表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/311

第5話[勇者誕生]

フッ、どうやら闇とは切っても切れない縁のようだな。

などと格好をつけてみたが、何も見えないのは辛い。

それにロクに身動きも取れない。

更に言うなら、男と女、子供の話し声まで聞こえてくる。


「さあっ、タッティーナ」

「お乳の時間ですよ」


タッティーナ?

お乳?

俺はこの時理解した。

産まれて間もない赤ん坊なのだと……。

つか、二十代半ばの俺がママのオッパイを吸うだと……。

冗談じゃない。

離乳食をくれ。

気合いで歯を生やすから離乳食をくれ。

そう強く念じても通じる訳も無く、赤ちゃんの本能なのか俺は母の乳房にシャブリつき、乳を吸い上げた。


「フフフ、よく飲む子ね」


「ああ、そうだな」

「きっと立派な勇者に育つぞ」


俺は乳を吸いながら、これからこの羞恥に耐えなければならないのかと絶望していた。


第5話 完

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 赤ん坊の時から意識があると、ある意味で地獄だよねコレ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ