第179話 ソウザ一味掃討
今、わしらはソウザ一味のアジトにむかってダチョウを走らせておる。
北へ10kmだから、ダチョウの最高速度で15分くらいじゃ。
埋めておいた盗賊Aからアジトの場所などを聞いておる。
赤黒い布をたどっていけば着くと。
まさか・・その赤黒い色というのは・・・血で染めたのではないだろうな・・・
まさか、こんな不真面目な小説にマジなのぶっこんで来る気ではないじゃろうな・・
と考えておるうちに、どうやら聞いていたアジトらしき集落近くにきた。
村というか、さびれた感じで荒れ放題じゃな。
たぶん自分達が襲った村をそのまま乗っとったのじゃろう。
火をつけたらよく燃えそうじゃな・・・
「よし!火をつけよ~~~~~~」
わしが檄を飛ばす!
本当に火をつけたった。
うっわ~~~すんごく燃えるのはやっ。えっっ~~~~燃え広がるのはやっ。
メラメラと燃え盛る炎をみているとなんかこう、ぐっと胸が熱くなるね。
キャンプファイヤーの火の数倍の大きさじゃ。
圧巻じゃな・・・・・
子どもは絶対にマネしちゃだめだぞ。
集落から、わらわらとムサイ男達が這い出してきた。
どうやら盗賊は夜のお仕事じゃから寝ておったのか
燃え上がる家の炎を見て、ボーゼンとしておる。
60~80名ぐらいが火の届かぬ範囲で轟々と燃え盛る炎を口を開け眺めておる。
もちろん、わしらもその中に交じって、口を開け見上げる。
まあ、わしが火を放ったのじゃが・・・
少し火の勢いが弱まったな・・というところでなんと!
火の中から大きな黒い影が・・・
その大きな影は布で、たぶん水を吸わせておったのじゃろう、プスプスと
火はついていないながらも、表面は焦げておる。
表に出てその布を放り投げると、中から大柄な40代ぐらいのおっさんが
現れる。すると、一斉に周りの男達から歓声が上がる。
「かしら~~~~。」
「ソウザ様~~~よくぞ無事で!」
「うおおおおおおおおおおお~~~~」
どうやらこの男が頭らしい。
なかなかのブサイクじゃ。特徴がブサイクしか思いあたらん。
わしから声をかける。
「お前がソウザか?なかなかのブサイクとお見受けしたが・・」
「そうだ、おれがソウザだ・・・だれだこの失礼なジジイは?」
ムッとしたのかブサイクな顔をした。
あっ最初からブサイクだったwwww
「おお、申し遅れたのう。わしがこの集落に火をつけし男じゃ。
そしていつか、この世界の女性のハートに火をつけまくる男じゃ!」
「・・・・いらんこといわんでいい!」
「かっこいいっすね~~ジューロー様」
それぞれツッコンでくれた。
しかし周りのは驚きというか、ものすごい怒気を含んだ罵声が・・・
そりゃそうじゃ、目の前の自分達のアジトが燃え盛っておる原因を作った男が
おるのじゃから。
「お前等生きて帰れると思うなよ~~~」
「今日がお前等の命日だ~~~」
「おれのピーチャンを返せ!」
・・・ピーチャンって何?
「ジジイ何の目的で・・・俺達をソウザ一味と知って狙ったのか?」
「ああ、知ってる知ってる。たしか人を傷つけて物を奪うことしかできん、
頭の弱い臭い人間のクズ供の集まりじゃろ。だからお仕置きに来たのじゃ。」
「ジジイ俺達が恐くないのか?人を殺す事なんて何とも思わない奴らばかりなんだぜ、俺達は!」
威嚇するように声を荒げるソウザ。
「そうじゃな・・恐くないって言ったらウソになるのじゃ。
だって言葉の通じないバカを相手にしないといけないのじゃから・・」
「ジジイイイイイ!・・・・やれ!生きてかえすな!こいつらを」
ソウザが一斉にわしらを部下に襲わせる。
もちろん雑魚どもはマブシとリューゴス2人に任せておいたのじゃ。
わしはソウザと一騎打ちじゃ!
マブシとリューゴスはなんなく部下達を蹴散らす。
それを見て青くなるソウザ。
「ふふふ、どうした?おじけついたのか?逃げるなら今のうちじゃぞ。
あの二人もまだまだ実力の30%しかでしておらんのだぞ、ふふふ」
「ぐっぐぐぐぐっ、ま、まさか・・」
驚き後ずさりするソウザ。
「ちょっすんません・・・あぶっ、手伝って・・くださ・・おわっ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
マブシはもう120%だったみたいじゃ・・・・
・・・どうしてくれるのだマブシ。
恥ずかしいじゃないか、わしが・・・・。
助っ人としてマブシを手伝う。
なんとか3人であらかた一味を片付けた後、戻る。
わしは後ろ向きで、先程いた場所まで歩き、かっこ良く振り向いた。
「待たせたな~~~!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
いな~~~~~~~~~~~~~い!
ソウザもういなかった。そりゃそうだ!
辺りを見渡すと遠くにダチョウで逃げ出すソウザの姿が。
え~~~本当に逃げるなよ。
往生際が悪いぞ。早くやられい!
すぐにダチョウに飛び乗りソウザを追いかける。
わしと、マブシ、リューゴス。一斉にゲートをスタート。
1番手わし、2番手リューゴス、そして後方にマブシが控えます。
途中リューゴスがわしを抜かす。
負けじとリューゴスのインをわしが突く!
インを突き過ぎたわしはリューゴスと接触!
お互いのダチョウがよろめきながらインに寄る。
その隙にマブシが大外からまくる、まくる~~~~~。
まくった~~~~!マブシ、ゴ~~~~~~~ル!!!
横に並んだマブシが、ダチョウを飛び移りソウザを地面に押さえつけて確保する。
「ジューロー様~~~捕まえましたよ~~~~」
ぐぐっっ、今回は認めようじゃないか、マブシ・・・・
若さ故の過ちだとな・・・・ジジイですけど。
「ま、負けだ俺達の・・・。だから見逃してくれ。」
部下を犠牲にしてる間に自分だけ逃げるとは、とんだ見かけ倒しじゃなコイツ。
「もう、ソウザ一味は解散じゃな。」
「ああ、もう解散だ!二度とこの地域には近寄らない。約束する。」
戦意喪失したソウザを一瞥し、わしらは・・・・・
さっき、たたきのめした部下80人を縛り上げ、
前回村を襲った奴らを埋めた空き地につれていき、埋めた・・・・
こわっっっっ!だけど、前回と一緒で生き埋めじゃないよ。
いや、ある意味生き埋めじゃが、違うんじゃ!地面から首だけ生えてるような感じ?
とりあえず植物になったつもりでまた、コイツ等も反省してもらおうかなと。
100名近くが地面から顔だけだしている光景じゃ~~~
シュールじゃ・・・・・・
っていうか恐すぎじゃ!こんな光景、夜中に見たらトラウマになるよ!
しかしわしは、食べ物を育てる大切さを学んでもらおうと思ったのじゃ。
盗賊達に食べ物の大切さを学んでもらおうと思ったのじゃ。
・・・・ソウザ一味畑じゃ!
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