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第六話 『攻略会議』

第3階層で出会った青い装備でダガーナイフの二刀流使いの青年の名は『萌宮(もえみや) 快斗(かいと)』という。

『萌宮族』という三大最強の狩族の1つでもあり『特攻魔法』という魔法を軸とした一族。

 一族最強の父『萌宮(もえみや) 双十郎(そうじゅうろう)』を過去にアステール70階層のボス『ジ・ディレオン』との戦闘で亡くしたことで一族が弱体化し始め一族崩壊の危機となっている。


そんな中、父の(かたき)を打つべく上層階を目指す快斗率いる萌宮一族。



『俺には倒さないといけない(モンスター)がいる──。』



そう言いながら晴人とロゼッタ、そして快斗は5階層の安全区域へと進んだ。



第5階層の安全区域にたどり着いた一行は、小さな村の団地へと進んだ。

そこには様々なハンター達がいる。

ソロで行動するハンターや、ギルドといった仲間がいるハンター。

それと一族がいるハンターなど総勢30名ほどにも及ぶハンター達が集まっていた。


「よーし、みんな集まったかー?」


と大声で叫ぶ小太りで無精髭を生やしたおじさんが小さな木箱の上へ立った。

彼は今回のジ・ディレオンを討伐する為にできたギルド『ヘリオス』の総司令団長『ヴィルト』という。

声は渋く性格は厳しそうだ。


「んじゃあ、攻略会議を行う。」


今現在分かっている情報は

突如、安全地帯でもある異世界の中心街ユッピテルシティーに現れたボスモンスターは、

第70階層のボス『炎王獣(エンオウジュウ)ジ・ディレオン』で間違いない。


この大型モンスターの特徴は大きな黒い羽を生やしたライオンとのこと。

目撃者の証言によると攻撃パターンは、突進と火炎玉を口から吐くだけ。

以上が今現在の情報


「他に知っているものはいるかー!?」


「はい!!!」


総勢30名ほどにも及ぶハンター達が集まっている中、

手を上げ周囲の目線は晴人に集まった。


「ビギナーハンターさんか…。言ってみろ!」


団長は晴人のことを初心者ハンターということで少しバカにされ周囲は笑い始めた。


“あいつがハンター…?笑わせてくれるぜ。”

“ハンターごっこでもしているのか?”

“だせぇ装備だな。”


『妹が拐われた…。あの怪物に…。』


晴人は小さな声で”ボソッ”と言った。

先程まで周囲は笑いの耐えない空気だったのに、

いきなり空気が凍ったかのそうな感じで冷たい空気が周囲を囲んだ。

中には心配する人もいた。


「おう…。そうか…。」


団長は晴人になんて言っていいか言葉が見つからなかった。

するとそこに──。


「やれやれ、口だけいっちょ前の小さなギルドさん達ではないか!」


現れたのは先程の赤と黒色の服装をした集団ギルド『エリュメラン』達だった。

集団ギルドのボスの名は『ルーフス』大きな大剣使いだ。

晴人を挑発するかのように言った。


「妹が拐われただって…。それは傑作だ!」


ルーフスは先程の出来事で嫌悪状態になっている。

晴人の妹が拐われたことを嬉しがっているようだ。


「あなたの方こそナイフを首元に突き刺された顔、傑作だったわ。」


「んん…。」


ロゼッタはいきなりルーフスに向かってキツイ言葉を言った。

ルーフスは顔が険しくなり言い返す言葉が出なかった。


「んまぁ、頑張りたまえ小さなギルドさん。」


そう言いながら集団ギルドのエリュメランは第5階層を立ち去って行った──。



「今はみんなで強さを極めながら進んで行くしかない。以上、解散。」



こんなところでギルド同士の争いなんて無意味、そう感じた晴人。

攻略会議に来ているハンターの半分以上がジ・ディレオンを見ている。

決して1人では倒せない──。


団長の言った言葉が全ハンターの心を響かせた。



“1人で強くなって進むのではなく、仲間と協力して大きな強さを得る。”



妹が拐われて1日が経つ。

果たして妹は無事なのか──。

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