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第252話 システム2

今日4話、明日日曜日に3話+あとがきを投稿します

残り7話

 「つまり、山田卓の作り出した世界で魂達を切磋琢磨し、磨き上げて有資格者を産み出し試練に合格すれば、その合格した者と入れ替わりに次のステージに上がってまた試練を…という事か。」

 

 「ああ、そうだ。だからあの時にジューローが有資格者として試練を受け合格すれば、山田卓と同じように部屋を与えられ自分の好きな世界を構築し、魂を磨き上げる事になっただろう。」


 「ん~何かゲームのようなシステムでおもしろそうなのじゃが…何百年、何千年と気が遠くなるような時間すぎて嫌じゃな…。」


 「ああ、その点は全然問題ないぞ。時間の感覚は人間と神のそれとは違うから、神の見習いの見習いとはいえ、1年が1日ぐらいだからたとえ600年でも600日、2年くらいの感覚だから…。早送りで見てる様な感覚かな。」


 「さすが元神の見習いの見習いじゃな…まあ2段目で落ちたのじゃがププっ」


 「ジジイ…まあ、自分で言うのも何ですが、2段目だってすごい事なんだぜ。どのぐらいすごいかって?そうだな…初めて買ったチョコボールで金のエンゼルマークが出るぐらいかな。」


 「また出たよ!またチョコボールの金のエンゼルマークの話出たよ…もういいじゃろ!その例えは。それにもっとすごいじゃろ!金のエンゼルマークの2000分の1よりも、もっと天文学的な確率じゃろう神の試練2段目になるのは!」


 「おお、やっと分かってくれたか俺のすごさが…。」

 「ちなみに、2段目の試練…お前が落ちた試練は何だったのじゃ?1回目と同じ魂を磨くのか?」


 「いや、2段目の試練は…バトルロワイヤルだったな。」

 「バトルロワイヤル…えらい生々しいのう…。」


 「最後の1人なるまで殺し合うってんじゃないよ。知恵と知恵の勝負だ。騙し合いだよ。しかし並の相手じゃない…何しろ皆、神の試練を勝ち上がってきた猛者ばかりだったからな。」


 「んじゃあ、それに勝ったら神になれるのか?」

 「いや、まだまだ先じゃないかな。神の見習いになるぐらいで。だからその後はわからない。なぜなら俺は負けたから…その時コテンパンに打ち負かされたから…。」


 落ち込んだ顔をしたモベに近寄りわしは声をかける

 「そんな顔をするな!そうだ右手を貸せ、わしがお前に元気になる言葉を書いてやる。」


 わしはマジックでモベの右手にクッキリと文字を書いてやった。

 「ジジイ……。」

 こころなしかモベはうれし涙を浮かべておる。


 モベが書かれた文字を見ようと右手を開くとそこには…









 「負け犬」



 と書かれていた。


 「ジジイ!こら!誰が負け犬だ!八つ裂きにすんぞ、てめ~~~~~~~」

 「ほら、元気になったじゃろ!わしは元気になる言葉と言ったんじゃから良かったじゃろ!」


  ………………………………………

 しばらくはしゃぎ疲れて、ゆっくりした後わしは聞いてみた。

 「で、何でお前はその後わしを付け狙っていたのじゃ?ストーカーのように」


 「言っただろう呪縛だって。神の試練に落ちた者…俺以外の奴らも全員魂は神に束縛され、自分の意思も感情もすべてなくなって…神のしもべとしての役割を担うのさ。


 俺の役割は“魂のストレス”だ。良質な魂を磨く為に“負”としての役割を与えられたのさ。


 例えおれの妨害で魂が黒く濁って、壊れても関係ない。それをものともしない魂だけが磨かれていくのさ。だからジューローには失敗したが、それによって磨かれたわけだジューローの魂はな。“魂のストレス”として俺の役割は十分に果たしたという事だ。


 それにまた、自分で言うのも何ですが、ジューローと戦う前の俺は連戦連勝だったんだぜ。人を蹴り落とすのが上手い!魂狩りのエースとしてな…。」

 

 「…嫌なエースじゃな。」


 「しょうがないだろ、自分の意思など何も無い操り人形だったのだからさ…。」


 「それでお前呪縛に逃れてこれからどうするのじゃ?ってどうなるのじゃ?」


 「まあ、本体はスペードに飲み込まれて同化しちゃってるから、もうジジイに戦いを挑むとか嫌がらをする事はないと思うから安心しろよ。」


 「…消えるのか…お前の全部が消え去ってしまうのか?」


 「消えるさ…だけどジジイの心の中には残るだろう。ラ・メーンとして…それだけで本望さ。」

 「…ああ、このあとずっとわしの中で残るであろう。わしの心の中で生き続けるであろう。

 負け犬としてずっと…。」


 めっちゃ追いかけられた。

 本気で追いかけられた。


 そしてリイナの準備も整ったようじゃ。

 憎悪を…すべての心の闇を葬り去る準備がのう。

次は19時投下します

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