翌日は雨
翌日は雨
最終日は朝食を7時に取るとすぐに荷物を纏めホテルをチェックアウトした。
「とうとう最終日だな」
「早いなもう今日で休みも終わりか」
「夏休みはまだあるだろう」
「まあそうだが後は資格の講習があるからな」
「用意できたよ~」
「あ きたきた」
「じゃあ運んじゃうから」
そして助手席へと洋子ちゃんを勧めてみる。
「え~私にナビをしろと?」
「何事も経験でしょ」
「剛士君はそれでいいの?」
「あ いや…」
「大丈夫後ろには俺がいるから」
「分かったわ無理だったら変えてよね」
「それはもちろん」
ホテルの駐車場から俺たちを乗せた車は雨の中出発する、午前中は風が強く雨の量は少なかったが時折ザーと言う音を立てて降る雨はこの先もっと強くなりそうな予感がしていた。
帰りの道は右側に海が見える、洋子ちゃんが海を見ようとするとそこには剛士の横顔が見えるわけだが、恥ずかしいのか洋子ちゃんはチラ見するだけであまりじっと見入ることは無かった。
「この地図どう見るの?」
俺は後ろの席から顔を出し地図の見方をレクチャーする、基本地図は北を上に作られている。
今回伊豆と言う事で行きは逆向きだったが帰りは北へ向かって車を走らせる。
伊豆はほぼ海岸線を走るのだがバナナワニ園はその途中伊豆熱川駅から徒歩で行ける距離にある。
あいにくの天気だが午前中はさほど雨脚が強くなかったのが幸いした、駐車場に車を止めると園内へ。
入園料を支払い中へ入ると温泉のせいか夏はかなり暑く感じる、もちろん温室の中は湿気が充満しており独特な植物の匂いが鼻を突く。
「温室だ~」
「ここ温泉を利用してるのね」
「そのようだね」
「あっちは花がいっぱい咲いてる」
ワニはそれほどじっくり見ることは無い、見ていてもほぼ動かない、温泉により南国と同じぐらいの気温を設定してあるが。
エサやりの時間にならないと動くことはほとんどないのだ。
順路を進めばそこには花や熱帯の植物が多く育てられているのが分かる、今ではレッサーパンダで有名になっているが今から50年前当時はまだいなかったと記憶している。
見学すること2時間と少し、お昼には全部の温室を見て回ることができた、後は食事を済ませて来た道を帰るだけだが。
「わ~降ってきたね」
「ああ、どうする?」
「ここで食事するかそれとも道沿いのドライブインに入るかだな」
「ここで摂った方が良くないか?」
「確かに道沿いにお店があるかどうかは確実性が薄いな」
ここまでくる間に途中でドライブインも見ていたのでそこまでいけば食事はできるだろう、だが今この場所から歩いてすぐのところに食事処が数件あるのだから、わざわざ違う所へ探しに行くのは冒険過ぎるだろう、バイクの一人旅ならばまだしも女の子2名を連れてそれは無い。
結局駅横の食堂へ入りそこで昼食をとることに。




