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第90話[謎と海のお姫様]

今回の一件で一つだけ理解できない事がある。

それはネクロマンサーの襲撃だ。

アレが無かったら俺達は危なかっただろう。

それに、兵士の話しだとゾンビ達は兵士のみを襲っていたそうだ。

もしかして、兵士から国民を守っていたのか?

俺はその事についてルリ姉やサナに話した。


「いやまさか、骸骨兵士での一件はどう説明するのですか?」


確かにサナの言う通りだ。

姫様は部屋で籠城していたしな。


「それに洞窟のドラゴンゾンビだってセツコちゃんが倒さないと死者が出ていたかもしれないのよ」


確かにルリ姉の言う通りだ。

なら今回の一件はどうして……。


「私が思うにネクロマンサーはザネンの野望を阻止したかったのではないでしょうか」


そう言ってサナは色んな可能性の話しをした。

単純にザネンを蹴落としたかったり、この辺りはネクロマンサーの縄張りで好き勝手に荒らしたザネンに怒っていたりとそれらの事を話す。


「着きましたよ」


話し合いの途中で馬車の操縦士に声をかけられ、俺達は話し合いを止め、馬車から降りた。

そして汚れた海を見て、ゾルドワーク国の王様は嘆き、悲しんだ。

あまりお勧めはしなかったが、王様自ら人魚の国の国王に謝罪がしたいと言ってついて来たのだ。


「さあ、人魚のお姫様を捜しましょう」


「本当に行かなきゃいけない?」


正直行きたくは無かった。

出来る事なら手紙でも書いて渡して貰う。

そういった感じで謝罪をしたかったのだが、やっぱり面と向かって謝った方が良いよな。

凄く怖いけど。


「何を言ってるんですか、タッくんさんは人魚の国を救ったんですよ」

「その事を伝えないと」


正確には俺は何もしていないんだけどな。

寧ろ、ネクロマンサーが救った様な物だ。

そんな事を思っていると、セツコが海に向かって叫び出した。


「セッちゃんが来たよ〜」


いや、海に向かって叫んだって無駄だよ。

そんな都合よく、そこら辺を泳いでいる訳でも無いだろうし。


「もしや、勇者殿のお仲間さん?」


そう言って人魚のお姫様が海から顔を出して来た。

うっ、居たのかよ。

俺は勇気を出して人魚のお姫様に暴言を吐いた事を謝罪した。

すると、サナが人魚のお姫様に今までの経緯を説明する。


「まあ、じゃあこの方がゾルドワーク国の王様で?」


「如何にも、お美しい人魚の姫よ」

「どうか君の御父君に謝罪をしたいのだが、よろしいかな?」


「プププ、王様は魚が好きなのかな?」


そう言って笑うセツコの口をルリ姉が塞いだ。


「はい、ですがその前に勇者殿、お話しがあります」


来たか、俺はもう一度、頭を下げて人魚のお姫様に謝った。


「謝らないで下さい」

「勇者殿の言った事は間違っていません」

「私達人魚は中立の立場だと言って、人間が魔物に襲われても助けてこなかった」

「それなのに、いざ自分達が困っていたら人間の力を借りる」

「そんな図々しい事を私達はお願いしたのですから」

「ああ言われても仕方ありませんわ」


違う。

アレは俺がその場しのぎで言った適当な言葉だ。

人間に苦しめられていたんだ。

人間に頼む事は間違ってないし、図々しくもない。

俺はその事を人魚のお姫様に話した。


「それでも、あなたは命をかけて私達を救って下さいました」

「感謝しかありません」

「ありがとうございます勇者殿」

「さあ、お父様にご報告しに参りましょう」

「ゾルドワーク国の王様もこちらへ」


そう言って人魚は俺達に魔法かけ、手を繋ぎ海の中へ潜っていった。


第90話 完


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