《第二章》残酷な事実
お久しぶりですね「賢獣」です(あえて上の名前で紹介を始める)
今回はまだ物語は動きません、が次あたりからは戦闘シーンが入って一層白熱するかと思われます。
今回は伏線というか「プロローグ完結!」みたいな感じですかね。
『ハハハ、ご冗談を、今は1547年ですよ、未来の夢でも見られたのですか?』
公爵は微笑しながらそう言った....
冗談を言っているのは一体どっちなのだろう?私は実際に今何年かを確認した、さすがに冷やかしだろう...
私は冷やかしであってほしいと思うことしかできなかった、またそうやっていい方向にばかり考えて...解っている、結局は逃げなのだ、解ってはいるのだが.....
私はその後公爵に上手く丸め込まれ、王宮に連れてこられた、確かに「メビウス」なんて街は見たことも聞いたことも無い街だ、それにものすごく小さい、恐らく半径2km程度しかないであろう、街を囲う高い壁は王宮の窓からでも石レンガの模様までかすれずにしっかり確認できる、私も視力はいいほうだがさすがに小さすぎではないだろうか、私は気になった質問を公爵に投げかけてみた。
『ここの街は何が盛んなのでしょうか?』
一見どうでもいいようにも思える質問だが私にとってはここが本当に400年前の世界なのか知るためには重要な質問だ、すると帰ってきたのは想像のはるか上を行く意外な答えだった。
『....銀ですよ、街の近くにはちょっと大きめの坑道があるのです』
意外だった、この街はとても小さく、建物も古ぼけたものばかりで、街の人たちの服装も少し、いや、かなり質素に見えたのだが....私は思い切ってこんな質問をしてみた
『銀を通過の原料にはしないのでしょうか?』
私は質問してしまってから自分があほなことを言っていることに気が付いた、仮に銀を通過の素材に回したからと言って、別に街の人が裕福になるわけじゃあない、完全にやらかしてしまった、そう思い発言を取り消そうとしたとき、帰ってきたのはこれまた予想の斜め45度を行く回答だった
『実は今回あなたをお呼びした理由なのですが....』
私はそう聞いて、自分が400年前にタイムスリップしたことを自覚した、まるで目の前の知らない男にナイフで腹部を刺されたかのように、私の脳はそれを確実に理解した、そうだ.....そういうことだったのだ、すべてを理解した私は、すべてに絶望した、そしてそれを言葉にする...
『...私は死んだのだ.....』
今回は少し短めでしたが如何でしたでしょうか?個人的には好きな締め方をできて満足です。
え?主人公死んだんだったらこの先どうするのか?ですって?
さぁ、それは次回をお楽しみください!
PS.ある方に指摘を受けて見やすき書いてみました。