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新しい火の伝説

メキシコの伝説


新しい火の伝説


 Fuego Nuevo(新しい火)のお祭りは古代メキシコでは「年を縛るもの」という意味のToxiuhmolpilla(トシュウモルピリャ)として知られていました。

 この祝賀行事はアステカ民族の暦の各サイクル、52年という周期を終える時に行われました。

 世界創造の伝説によれば、何サイクルかの一つを終える時に現在は完結しなければなりません。

 しかし、「新しい火」を起こすように努めるならば、世界の生命はまた52年というサイクルで保証されたのです。

 逆の場合は、全人類は太陽同様、死滅し、従って、世界は終焉を迎えることになるのです。

 メキシコのテノチトランという都市では、新しい火はテンプロ・マヨール(大神殿)の中で、ウィツィロポチトリに捧げられた祭壇の正面と思われるところで灯されました。

 そこでは、火が焚かれ、コパルが燃やされておりました。

 その後、新しい火は都市のその他残りの神殿、神官の家、そして最終的には都市に住んでいる全ての住民の家に運ばれたのです。

 それぞれの家で、新しい火の到着は中庭で焚き火が焚かれ、鳥が、中でも鶉が何匹か生贄に捧げられ祝われました。

 コパルが焚かれ、煙と香りがあらゆる方向に流れていました。

 この日は、アマラント(アマランサスという不老・不滅の象徴とされる植物のこと)と蜂蜜から成るツォウアリと呼ばれる特別なご馳走が用意されました。

 これがその日に食べられる唯一の食べ物でした。

 というのは、供犠を行うという意味で、正午までは水さえも飲むことは禁じられていたからです。

 これが終わると、前述のお菓子を食べ、水を飲むことが出来たのです。

 その日の人々の喜びは想像出来ます。

 皆、新しい服を着ました。

 家々では、この祝祭行事のために特別に作られた家具と什器が並べられました。

 神々はその時のために準備された祭壇に祭られ、とても重要とされたその儀式のためにあらかじめ準備されたものが全て行われました。

- 完 -


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