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下田の夜

下田の夜


結局ミクの言った通りその夜Hなことはお預けとなり、彼女らは自分達の部屋へ戻る、そして残された男二人はと言うと、


「なんだ共通点があったじゃないか」

「そうだな、最初緊張していたからまさかここまでグイグイ来るとは思ってもみなかったよ」

「そうか?」

「ああ、まさかスキーとはな」

「そうだ、そのスキーは道具さえそろえばできそうか?」

「う~んまあそこそこ練習はしないといけないが、ほぼみんなできるようになるよ」

「そうなんだ」

「問題は予算かな」

「行きと帰りで交通費だけで5千円以上はかかるからな」

「それは割った場合か?」

「ああ車で4人で行く事が前提だな、それにリフト券も必要だし」


スキー場のリフト券は大きく分けて2種類、一つは回数券これは10回に1回プラスで11回分千円が主流だった気がする。そして一日券こちらは4千円前後が主流で中には午前中のみとか午後のみとかいう券もあった。

そして一日券を買えば、朝から夕方までほぼ休みなくリフトに乗り行ったり来たりを繰り返していたのを今も覚えている。

それは元を取るためでもあるが、回数券一枚が100円ならば一日券が3500円の元を取ると35回以上リフトに乗らなければという計算をしていた。

だからいつもスキーに行くと50回以上リフトに乗っていたのを覚えている。


「でも洋子ちゃん喜んでいたな」

「そうなのか?」

「ああ、彼女はあまり喜怒哀楽がない方だから、自分の趣味が出たことでかなり打ち解けてきてる」

「そうなんだ」

「まあスキーに行くときは頼むぜ」

「ああ、また4WDを借りないといけないがな」

「その時は頼むよ」


最後はバイクの話など一つも出ず、スキーの話ばかりになっていたが。

この時代の若者ならばそれが普通だと思っていた、大卒の初任給がようやく18万以上になり。

一流企業ならば20万越えが一般的になってきた頃だ。


「それよりもちゃんと資格を取って就職できるかが問題だな」

「ああ一応2級建築士は10月試験だったよな」

「ああ、それと宅建の試験もある」


専門学校の主な資格試験の内即就職に結びつく試験は年2回、春と秋にあるのが一般的。

もちろん年に1回しかない資格試験もある。

ミクも確か春に国家試験を受けたと聞いている、すでに技術者として店で働きだしている彼女だが。

詳しいことはあまり聞いていない、確か美容師になるには学校1年その後はインターンで1年。

お店からインターン終了証を書いてもらい国家試験を受けることになる。

美容師の資格はこの時代確か筆記試験が3年間有効だったと記憶している、実技試験は受からなかった場合その後5回トライできるという。

残念ながら3年が過ぎ国家資格を取れない場合は又筆記試験から挑戦しなければならないという。

東京だけではなくお隣の県に受けに行く人も何人かいたという話も聞いていた。

美容師の資格は都道府県知事が与える資格だからだ、この部分は2級建築士も同じと言って良い。


「ああ夏が終わったら一気に忙しくなる」

「絶対受かろう」

「ああ」


動機が少し不純だが遊ぶために仕事をするのは間違ってはいない、遊ぶにはちゃんと仕事をして収入のある生活しているというのが大前提なのだから。


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