雨の日
雨の日
土日のたびに雨が降る、結局バイクでツーリングする日程はかなりタイトな計画になり7月は1日しか3人でのツーリングには行けなかった。
その代わり8月のお盆明けにミクを誘って皆で旅行に行く計画を立てた。
「それにしても雨が多いよな」
「おかげでツーリングもそんなに行けないよな」
「まあ仕方ないさ」
「そう言えば又来月から限定解除行くんだって?」
「ああどうせなら750ccに乗りたいだろ」
「たしかにな、俺は車の免許は手に入れたからバイクは今のところ400ccで我慢するけどな」
高志はいつの間にかバイクを買い換えていた、今乗っているのはZ400F。
俺のバイクも本来ならば新型に買い替えたいところだが、どうせなら限定解除してから大型にステップアップしたいと思っている。
だがそんな事も、すべては予定通りとは行かなくなる。
とは言えいずれ車の免許を取るのはこの時代の登竜門、高志や剛士から遅れる事1年、俺にもその機会がやってくる。
「え?お袋 免許取るの?」
「そうなのよお友達に誘われてね、ほら今やってる化粧品の販売で仲間が増えて、その人も免許を取ったのよね」
40歳を越えた主婦に免許はいらないと思いきや、その頃義父や義母の世話を長男であるうちの家に彼らの面倒を見てほしいとお鉢が回ってきていた。
今はまだ叔父さん宅もそう遠くはないため交代で面倒を見てはいるが、最近80歳になるおじいちゃんが少しボケてきたらしい。
その為病院への送り迎えなどをこなす為、急遽免許を取得する命令が父から下ったのだと言う。
それは解る、その方が楽だし父は会社員の為普段は電車通いだ。
「それでねりゅうちゃんも一緒に取りに行かない?」
「それは願っても無い話だがどうして俺も?」
自動車免許を取る方法それは殆どの人が運転免許教習所だと言うだろう、だがもう一つの取り方がある。
それは個人教授、個人の教習所だ。
どうして個人教授と言うのがあるのか、それは通常の教習所だと自分の行きたい時間に行けなかったり、決められた過程を過ぎても単位を取れず思ったより多くの教習料金を払う羽目になる場合が少なからずあるからだ。