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第四話 『黒と弓使いの少女』

突如、異世界の中心街ユッピテルシティーに現れた70階層のボス『炎王獣(エンオウジュウ)ジ・ディレオン』が安全地帯である街に現れたのだ。


そして──


現実世界では引きこもりの妹(蒼井 雛)がジ・ディレオンによって、連れ去られてしまった。


戸惑いを隠せずにいた兄(蒼井 晴人)は口を開けたまま、空を見上げている。


「これは夢だよな。あのモンスターは幻覚だよな…。そうだよな…。」


突然すぎる出来事に対しブツブツと独り言を言っている。


するとそこに、一人の少女が晴人の元にやって来たのだ。



『あなた、なにバグってるの?死んだ魚みたいね…。』



少女はとても口調が鋭く全身黒いコートの様な服装で髪は白く長いロングヘアーだ。

そして可愛い。


「あんた誰!?」


「私はロゼッタ。」


ロゼッタの背中には大きな紫色の弓矢がある。

猛毒を使った弓使いの少女だった。


「さっきの子、あなたの知り合いなの?」


「妹だよ」


弓使いの少女は妹ということを聞き、ふとため息をした。


「兄のくせにしてダサいのね…。あなた。」


「うるせぇ…。」


すると突然、弓使いの少女は晴人の顔にまっすぐ矢を向けた──


“シュッッッッン…”



『あの怪物を倒そうとは思わないわけ?こんなに街が荒れてるってのに…。』



弓使いの少女は毒舌にも関わらず正義感のある人だった。

荒れた街を見て憎しみを抱きその感情を矢という鋭いもので怒りとかした。


晴人は驚くというより不安で仕方がなかった。

大切な家族をまた失ってしまった。

古臭い武器屋のおじいちゃんと”仲間を大切にしてほしい”そんな約束したはずなのに。

このままでは決して良くないとは思ってるけど。

といろんなことを考えていた。


「私は、アステールに行ってさっきの怪物を倒しに行くけど…。」


弓使いの少女は一人でジ・ディレオンを倒しに行くつもりだ。

一人で倒す様なボスモンスターではないことはお互い目の前で遭遇したらわかる。


だが、誰かが倒しいに行かないとまた現れるかもしれない。

そう考えていた少女だった。


「待て…。俺も一緒に行く!」


「そうこなくちゃね!」


こうして2人はジ・ディレオンを目指しアステールへと向かう──



アステールの1階部分は受付カウンターや必需品が置いているお店が並んでいる。


「ねぇ、あなたのステータスカードって何色なの?」


「色というよりダンボールなんですけど…。」


弓使いの少女ロゼッタはステータスカードの説明をした。


「えーとねぇ…。」


今の晴人のステータスは初心者で第10層ボスモンスターを倒すと、

ホワイトカードになるの。


もちろんボスモンスターを倒すだけじゃなくEXPも必要なの。


「ちなみに私はまだホワイトカード」


『あなたよりは使える存在ね…。』


見た目からして熟練者のハンターさんかなと思いきや、

そんなに階層をクリアしていない女じゃねぇかと心の中で思った晴人


受付を済ませた2人はアステール2階へと向かった。

最初の層は平地で緑豊かな場所だった。


「ここがアステール内かー…。風の匂いが良い香りだな。」


晴人は始めてのアステールなため世界観に感動していた。


「おっ…。美味そうな木の実見っけ!」


木に生えた木の実を食べたり、川の水を飲んだりしている。

現実の世界にはこんな綺麗な場所なんてない理想の空間で居心地がいい。

時間を忘れるそんな空間だ。


雑魚モンスターは襲ってこない2階層で晴人は試しに古い大剣を使ってモンスターを倒してみる。


「とりゃー!」


大剣は重く必死に大きく振り上げた。

白色の小さな狐みたいなモンスターを倒した。


この世界は倒したモンスターから素材を手に入れる。

白い小さな狐は白獣(ハクジュウ)の生肉として手に入れた。

シチューとかにすると美味しい。


「よし、今夜の晩飯は何とかなりそうだな。」


すっかり夜になりテントを敷きキャンプを行う2人であった──。

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