表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
135/311

第14話[幸せな夢]

朝からセツコとルリ姉がドアを叩いて五月蝿い。

オークの巣を壊滅させた魔法使いに、ミノタウロスの拳を砕き角をへし折った街娘。

そしてゴブリンに善戦した勇者……。

何だよチクショウ、俺だけ役立たずじゃねーか。

もういっそ、二人で魔王を倒してくれよ。

一人、枕を涙で濡らしながら俺は眠り(二度寝)についた。


「あれ、此処は……」


辺り一面眩い光に囲まれている。

何だ、神様か……。

そんな事を思っていると、赤奈ちゃんが俺の前に現れた。


「達也君、諦めちゃ駄目だよ」


赤奈ちゃん……。

あっヤベ、赤奈ちゃんにそう言われると、めちゃくちゃヤル気が出ちゃう。


「私、達也君の凄い所一杯知っているよ」

「夏の水着ガチャの時、お母さんと海外に住むお父さんを説得して百五十連ガチャ引いて、私を完凸させたよね」


そんな、頑張っただなんて……、そんな事無いよ。

赤奈ちゃんの為なら、母さんに土下座する位、訳ないさ。

父さんは簡単に説得できたけど……。


「その勢いで魔王も倒しちゃおうよ」

「私、達也君なら出来るって信じているよ」


ああ、出来る事なら録音して何度でもリピート再生して聴いていたい。

つか、この夢が永遠に覚めなければ良いのに……。

そう思っていたが、俺はルリ姉のビンタに起こされてしまった。

セツコがやると色々と大怪我になるから、配慮してくれたんだろうけど……。

起こして欲しくなかった。


「タッティーナ、ごめんなさい」

「私、知らずにタッティーナを傷つけてしまっていたのね」


「セッちゃんもよく分からないけど謝るね」

「ごめんなさい」


二人共……。

いや、謝るのは俺の方だよ。

自分の弱さを棚に上げ、二人を責めていたよね。

まあ、心の中でだけど……。


「もう、大丈夫だよ」

「気を取り直してクエスト受けに行こうか」


赤奈ちゃんの言う通り、諦めずに頑張ってみよう。

それに二人と、もっと旅もしたいしね。


「その前にセッちゃん、朝ご飯が食べたい」


こうして俺は立ち直り、旅を続ける決心をしたのだが……。


「グギギ、グギ」


後にゴブリンの群に誘拐されてしまい。

早くも挫けそうになる。


第14話 完


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ