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第6話[バブぅ]
月日が経ち、ある程度の物が見える様になってきた頃、俺は完全に羞恥心というものをなくしていた。
「おかーさん、う◯ちが出ましたよ」
「おとーさんでもいいんで、オムツ替えてくれませんか?」
どうせオギャーオギャーしか聞こえて無いだろうから、適当な事を喋り両親を呼んだ。
だが、ここで悲劇が起こる。
「はいはい、どうちまちたか?」
姉上様が来やがった。
「いっぱいでまちたね」
「おねーたんが替えてあげまちゅよ」
いや、ヤメて。
精神的に大人な俺が、小さな幼女にオムツを替えられる何て本当に人として終わっちゃうからヤメて。
お願い、伝わって……。
お姉様、お願いします。
「こら、あばれちゃダメでちゅよ」
こうして俺は大切な何かを失った。
第6話 完