第90話 狂乱の始まり
真神です。
まだアクセス解析の話は続くよ。
もうアクセス解析に気づいてからは何とか増やそうと
やっきになっていまして、
8/19に4話投稿しだしたのをかわきりに色々と試すわけなんですが・・・
今までのページービュー数PV数が100〜300ぐらいだったのが、
561PVになりまして、みてくれた人も通常40〜60ぐらいだったのが
104人になって勘違いしちゃったんですね。
話数を投稿すれば投稿するほど・・比例するぞ!と
すみません、この話、まだ明日に続きます。
それでは今回ぐらいからちょっとシリアス展開になります。
どうぞよろしくお願いします。
エメリさんとは試合が始まる前に会う約束をして別れた。
ゲタンに会い、色々な打ち合わせをする。
まあ、マジメな話だけじゃなく、合間合間には
たわいもない話しもするのじゃが・・・
「そういえば、ゲタンは尻相撲に参加しなかったのか?」
「ああ、おれは永久尻番だ。がははははははーーーー」
ムシしてやった。
永久欠番と永久“尻”番をかけたからじゃ。
わしは笑いには厳しいのじゃ。
自分には甘いが、その分他の人には厳しいんじゃ。
「まあ、おれは若いころいっぱい勝ったでな、今は若い者に華をもたせてやってるのさ。
なにせ、おれが出ると全戦全勝しちまうからな。がははははははーーーー」
がははがはは笑いおって。
まあ、確かにゲタンは今でも、現役のファイターじゃしな。
1対1の勝負じゃったらゲタンに勝てるものはいないじゃろう、
森の中には。
「そんなことより、本当にジョコの奴強かったのじゃな。
こんなことなら、あの時にアピールを聞いてやればよかったのう。
今日の相手はマブシと言ったかのう?
あまり良く無い噂を聞いたのじゃが・・・・。」と聞いてみる。
「ああ、マブシな・・。一応警戒はしてるがなぁ・・・
隠れてこそこそやるのがうまい、コスズルイ奴だ。」
さっきまで笑っていたゲタンもしぶい顔をする。
「エメリさんを勝者賞品強制指定券で狙っとるそうじゃが・・・。
いや、わしのエメリさんを勝者賞品強制指定券で狙っとるそうじゃが・・・。」
「言い直さんでええ、しかもなんでジジイのじゃ。」
「まあ冗談じゃが、わしは全力で阻止するからな。
まして、エメリさんを傷つけた時には自分の怒りが抑えきれんかもしれんからな。」
「ほう、ジジイが本気で怒ってるところ見てみたいな。」
「なに、わしが怒ったところで、弱弱しく“年寄りをいぢめるでない”
という程度じゃ。かわいいもんじゃろ。」
お互いに顔を見合わせニヤリと笑う。
「さて、今日の決勝は夜8時ぐらいからじゃったのう。
その前にエメリさんと待ち合わせて、明日の朝までガードじゃ。
それまで少し奥で横にならせてもらうぞ。」
「ああ、年に1度のお祭りだからジジイにはもっと楽しんでもらいたかったが、
世話をかけるかもしれんが、かけんかもしれんぞ。」
「そうだといいんじゃがな。」
奥の部屋に行き、ゴロンと横になり目をつむる。
ゲタンもゴロンと横になりわしの横で目をつむる。
いや、お主は働けよ。
っていうか別に一緒に並んで寝んでもいいじゃろ。
貞操の危機じゃ。
ツッコンだのもつかの間、わしはすぐ寝てもうた。
※※※※
わしが起きた時にはもう、陽が暮れかかっていた。
時間にすると4時間ぐらいは寝ていたか。
隣にゲタンはもういない。
身なりを確認して、何も異常がないことがわかるとほっとした。
・・いやギャグじゃよ。
ゲタンの家の外に出ると、村人がすでに丸太を取り囲み飲めや歌えやの大騒ぎじゃ。
この光景はネル族もヌル族も変わらない。
しばらく、辺りを歩きこの喧噪の中に身をおく。
日本でわしの住んでいた地域も夏は祭りが多い所じゃったが、
祭りの雰囲気は森の民とは似ても似つかん。
しかし、この喧噪の中に身をおいておると、ふと懐かしさが込み出す。
郷愁の念じゃろうか。
わしは帰りたくても帰れない。そう思うと余計に悲しく思う。
それでもわしはこの世界で生きていかなければならんのじゃ。
この森の民とともに・・・・
「記憶が残っているということは、いいことばかりじゃないのう。」
喧噪の中で誰に聞かせるでもなくつぶやいた。
エメリさんとの待ち合わせの時間。
日時計の目立つ場所で待つ。
・・・・・・・・・・・・・・・
おかしい、時間になってもこない。
1時間経ってもこない。
LINEにいくらメッセージを送っても既読にならん・・・
ウソじゃ、そんなものはない。
知り合いの者にエメリさんの家まで行ってもらったのじゃが、いないとの事。
まさか・・・・。
陽もだいぶ沈み。コバルトブルーの月明かりが煌々と差し出し始めた時、
今日のメインイベント、へべれけヨコチン尻相撲決勝戦、
いや、これから狂乱の幕が上がる。




