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第141話 ドッキリ

ラ・メーンが気絶した後、宿主であるアゴスから意識が消えたのを確認して

重力無限グラビティメビウス”を解除し、

気絶しているマッチョ2人とアゴスを縛って置きっぱなしにし、

すぐにジョコの手当をしに行ったゲタンのもとへ走る。


全速力で村の中心地に向かって走ると、

森の民が大勢集まっている場所が目についた。

皆下を向いて肩を落としておる・・・


まっまさか・・・


すぐに走りより、人ごみの中心にかき分けて近づく・・・・

するとその中心には・・・・


1人の横たわった男が顔に布をかけられておる・・・・

うそじゃろ・・・


わしは全身の力が抜けてその場にひざまづく。

わしのせいじゃ。

わしが狙われておったのに、

わしの代わりに戦い、

わしの代わり刺され、

わしのせいで将来のある若者を死なせてしまったのじゃ・・・


しばらく何も考えらず、ひざまづいたままうなだれた。

頭が真っ白になってしもうた。


どれだけ時間が経ったのか、

最後に顔を見ようと顔にかけられている布を無造作に取る

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ゲタンじゃ。



トゥットゥル~~~~~!!!!

「ドッキリ大成功!」

ゲタンが看板を持っておどける。


「びっくりした?ねえびっくりしたの?」

ゲタンがはしゃぐ。


「だいたい、ジョコとわしとじゃ体格違いすぎるだろ。」


「いや~~3秒でバレると思ったのですが、全然気づかなかったですね~。」


「まさかのゲタン族長1人勝ちですね~~」


「だから言っただろ、ジューローは以外にピュアなんだぞ!」


がははははははは~~~~~~~~~~と

森の民全員で大爆笑じゃ。

大盛り上がりじゃ!


プチーーーーーン

重力無限グラビティメビウス

ジューローは静かに唱えた。


べたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今まで笑っていた全員が地べたに一斉にはいつくばる


這いつくばる森の民を見下ろしながらジューローはつぶやく

「・・・・・・・死ね」


「うそーーーーーーーーーーーーーー」


めりめりめりめり・・・地面にめりこむ・・・・


 ※※※※


「お前は本当にシャレのわからん奴だな。」

ゲタンが悪びれずに言う。


「アホか!限度があるわ。やって良い事と悪い事の

だんぜんに悪い事の方じゃ!」


ふざけすぎるじゃろ。こっちは本当に心配しておるのに・・・

まったく、昔のとんねる○の番組で木○憲武追悼番組として1時間放送して

苦情が殺到した時以来の悪ふざけじゃ。


「それで、ジョコはどうじゃ?大丈夫だったのか?」


「ああ、とりあえず応急処置はした。その後すぐに治療できるように

ヌル族にダチョウを使って送ったよ。」


「そうか、一人乗りのダチョウに・・誰かにおんぶして2人で乗ったのか?」


「いや、ダチョウにくくりつけて、ジョコ1人で」


「ひどっ、病人相手にひどっ!」


「大丈夫だ、あいつも立派な森の男だ。こんなこと屁でもないだろう。」

ゲタン遠い目でカッコイイ事いった風だな・・・


プッー

わしがどこからか取り出した吹き矢でゲタンの足に矢を刺す。


「いたたたたたーーーーー」

と言いながら部屋中を転げ回る。

ゴロンゴロン転げ回る。


おい、ゲタンよ。立派な森の男はどこいった。


「いや、チクはダメなのよおれ。チクっわ。」

何をかわいいこといっておるのじゃ。


そしてわしはマジメにゲタンと向き合い話し出す

「ゲタン、お主に謝らんといかん。

どうやら、あのラ・メーンの奴はわしを狙っておるみたいなのじゃ。

そのせいで、今回のように関係のない森の民に害が及ぶのを本当に心苦しく思う。

わしのせいでと思うと・・・」


「・・・・・・・・・」

ゲタンは何も言わず腕組みをしてわしを見据える。


「だが、わしは森が好きじゃ。森の民が好きじゃ。

だからこの先いつまでも、まだまだ後100年は生きるつもりじゃけど

その時が来るまで、例えラ・メーンに襲われて森の民が傷つこうが、

いや、死んでしまう事があるかもしれん。

それでもわしは、ゲタンの足にすがりついてでもこの村を離れん!

離れんぞ~~~~~~~~~。」


「おい、ジジイ。そこはわしのせいで森の民が死ぬのが

忍びないので村から出て行くという流れなんじゃないのか?」


「嫌じゃ!ひとりぼっちは寂しいのじゃ・・・。

こんなに慕われて、ちやほやされて人気者なのに・・・」


「だれが人気者でちやほやだ!ジジイのくせに自己評価高いな。」


「まあ、わしはこれから誰一人として傷つけさせるつもりも、

死なせるつもりもないがの。」

わしはゲタンを見ていい顔で笑う。


「うっとおしいわ、ジジイ。わしら森の民が自分に降り掛かる、

いや、仲間に降り掛かる火の粉ぐらいすぐに振り払っえない

か弱い部族だと思っているのか?

なめんなよ。」


と、お互い顔を見合わせ笑いだす。


「これからも迷惑をかけると思う。じゃが、あのラ・メーンは

いつかわしの手で決着を付けたいと思う。

これからもわしを、この村のマスコット的なキャラクターとして扱ってくれ、

よろしく頼むぞ、ゲタン。」


「・・・マスコットだけは断る!

それ以外の事で、これからも森の民のために力を貸してくれ。

・・・・マスコットだけは断る!」


大事な事なので2回言われました。

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