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真央、吸血鬼の女王を召喚する。

 「じゃあ、召喚するね……」


 恐る恐る座していた台座から立ち上がると拠点内の平地へと移動し、右腕を向ける。


 「怒ってないといいけど…()()()()()()()()()()()()


 そう唱えると再び展開された魔法陣から赤黒い色を帯びた魔力が放出され、あの禍々しい翼を纏った白い肌と真紅の瞳と髪に鋭い牙の吸血鬼が姿を現した。



 【名前】ヴァンパイアクイーン

 

 【魔物等級】伝説


 【パラメータ】


 <体力★★★★★★★>

 <筋力★★★>

 <魔力★★★★★★★★>

 <速力★★★★★★★★>

 <知力★★★★★★★★>


 【アビリティ】


 <鮮血の女王(ブラッドリーマスター)>ブラッドリースキルを魔力の際限なく使用できる

 <氷耐性s>英雄規模(スケールヒーロー)未満の氷攻撃を受け付けない

 <精神耐性s>英雄規模(スケールヒーロー)未満の精神攻撃を受け付けない

 <即死無効>あらゆる即死攻撃を受け付けない

 <魅了無効>あらゆる魅了攻撃を受け付けない

 <陽弱点>陽のある場所にいることができない

 <炎弱点>あらゆる炎に弱い


 【スキル】


  破壊系


 英雄規模(スケールヒーロー)

 <ブラッドリーバイト>

 <ブラッドリーネイル>


 歴戦規模(スケールヒストリー)

 <フリージングランス>

 <ヴェノムレスピア>


  召喚系


 熟練規模(スケールマスター)

 <シャドウバット召喚>

 

  精神系


 英雄規模(スケールヒーロー)

 <マインドコントロール>

 <ワンダーチャーム>

 <レイスイリュージョン> 

 <ギルティスクリーム>

 <クリアスキン>


 歴戦規模(スケールヒストリー)

 <ヒューズノイズ>

 <バラライズロック>

 

 

 

 


 此度は陽の光も届かない場所なためトラブルが起こるはずもなく、その美しくも妖艶に満ちた表情は崩れてはいなかった。


 「あはは…こ、こんにちは〜……」


 無事に呼び出せたことを素直に喜びたい真央であったが表情は苦々しい笑みを作るのがやっとであり、実際はヴァンパイアクイーンの顔色を伺うように腰が低くなっていた。

 

 対するヴァンパイアクイーンはというと、挨拶どころか真央に対して顔も合わせず沈黙のままそっぽを向いている状態であった。


 「………」

 

 「あ、あの〜…?」


 あきらかにヴァンパイアクイーンは相対する者が不遜であると態度で示しており、その理由については真央が一番に分かっていた。


 「本当にすみませんでした……」

 

 「…なにがですの?」


 真央のなけなしの謝罪を軽く叩き斬るかのようにとぼけた返答をして見せるヴァンパイアクイーン。

 その程度の言葉で許してなるものかと言わんばかりである。依然として真央に視線を向ける素振りすらない。


 「え、え〜っと…いきなり太陽のある所に呼び出してしまったことでございます」


 より丁寧口調で話し出す真央だが、その程度の機嫌が休まるはずもないことは真央自身も痛いほど察していた。


 「いえ、別に気にしておりませんので」


 ヴァンパイアクイーンのそれが虚言であることはもはや考えるまでもないことで、次に彼女が欲しているものがさらなる謝罪であるのは明らかであった。


 「本当にごめんなさい、わたし馬鹿だしこっち来てすぐだったから陽射しのこととか気付かなかったんですううぅ」


 半泣きになりつつある真央を対しようやく視線を向けるヴァンパイアクイーン。

 ただ見つめるという行為すら気品を感じさせる程であり、男ならば瞬く間に魅惑されても仕方ない。


 「いえ、本当に気にしておりませんので。ただ初めて召喚されたものでしたから誠心誠意主様にお仕えするためのご挨拶はしっかりと終えたかったですが」

 

 「うっ……」


 最後に言葉の棘を打ち込まれふらふらし始める真央。

 

 ヴァンパイアクイーンに同情の余地はあれどさすがにやりすぎなのを判断してか静観を決めていたダークネスロードが詰め寄る。


 「そこまでだ、ヴァンパイアクイーンよ。主に非あれど悪意は無いのは充分に理解出来たはず…これ以上は無礼であるぞ」


 対するヴァンパイアクイーンも一応は気が済んだのか軽く息を漏らすと自らの鮮血の装束を手で払う。


 「申し訳ございません、突然の出来事でしたので発言に語弊がございました。話を変えて不躾な質問をさせて頂きますが、あなた様もこちらの主様に呼ばれし存在でしょうか?」

 

 「如何にも、我が名はダークネスロード。世界を混沌に陥れる存在であり現在は主に忠誠を誓っている」


 真央という例外を覗けばこの世界において最大の脅威になり得るダークネスロードの威圧感ある名乗りにもヴァンパイアクイーンは一切動じず、優雅な立ち振る舞いで深く会釈した。


 「ご挨拶誠にありがとうございますダークネスロード様。わたくしも改めて名乗らせていただきますわね、この世全てのヴァンパイアの頂点に立つ存在でありますヴァンパイアクイーンと申します。以後お見知りおきを……」


 ダークネスロード、ヴァンパイアクイーン共々上位の力を持つ者にふさわしき格を示す。

 

 それをぽかんと眺めている真央だが、あきらかに蚊帳の外になりつつあることは本人も自覚していた。

 

 若干居心地が悪いためかもじもじし始める真央を横目にヴァンパイアクイーンは再びダークネスロードに尋ねる。


 「それで、召喚に応じましたが主様の目的は如何様なのでしょうか? ダークネスロード様は既に承知済みで?」

 

 「無論我は既に承知はしているが、主から直接聞いたほうがよいのではないか?」


 そう言い真央へと視線を誘導させるダークネスロード。

 それに気付いたのか一瞬驚いた表情になる真央。

 

 実際の所ヴァンパイアクイーンが真央に直接聞けばいいのをダークネスロードに尋ねたのは先のわだかまりで多少なり真央が自身に対して萎縮していたのを配慮したつもりであったのだが、関係修復という意味でも話すべきだと判断した。


 「失礼致しました。では主様に直接お尋ねさせて頂きますわ、わたくしをお呼びした理由はなんですの?」

 

 「あ……えっとその、元の世界に帰る協力をしてもらいたくて……」

 

 「元の世界?」

 

 「ごめんなさい」


 ヴァンパイアクイーンは単純な疑問を呈しただけであったが、その表情が少しでも変わるだけでも印象が強いために真央はまたヴァンパイアクイーンを怒らせてしまったと勘違いしてびくびくしてしまう。

 

 「いえ、謝る必要はありませんわ。単純に不明瞭な内容だと思っただけですので」


 完成に恐怖心が露わになってしまっていることを悟ったヴァンパイアクイーンはすぐに是正する。


 「それに関する今後の方針については我から説明しよう」


 ダークネスロードに連れられ3人は場所を拠点内の宿舎へ移した。

 

 こうして真央一行は改めて作戦会議を行い始めることになった。

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