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第74話 パピルス発見!

 「そういえばジューローお前に聞きたい事があるのじゃが…。」

 「なんじゃ、あらたまって。何でも聞け。」


 「その、よくわからんのだが、最近子供達の間で“てへぺろ”というポーズが流行っているらしいのだが、お前が流行らせたのか?」


 えっ、すっかり忘れてたけど、リイクの奴が普及させたんだな。ミカが絶対流行るわけないって言ってたから放置してたのに……と考えていると、ゲタンが続ける。


 「その、子どもの親が心配してだな……ジューローが子ども達をたぶらかして、私たちを洗脳するつもりではないかと疑ってな。それでお前に聞きたいのだが“てへぺろ”って何?」


 「いや、それは誤解じゃ。わしは……ていうかレイクが子ども達と薬草を採取する際に連帯感を出す為の挨拶が“てへぺろ”であって、それ以上でもそれ以下でもないのじゃ。そんな洗脳する意味など全く皆無じゃ。」


 「そうか、まあ俺は心配していないが、子を持つ親としては子供の一挙手一投足が気になったんだろうな。許せ。」

 ゲタンもあまり気にしていない様子だったが、一応確認の為に聞いてきたという感じじゃな……。まあゲタンに信用されているという事じゃから嬉しいと言えば嬉しいがわしが、そんな野望を秘めていると思われた事がシャクじゃ。


 わしなら男らしく野望を主張するのだ。

 壮年の主張じゃ!


 「異世界にハーレム作ってウハウハしようと思ったら爺ちゃんのまま転移されたけど、巨乳娘達と戯れたい。」

 っていうタイトルかな、ラノベにするなら。


 などと考えていたら、急にジョコが立ち上がってゲタンにスリーパーホールドをかけ始めた。


 ワシはいま目の前で行われている行為に対して、呆然としてジョコとゲタンを見ると、二人の目がうつろだ……動きもなにか動かされているような不自然の動きだ……


 ジョコがかけているスリーパーホールドががっちり決まったのか、ゲタンが白目で口から泡を拭いている……


 何が起ったかよくわからんが、近寄って止めさせようとしたらゲタンの口が動いた。


 「サセン……サセンゾ、ラノベニハ (笑)」


 と言い終わったと思ったらジョコとゲタンがバタリと床に倒れた。糸の切れた操り人形の様に倒れた……


 その後しばらくしたら二人は何事もなかったように起き上がった。聞いてみたが、全く覚えてないとの事。急に意識を失ったらしいわ。


 ………………………………

 ミチの奴、段々エスカレートしてきやがったな。しかもラノベの事にしか、つっこまじゃないか。他の事で連絡してきた事も一回もないくせに!くそっ~~~絶対ラノベ展開にしてやるぞ!


※※※※


 「てへぺろ」

 右手をV字にして、右眼の前に。左眼はつぶる。舌を左ななめにだしててへって感じ!


 いきなりやってみる。ゲタンとジョコはあぜんとした顔をしている。それはそうじゃろ、こんなジジイが可愛いポーズをしているのだ。たとえジジイの“てへぺろ”だろうが、可愛さ倍増じゃろ。ときめくじゃろ。


 ……うそじゃ。恥ずかしい。2人とも無反応すぎて恥ずかしい。


 とりあえず“てへぺろ”がどういうものか見せて欲しいといわれたので見せたのじゃ。よし、これでよし。と思いポーズを解こうとすると………


 赤色のターゲットの丸が床のゴザをとらえて反応している。何か詳細が表示されているので文字を読んでみると………あっちなみにこのチート能力は検索&解説能力、訳して「検解」なんじゃ。この世界の全てのものを地球で近しい物に変換、解説してくれる優れもの。結構使ってはいるのだが、最近はごぶさたじゃった。


 ゴザの説明を読んでみる。なになに………

 ピリュピ草/葉の部分を切りそろえ折ったり編込むことでゴザなどの材料になる。簡素な敷物。日本名パピルス草に近い。


 へ~~ゴザってそうなってるんだ~ふ~~ん。


 「おいジジイわかった、わかった。そのてへぺろというポーズは理解したからもういいぞ。たしかにちょっと変わったというか、お主の顔見るとなんだかむしょ~~に腹が立つ。憎くてしょうがないが、まあ、害のあるもんじゃなさそうだし、俺から村の母親連中は………」

 とゲタンが説明しているも全く耳に入らず、わしは叫んだ。


 「なにいいいいいいい~~~パピルス!パピルスだと!!」


 パピルスって言えば、古代から使われる紙の原料になる草じゃん。森の民では紙なんて使っているのみたことないし。多分森にはないんじゃないかな。


 城下町とかはわからないけど……シスパもそうだけど、ネズミも確か羊皮紙を使ってたと思うし……。わしの叫びでびっくりした顔をするゲタンとジョコをよそに、


 「おい、ゲタンこのゴザを作っている材料のピリュピ草というのうか、いっぱい生えているのか、どこにある?この村で今あるのか?」


 とやつぎはやに問いかける。一応ポカーンとしながらも、答えるゲタン。


 「あっああ、そんなに珍しい草じゃないから、ゴザを作るために

各家庭の女衆がある程度の量を確保していると思うぞ。


 「すぐにここへ、今スグわしのところへ持ってくるのじゃ。」

 ゲタンをアゴで使う。族長なのに、一番えらいのに……そんな事は今関係ないのじゃ。


 紙が出来れば一大ムーブメントがおこるぞ。この世界がガラっとは変わらんが、ちょび~~っとは発展に貢献できるじゃろう。


 そしてわしはいつか、ふんわりやさしい肌触りのパルプ100%のトイレットペーパーを開発するのじゃ!トイレットペーパーをこの世界で流行らせるのじゃ! 習慣じゃ、用をたした後は拭くという習慣をめざすのじゃ。


 今はそのままなのじゃ……わしは川で洗ったりとかはするのじゃが……。今はそのままなのじゃ……


 それが新たなわしの壮年の主張じゃ。


 まあ、パピルス草で出来る紙でおしり拭いたら、血が吹き出るけどね……トイレットペーパーはともかく、紙を作ることが出来ればだいぶやれる事が広がるな。よし、がんばるぞ~~~~!


 ……なに今回のひき

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