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第136話 アイ誕生

ネル族の集落から歩いて100分、ヌル族の集落から歩いて60分

今、わしは新しい村の建設現場に来ております。


あんまり村建設の描写をいれておらんから毎日遊んでいるように

みえるじゃろうが、ちゃんとコツコツ仕事はしておるんじゃよ、わし。


実は今日はちょっと浮かれてネル族からスキップで来ちゃいました。

集落から歩いて100分、スキップで30分じゃ!

何でスキップが3倍の早さやねん!なんていうツッコミも気にしません。


なぜなら・・・・・・・

とうとうわしの家が出来たのじゃ~~~~~!わーいわーい。

昨日現場責任者のジョコから連絡をもらって、喜びいさんできたのじゃ。


なんども現場には足を運んではいたのじゃが、あえて一人びっくりするために

今までわざと、この現場は見ないようにしてきたのじゃ。

だからすんごい楽しみなのじゃ。


とうとう、ご対面~~~~~。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

えっ確かにわしは木の上に家を建てたいと言ったのじゃが、

見た目が・・・・・


鬼太郎ハウスじゃな。まぎれもなく。寸分違いもなく・・・・


ちっが~~~~う。わしの想像と全然違う。

だってこの鬼太郎ハウス絶対に1部屋しかないでしょ。しかも4帖くらいの。

めっちゃ狭小住宅物件じゃん。


わしの希望は最低2LDKで寝室は広め!っていう要望だったのじゃ。

顔を反らしておるジョコをキッと睨む。


顔を反らし続けてきたジョコも諦めたのか

言い訳を始めた。

「そもそも、木の上の家というのは私たち森の民にとっても

初めてのオーダーだったので、どうやって作ったらよいかさっぱりで・・・。

それでも細かい作業が嫌いな大雑把な奴を集めて8時間不眠不休で

頑張ったのですよ。」


「いや、8時間不眠不休って寝なくて全然大丈夫だよね。

むしろ残業全くなくて健全。

あと、細かい作業び嫌いな大雑把な奴ってそれが原因じゃね?

鬼太郎ハウスになったのは。」


「えええ、そ、そうだったのか・・・・気づかなかった・・・。」

落ち込むジョコを見て、わしは・・・・

ピュアじゃなコイツ、底抜けのピュアじゃなと思った。


「まあ、とにかく外見はボロいですが、一度建物の中にお入りください」

とわしにすすめるジョコ。


すると・・・・・・・・・・・・・


《ハイルナ、キケン》


わしはまわりを見渡すがだれもおらん。

声が聞こえた気がする。

前もあったのう、こういうの。

リイナの念話みたいに聞こえた。

とはいえリイナはこの場にはおらんのだけど・・・


「どうしました?ジューロー殿、さっ早く」

ジョコがわしの手を引き階段を昇ろうとするが・・


《キケン、クズレル》

「だれじゃ!何を言っておる!」


わしをいぶかしながら、先に鬼太郎ハウスに入ったジョコが

下にいるわしに早く上がってこいと手招きする。


すると・・・・・・・

スゴイ音をたてて鬼太郎ハウスが木の上から崩れだした。


ドドドドドドドドドガランガランベシャーーーーーカランカラン


先ほどまで木の上で形つくられていた家が、

豪快な音をたてて、今では跡形もなく崩れさっていた。


呆然とその崩れた家の残骸を眺めておったら

残骸の中からジョコがすっくと立ち上がって埃をはらい

何事もなかったかのように

「ジューロー殿大丈夫でしたか?」と声をかけた。


「丈夫いね、キミ」とツッコンでおいた。


《ユガミ、ヒズミカクニン、ケイコクシタ》


「お前はだれだ」


《ワタシハアナタ、アナタノノウリョク》


なに?どういうことじゃ。

この声は・・・ソフト○ンクのペッパ○ーくんのような電子音に聞こえるな・・・


「何でそんなしゃべり方なのじゃ。どこから話しかけておるのじゃ」


《ワタシハ・・・・》


ずーーっとカタコトの単語単語で聞き取りずらくて長いので

このまま続けると大変なことになるのでわしが聞いたことを要約するのじゃ。


詳しく聞くとこうじゃった。


この話しかけてくる声の主は・・・・

レベルアップした「検索&解説能力」の能力らしい。

ミチとミカには、ただテヘペロのポーズがなくなるだけとしか聞いて

いなかったのだが、

AI(人工知能)的な能力に目覚め、主人の危機に声を出したみたいだ。


だが、まだまだ不完全なので、全部カタカナで、

カタコトでしかしゃべれないとの事。

それにしゃべれる時間制限もあるらしい。

常にわしに話しかけられるわけではないという。


まあ、これからもわしがレベルアップすればスーパーコンピューター並みの

知能を手にいれれるかもしれんのう・・・・・わしが乗っ取られそうじゃ。


という心配を聞いてみたら、それはまずない、とのこと。

ジューロー自身に寄生しているわけだし。

脳の低下は自分自身の低下につながるので、

例え体を乗っ取ったとしても自分に利は少ないそうだ。


最後にそのままでは呼びつらいので名前を付けようということになったが

わしの「ペッパ○くん」案は却下され、


AIの“エーアイ”が良いとなったのじゃが、

もっと呼びやすく短めで“アイ”でいこうと

いうことになったのじゃ。

本当はベタベタで嫌なのじゃが、呼びやすい。



あっ最後にまた1人でしゃべってるとボケ老人だと勘違いされるから

頭の中で会話することにしてもらった。


ふう、これで障害はクリアじゃ!

「これからよろしくな“アイ”」


「・・・・・・・・・何先ほどから、わけのわからない独り言、

言ってるのですかジューロー様」


思いっきり口に出して言っておったのじゃ。

ジョコに指摘された。


《ワロスwwww》

誰のせいじゃ!誰の・・・・

あっわしじゃった。


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