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第168話 アルーン村到着

カーンに6日間、花ノ採取の仕事の依頼をしてわし等はアジトを去った。


リューゴス、ピチュ、レイクの3人は

わし、ジョコ、マブシと別行動で村に戻ってもらい、食料を持って来てもらった。

場所は、わしがカーンとタイマンで話をしておる時にジョコとマブシが

森の出口まで走り、食料を積み戻って来た3人と合流して

盗賊のアジトまで来たという段取りじゃ・・・


ややこしいから理解せんで良いぞ!


ゲタンに状況を説明して、カーンのアジトに約束の6日分の食料を運んでもらう

予定じゃ。一応、製作長のイカリにも、ある道具を頼んである。

それはもちろん、あの花を化けさせるのに必要な道具なのじゃが・・・・


もう察しの良い人ならわかるとおもうのじゃが、

まだ話のメイン、アルーン村に行ってないからのう。

帰りで答え合わせじゃ!


っていうか、もうアルーン村に行かなくてもよいのじゃ・・・

行く目的も薄れてきてしまったのじゃ。


まさかの一大イベントが、ここで始まると思っていなかったじゃ。

このカーンのイベント終わってからで良くない?

とも思い始めておるのじゃが・・・


駄目なのじゃ・・・

とりあえずわしは、もう出そうなものを・・いや、

5割出ているものを引っ込め、歯を食いしばって引っ込め、

依頼の村に戻ったのじゃ。


オムラのいる村なのじゃ。

族長に事情を説明し、とりあえずわし預かりになった事を話し、

6日間は襲われるような事はないと思うと告げた。


そして話もそこそこに、また6人で、アルーン村に向かって出発しようと

思ったその時・・・・・オムラが顔をだした。

真面目な顔じゃ・・・


わしらの前にひざまづき土下座した。

「すまなかった。馬鹿にしてすまなかった。」

顔をあげ、わしの目を見ながら話す。


「種類豊富な料理どれもおいしかった。今まであんな味食べた事ない。

薬も助かった。今やおれの知っている森ではないんだな。」

そう言ったオムラに、マブシはカバを降りてひざまづき声をかける。


「お前のイヤミなところも全然昔と変わってなかったぞ。」

「うるせーお前のマヌケな所も変わってなかったぞ!。」

2人で見合って笑い出す・・・・


あっとほーむや・・・てれびでみたことある、いいはなしや~~~


わしは目の前にふたりがいるにも関わらず、乗っているダチョウを走らせ

ひざまづいた2人の上に乗り上げる。

アンド、クイックターン。2度乗り上げる。


2人してなぜ?という顔をする。

わしはアットホームな笑いは嫌いなのじゃ!


また近々会おうと約束をし、やっと村を出てアルーン村へとむかう。


1日カーン達との話し合いで遅れたから、あと3日か・・・

3日も野宿は嫌じゃから、必殺寄生虫作戦発動!と思ったのじゃが、

全然たかる相手がいなくて、結局野宿じゃ・・・


まあ、みんなと和気あいあいで道中楽しかったのじゃ。


そんなこんなで6日目の午前中に目的地アルーン村に到着したのじゃ。


※※※※


いま、わしらはめっちゃ見られておる。

表通りを歩いているだけでめっちゃ見られておる。

しかも・・・・・

汚らしい物を見るような目じゃ・・・

子どもからお年寄りまで老若男女じゃ!


あからさまにしかめっ面で見てきよる。

そんな顔するなら見なければよいのに・・・・。


このアルーン村はなかなか、大きい村のようじゃ。だいたい300~500人、

へたすると600人ぐらいいるのではないか?というぐらいの賑やかさなのじゃ。


前に立ち寄った村もそうなのじゃが、家は森とは違いほとんど石の家なのじゃ。

奥の方には大きな家もあるが、だいたい1階建てのこじんまりした家が多い。


今、わしらが歩いているのは市場のように、広い道の両幅にずら~~っと

並んで商いをしている。市場のような感じじゃな。


顔、体型、肌の色などほとんど変わりがない。

よくわからないが同一種族だと思う。

ではなぜ、わしらの事を森の民とひと目見てわかるのか?

それは・・・・服じゃ。


彼らはみな、大きな布一枚をまず腰で巻いて、

あまった布を後ろから前に斜め掛けをしている。

まるでインドのサリーのような感じじゃ。

それに引き換え、わしらは貫頭衣という、ただ布に穴を開けて通しているだけの

ような着物じゃ。彼らからしたどこの田舎もンだ!という事なのじゃろう。

こんなに白いのに!

白さが倍増しておるのにその良さがわからんとは・・・・


まあよいわ、わしは中身で勝負じゃ!

どうしようかのう、このままこの村の族長を探すか、

ちょっとその辺りをブラブラしようと思っていたら、


何やら前の方の露天で騒がしい。

覗いてみると・・・・


あ~~~はいはい、あれじゃ!定番のワル共が露天にイチャモンつけてる

まあ、初めてきた村での定番じゃな。

よしスル~~するぞい!


「ジューロー様、良いのですか助けなくても」

やっぱりジョコは言ってきた。


わしはジョコにも分かりやす用に説明してあげた。

「ベタだから嫌じゃ!」

「ベタ?とは・・・」


全然通じん・・しょうがないのでもう少し分かりやすくと思ったら・・

ビービー

《コノイチ二 ソノ イシヲ》

いきなりアイが話しかけてきた。


何かわからんけど、この拳大の石を投げろと。

よくわからんが、思いっきり指示された方向へ投げつける。

カーン、キン、コン、ドゴッ、バサ


・・・その石がおもしろい用にはじきまくって、目の前のワル共の

リーダー格の男に当たって倒れた。

取り巻き達は「敵襲!敵襲だ~~~~」と騒ぐ・・・

これまたベタな展開を・・・・・

ちょっと!アイ、アイさん・・・・


《アー、スッキリシタ》

アイさん意外に人間くさいのね・・・・

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