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みりんのセルデシア冒険記  作者: フェルト
3/3

みりんPKに巻き込まれる

遅くなったのは眠たいからです。言い訳です。すみません

私は、大神殿から出た後、エレスにこの世界で出来たこと出来なかったことを教えてもらい、フィールドに出た。

どうやらスキルに関してはメニューから、選ばなくてもある程度の条件があてはまっていれば、問題なく使用することが出来る。エレスから得た知識と、直感によって得られた感覚を、元に、アキバの街付近にいる弱いモンスターを狙っては倒す。狙っては倒すを繰り返していた。日を重ねる事にフィールドの奥の方へと進んで行った。感覚に慣れる必要があることからだ。現状の不満点をあげるなら、ご飯がなんかやばい。

対して不味い訳では無いものの、美味しいとも言えない。言うなれば味のほぼないぬれ煎餅を食べている感覚に近かった。それだけを我慢してモンスターを狩り続けた。

そんなある日のこと。エレスも私も狩りに夢中になっていたせいか知らない間に深い森まで来てしまっていた。光もあまり通らない。そして2人とも、光源を出すような特技やアイテムを持っていない。迷子になりそうでもあったが、私が一応《地図屋》だったこともあり迷うことはなかった。そんな帰り道。2人の明らかにカツアゲしに来ましたというような面をした男性が私たちの前に現れた。


「おうおう、そこのおふたりさんよ。ちょいと待ちな。」

「えー?何?」

「有り金とか食料とかその類のやつ。全部置いてけよ」


本物のカツアゲだった。ところでメンチカツ美味しいよね。今そんなことを考えてる余裕ないわ。


「嫌です。」


エレスがそうズバッと武士の一閃のように言い放つと


「そうか。じゃあ!死ね!」

「お前ら!かかれ!」


その2人の激しい声がかかると、茂みから3人が飛び出してきた。見た目的に言うと、初めに居た2人の1人は身の丈ほどある大盾にそれなりの長さのある剣を持った狼っぽい青年(狼牙族)。もう1人は、長槍をもった、強面のエルフ。飛び出した3人は、1人目が短刀を持って素早く飛び込んできた狼牙族の男性。2人目は焔と一緒に飛び出した狐っぽい女性(狐尾族)。3人目は猪?の上に乗り込んだちっちゃいドワーフの女性。

構成的には多分《守護戦士》《盗剣士》《暗殺者》《妖術師》《森呪遣い》の5人。レベルは私たちより遥かに低いけど、さすがに2vs5は相手にならない。ましてやこちらは、《武闘家》と《武士》の戦士族だけ。ダメージは負いきれても、ダメージの分でジリ貧確実だろう。ならばやることは一つだけ。


撤退だ。


「エレス・・・逃走するよ」

「いや、できるの?これ?」

「うん。任せて。エレスはちょっとその辺の()()を集めてきて。ちょっと今のうちに引いてくるから」

「まぁ、うん。了解。」


「何をコソコソ話してんだオラァ!」


《暗殺者》の狼牙族が私の方に飛び込む。いや。見えてるし。私はその攻撃を最短距離で身をかわし、すかさず右ストレートを彼の横顔目掛けて打ち込む。


「グボァッ!?」

「まだまだよ!喰らいなさい!」

「とっびこめぇ!」


・・・ドワーフと狐尾族も一緒に飛び込んでくる。君たちそんなに慌てたら何も出来ないんじゃなくて?

狐尾族の焔とその突進をサイドステップで避けたあと、ドワーフが乗ってる《ワイルドボア》の頭を掴みあげる。


「うわっうわっ!?なにこれ!?」

「これくらい、楽勝なのよ!!」


私は《ワイルドボア》ごと、傍観している2人にぶん投げた。あいにくノーダメージ。これは強い。ぶん投げたあと、エレスが集め終わった合図を出したのですぐさま、エレスの方に走り出す。


「なんだ!?これ!?」

「ちっ!イルル!あの二人を逃がすな!」

「あーれー?」

「了解したわ!《ラーブオヴラーブァ》!」


焔の弾が私たち目掛けて飛んでくる。通常の被弾まで1.2秒。


「エレス。遠くに小石を投げて!」

「OK!任せろ!」


エレスは5人の居ない森を抜ける方角に小石を少し投げた。

それを確認した直後、エレスを抱き抱え、《ワイバーンキック》を()()に放った。

私の思惑通り、小石の方に超高速移動する。敵のラーブオヴラーブァを華麗に避けることに成功した。


「ナイスよ!エレスゥ!このままどっかの街まで小石を少しずつ投げ続けて!」

「はいはい。何とか逃げ切れそうだし。了解。」


そのまま、エレスはとにかく小石を少しずつ遠くに投げ続けた。

それに向かって私はとにかく《ワイバーンキック》を小石に向かって放ち続けた。

あの集団は3回目までは、追ってきたが、さすがに4回目からはおってこなくなった。逃走劇は成功だ。だがしかし、迷子になってしまった。


「・・・ここ。どこだよ?」

「・・・さぁ?私にもわからないわ・・・」


少なくとも《地図屋》は自分で歩いた道しか記録しない。飛んだ道だったことと、急いでいたことによって、飛んだ距離。方角を見失ってしまったのである

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