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第216話 ラ・メーンのこと04

 「次はお前の番だ!ジューロー!」

 ラ・メーンはシスパをねじ伏せた勢いのまま、わしに向かってきた。


 まずいと思いわしは、一旦後ろに下がって体制を整えようとした…

 「後ろには、逃さんよ!」

 ラ・メーンが4人の男を従えわしに迫る。


 こいつ、やっぱり……

 向かって左の男が、下がるわしにパンチを繰り出した瞬間!


 ばちぃぃぃぃいいい!


 横にいたカーンがわしに近づいた男を殴り倒す。

 男はよろめいたもののすぐに、何事もなかったかのように立ち直るも、相変わらず目は虚ろじゃ、ラ・メーン以外はみな、目が虚ろになっておる。


 「ラ・メーンとやら、俺達がいることを忘れてないダスか?あっ、あとリューゴスしかいなかったダス。」


 「えっ俺は?俺もいるよ!マブシだよ!」


 「…戦闘要員はオレとリューゴス、シスパだけダス。マブシはボケ要員だとジューロー殿が言ってたダスけど…。」


 「えっジューロー様ひどっ、俺もやれますよ。決してボケだけじゃないですよね?ねっ?」


 とわしに同意を求めてきたので、ビシッと言ってやったわい。

 「そうじゃったなマブシ…お主はボケ要員なんかじゃない、踏み台要員じゃ。相手の力量をはかるためのかませ犬じゃ!しかもただのかませ犬じゃないぞ!立派なかませ犬じゃよ!」

 わしは本人の目の前で包み隠さず打ち明けた。


 マブシは本気で驚いた顔をしていた。

 自分はジューロー様の、いやジョコ、セコスに次ぐ三番目の戦闘要員だとばかり思っていたからだ。それが、それが……


 「かませ犬だとおおおおおおおおおおお~~~~」

 マブシは怒りの形相でラ・メーン達へと突進、そして早いワンツーからの渾身の右キックを繰り出すも……


 ばきゃああああああああああ


 マブシは逆にがら空きの左脇腹に、操られた男のミドルキックをくらい5m先の草むらに吹っ飛ぶ。


 キレイじゃ…キレイな放物線を描いて吹っ飛ぶマブシは芸術の域まで到達したな…わしの素直な感想じゃ。吹っ飛び方のコンテストが有ったら万年チャンピオンじゃ!というぐらいキレイじゃった。


 吹っ飛ばされた草むらから、倒れたマブシが腕を上げてサムズアップ。


 「お…おれ、ごほっごほっ、は~見事な…かませっぷりでしたか?」


 小さい声じゃったが確かに聞こえたぞ、マブシ。

 見事じゃ!見事なやられっぷりじゃったぞ!今までのところ5本の指に入るぐらいのやられっぷりじゃった。

 

 「お前の出番は終わりじゃ…ゆっくり寝ておれ。永遠にな…。」

 「こわっ、そのセリフ良い事言ってる風だけど殺してるし!」

 マブシがツッコンでくれた。無理しよおって。


 しかし、これでわかった。シスパ、マブシがやられた事によってラ・メーン能力が見えてきた。ラ・メーンの能力は“人の心を読む”ことじゃ。

 しかし、前回のシスパのジャブは牽制のジャブで早さ重視だったのにもかかわらずラ・メーンに届く前に左端の男にやられた。

 これはラ・メーンが人の心を読んで察知し、男に指示を出して攻撃では対処出来んはずじゃ。だから多分…


 「ピンポンピンポーン!正解だジューロー。」

 「わしの考えを読んだのか?」


 「読めるって知ってるよね。だから答えてやったのに…。そう、俺の能力はもう一つ、頭の並列化だ。だから俺が考えるよりも早く、自分の手足のように動かせる。この4人全部をだ…。」


 「それと能力ではないが、筋肉などの動きで先読みしているのじゃろう。動体視力の良さもあるようじゃな。」

 「おお~さすがジューロー、侮れないなやっぱり…………潰す!」


 シスパ、マブシが潰され、後こちらはわし、カーン、リューゴスの3人だ。向こうはラ・メーンを筆頭に左右に2人づつの計5人。こっちがちょっと不利か?


※※※※


 「ーーーーーというわけなのじゃ。」

 「えっ、ていうかここでおわり?まだあるダスよ、これからダスよ。」


 「いや~だってたいした話じゃないかなと思って…。」

 「全然、たいした話じゃない事無いダスよ。それにここからが俺の出番ダス。一番輝いていた時間ダス。」


 「いや~~もう俺はみごとなやられっぷりで、見せ場あったからいいですよ、この辺で話やめても…かませ犬でしたけどね!」


 「……………………興味なし。」

 マブシ、リューゴスは打ち切り派じゃ。


 「いや~、わしも本当は続けたいんじゃよ!続けたいんじゃが、思いのほか長くなったな~~と思って。このあと3回ぐらい続きそうじゃもん。読んでくれている方も飽きるかな~と思って…」チラッ。


 「何を言っておるんだ!わしなんか、初っぱなからやられて寝てるんだぞ!この後がなかったらやられっぱなしで、兵士長弱って!ところしかみせれんじゃろう。だから後半がないと、わしの活躍が無かった事に。本当は強いんだよ~~っめちゃくちゃ強いんだよっていうわしの見所が無くなってしまうだろうが!」


 シスパがグイグイ押してくる。…いや、シスパあの後も寝たきりだったはずじゃないか?そんな活躍する場面あったかのう?他のみんなと見合わせても知らないと首を横に振る。


 「わかった!このまま話を途中でぶったぎってオチ無しという斬新な手法を試してみたかったのじゃが、引き続きラ・メーンとわしらの攻防を続けよう。」


 「そんな斬新な手法いらね~~~。読んでいる人混乱するよ!あれ、読み飛ばしたかな?って混乱するよ!」


 「そうじゃ!見直してくれればページビュー数が増えるなこれは使えるのう!ぐふふふふっ」

 「ジューロー殿…わっるい笑顔ダス!」


 それでは、後半へつづく (ちび●子ちゃん風)

次は16時に投稿します

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