洋子

「ああ2人とも結構滑れたから多分大丈夫だよ」

「それよりもかなり筋肉が…」竜

「私も~」

「あはは、はじめは仕方ないよね」洋子


スキー初日、午後の4時間ぐらいでリフトは30回以上乗った記憶がある、ほとんど一番手前のペアリフトだが。

それでも酷使した足と腕さらに背筋までもが悲鳴を上げていた、まあ専門学校には体育の授業など無いため最近ほとんど筋肉を使う事が無かったからだが。

学生たちは食事を早々に済ませるとすぐに着替え本日の練習へと宿から出て行った。

昨日の天気が嘘のように晴れていたが、その雪の量は半端なかった。


「今日は10時からの様ですね」


地元の高校生アルバイトの男性が俺達に伝えてくれた、スキー場は昨日の雪を圧雪するために通常9時からの開場を1時間遅らせたらしい、ひどいときは午前中滑れないこともある。


「そうなんだ」

「まあ急ぐ必要もないからゆっくり出よう」


俺たちは今日4時まで滑ってその後帰る予定になっている、

学生たちはそれぞれに外へ出るとまずは準備運動をする、その後民宿の駐車場が大雪のため車がすべて埋まっていたのを見て学生が訓練がてら雪かきを手伝う。

なんと俺たちが乗ってきた大型4WDも半分近く雪に埋まっているのが見えた。


「すげー雪だな」

「まあこの地区はいつもの事だよ」剛士


ちなみにRV車の4WDであれば少し雪かきをすれば難なく駐車場から出ることができるが、普通乗用車や軽自動車はこの後1時間しっかり整地しなければ道路へと出ることはできない。

そして注意しないといけないことがある、それは車のマフラーだ。

雪が降り積もり車が埋まると当然マフラーも雪に埋もれる、このままドアの横だけ雪かきして出ようとするとほぼエンジンはかからない。

そうマフラーが詰まった状態ではエンジンはかからないのだ、よく車中泊をしている場合に気を付けないといけない一酸化炭素中毒もこのマフラーが外から雪で埋まり車中に排気ガスが入り込むことで起きるのだ。

雪山の駐車場で車中泊する人は要注意、毎年これで何人かが命を落とすことを忘れないでほしい。


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