第98話 ミチとミカの部屋
真神です。
久しぶりのミチとミカの部屋。前回が72話でしたから、
まさかの26話ぶり。本当は10話ずつのくぎりで出そうと思っていたのに・・
しかも今回は98話なんですけど
100話のくぎりで出す予定がなしになったので
今度の出演時にはやさぐれている予定。
それでは今日もよろしくお願いします。
ここはゆったりと時間が流れるミチとミカの部屋。
体育館程度の広さに水槽のような中が濁って伺いしれない箱が
無数にしきつめられている。
そこに中座する少女・・・の姿をした赤いツインテールをしたミチが口を開く。
「・・・・ミカ、とうとう介入者がジューローに接触してきたわ。」
呼ばれて振り返る少女・・・の姿をした青のツインテールをしたミカが
振り向きざまにつぶやいた。
「・・・・とうとう現れたわね。」
2人でジューローのいる世界の箱の中をのぞき込む。
ミチがジューローのいる国のあたりに右手の人差し指で空中に印を描くと、
ちょうど尻相撲決勝のマブシ対ジョコの場面が流れ出す。
そこから2人でじっくりと観察する。
マブシがジョコのパンチで1撃で沈む場面を見て映像は終了した。
しばらく黙って見ていたミカが口を開く。
「この介入者はどうやら、無法者というわけではないようね。
少なくとも私達と同じように制約の中で手を出しているわ。」
「そうよね。私達と同じような制約を受けていると感じられるのよね。
そうじゃなきゃ、こんなまどろっこしい、
他者の合意を経てしか乗り移れないなんて事はしないと思うのよね。」
「本当にジューローを殺すことが目的なら、空間をねじ曲げてまでこの部屋に干渉し、
設定変更をするぐらいの強者だもの、
この星を思い通りにするなんて赤子の手をひねるように簡単でしょうね。
何が目的なのかしらね・・・」
「あと、見てわかった事はある?ミカ。」
「たぶん介入者が協力者を短い時間しか操れないのは、
操れないのではなく、操らないのね。」
「えっどういうこと、ミカ。」
「この介入者の能力はずっと協力者を操り続けると同化してしまう能力なのよ。
一度同化してしまうと、同化した本人が死んでも、
二度とその星には介入できなくなってしまうの。
だから今回は協力者の能力がしょぼかったから、同化しなかったのでしょうね。
そのチート能力も自分で決められない制限を受けている。
ランダムで与えられるようだから、介入者自信もわからないのよ。」
「これは、思ったより警戒しなくてもよいかな?ミカ。」
「いえ、今までと同じ様に警戒していて、ミチ。」
「ええっ何で?」
「おかしいと思わないの、ミチ。そこまで制限を課してまで関わろうとしているのよ。
ジューローにね。」
「・・・ジューローなの?狙われているのわ。」
「確定ね。いったい何があるのかしらね、ジューローに。
おもしろいわ、くっくっくくく。」楽しげにミカが笑い出す。
それを見てミチはうんざりしている。
ミカの豹変ぶりはいつ見ても慣れないのだ。
ミカとは長い付き合いなのだが・・・いや、時間の感覚がない私達に
長い付き合いというのもおかしな話なのだが、そんな私にもミカという
個は推し量れない。というか私達が、もう個なのかどうかも疑わしいが・・・・
「あっそういえば・・・」ふとミチは思い出す。
「ジューローが・・・最近マジメな話が多いから、
私たちに今回はギャグパートでお願いって言われてたわ、ミカ。」
「・・・えっ今回もがっつり真面目なパートよ。
ず〜〜っとギャグパート受け持ちだったけど、今回はたまたま真面目パートよ。」
「・・・・・・まいったな〜、今からやる?オチは頼むわね、ミカ。」
「いや、ちょっと待ってよ。その前ふりがハードル高過ぎよ。
無理よ、無茶ぶりよ!ミチがやりなさいよ。」
「いや、わたしツッコミだから。キッパリ。」
「自分でキッパリって言ってるし。・・・わかったは、
最後に爆笑とればいいんでしょう。よし、とりあえずジューローの星に
私の力で隕石を落としましょう。とりあえずそれで大爆笑よ。」
「いや、駄目だし、それ、おもいっきり殺してるし、ぶっ殺してるし。
R15どころで済まないよ。阿鼻叫喚だよ。夢オチのほうがまだましよ。」
「えっ駄目なの、じゃあジューローの星に大怪獣を落としましょう。
ガ○ャピンとムッ○の全長20m級のを。もう、子供も大人も転げまわるでしょう、
オモシロ過ぎて。」
「ダメダメ、確かにビジュアル的には合格だけど・・・
初めて見た、ちびっ子全員失禁ものよ・・・いや、大人も失禁するわ絶対。
それにジューロー達、対抗出来ないし、立体駆動装置なんてないんだよ。
プチプチだよ。踏まれてプチプチだよ、それ。」
「・・・・まあ今回はこれぐらいにしといてやろうよ、ミチ。」
「・・・・そうね。今回はこれぐらいで。」
「いや、ミチ、どや顔するほどじゃなかったよ。全然だよ今回は。次回に期待だよ。」
「もう、心配症なんだからミカは・・・つかみはOKよ!ミカ。」
「いやいやいや、ミチ、違うよ。今までのがオープニングトークじゃないのよ。もうさんざん話した後よ。オープニングですらないわ。エンディングトークよ。」
「エンディングってまだまだ私的には腹八分目ぐらいだから・・・」
「腹八分目も食べてたら終わりでしょう、普通、デザートよ。
さっきのガ○ャピンとムッ○のくだりがデザートよ。」
「なに言ってるの・・・・・・」
ほおっておくと延々と続く二人のおしゃべりは
今日も尽きることはない・・・
よって以下略・・・・・




