第19話 てへぺろ部隊出陣!
「ジューロー様、何か案はあるんですか?」
スブムがおどおどして聞いてくる。
「ん〜まあ、ないこともないんじゃが、腹が減ったのう。ぐうぐうじゃ。まずは腹ごしらえしようかのう。」
セレブさん、セイムさんで朝食の準備に取りかかってくれていた。
その後、みんな揃って朝食を取る。ふかしたじゃがいもを2個といちぢくみたいな果物の食して終了。いちぢくみたいなくだものはカルンと呼ばれてた。みずみずしく、ほんのり甘い果物で暑い地域にはぴったりだ。
それにしても、朝から色々ありすぎてもうすでに濃い1日だったわ〜。
まだ朝7時くらいなのにね。
さて、5日後に向けてアイデアを練ろうと外に出ると…
昨日の子ども達を含む40人ぐらいが3列になって勢揃いしてた。
「テヘペロ!」
「「「「「「テヘペロ」」」」」」
レイクが挨拶みたいに号令をかけるとみんなが一斉にテヘペロのポーズをとる。例のポーズを…。
レイクなにこの子達…
「仙人様今日は40人集まり、準備万端ですペロ!」
〈ムラノコタチノ、ハンブンクライアツメタヨ。ペロ〉
リイナもいるの?あと二人とも上官につけるサーみたいな感じで、気軽に語尾にペロつけるのやめてくんない。流行っちゃうから。
「今日から我ら子ども部隊は仙人様直属のテヘペロ部隊として誠心誠意使えていきますんでよろしくペロ。」
最後のペロ、ムカつくんですけど…わしバカにしてない?
どうやら、まだ仕事を任せるには早い小さい子や、働けなくなった老人などは暇をもてあましてるようだったので、そういう人たちにでもできる簡単な仕事を任せれば、責任感も自信もつくであろう。
やりがいを与えれば子ども、老人だけでなく森の民全体の明るい未来につながるのではないかと、なんとな〜く思う。
まあ、とにかくわしのアイデアを形にするには人出が欲しいと思っていたし、レイクの申し出を受け、挨拶をする。
「諸君は幸運である。わしという光に出会えて。
諸君は幸運である。わしの手足となれることを。
さあ!気の趣くまま叫ぶが良い!神をも恐れぬ! 永遠の挨拶テヘペロをおおおおおお」
「「「「「うおおおおおおお」」」」」
「テヘペロ」「テヘペロ」「テヘペロ」「テヘペロを世界の合い言葉に!!」
うわあああやべえええええ〜〜〜いきおで適当な事言ったのに…
全然意味のない事を厨二病的なノリ100%で言っただけなのに…
なんだなんだと村の人が集まってきた。
よし、じゃあ後はレイクに仕事は任せて大丈夫だろう。
いつの間にかわしの右腕となったレイクに細かい指示を出して、子どもたちを率いてもらう。よし、これで当分は帰ってこんじゃろう。
セイムさん暇かのう?わしとちょっと出かけませんか?
ポッとほほを赤らめる族長の妻セレブ、それを見守る族長スブムもほほを赤らめる。
なんでやねん!おまえら2人は誘ってないっちゅうに。
絶対ついてくんなよ。おまえら2人。
まあデートでも何でもないんだけれども…