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第130話 ミチとミカレディオ

ジャッジャジャララランララーン♪ランララン♪


「「こんばんわーーーーー」」


「さ、今日も始まりましたミチとミカがお送りするラジオ

“今夜はかせナイト”」

「死にそうじゃない! 逝かせナイトより、死なせナイトの方が

いいんんじゃない」


・・・・・・・・「「はいっ」」


「いつもの前フリOK。」

「大分こなれてきましたよ私も、ミチさん。」


「そんな事より今日はビッグなゲストが来ておりますよ~ミカさん。」

「え~~誰なんだろう。ドキドキする~~~ミチ。」


「と、言いながらミカさんのお隣にゲストさんは座っておりますけどね。」

「何で言っちゃうのミチ、ラジオだから言わなければ分かんないのに。」

キャッキャウフフッフ


【おい!何、この茶番?】


「それでは紹介します。なんやかんや言っても今日で2回目の登場になります。

惑星ドリスからお越しのヌルネル地方ご出身で森の民代表として

素裸で来ていただきました“森の種馬ことジューロー”さんです!」


パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ


【だれが、種馬だ! 転移してから1回もしてないわ。】


パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ


【何でまた素裸やねん。いつもやないか俺。露出狂か!】


パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ


【いつまで拍手してんねん。長いわ。】


「はい、ありがとうございました。今日のゲストはジューロー様でした」


【短っっ!呼ばれてきたのに、帰るの早っっっ。】


「なかなかいいツッコミだったわ、ジューロー」

【誰が聞いてるんだ、こんなラジオ。おまえら2人だけだったんじゃないの?】


「結構私たちのラジオ評判いいのよ。dtfp@poi¥^-0だったりnm,./_@po

あたりなんかでは。」


何言ってるか聞き取れなかったけど・・・まあいいか。

まだ2回目だが、相変わらずだなこの空間は。


壁も床も全面真っ白で無味乾燥な、小学校の体育館ぐらいの広さの部屋なのだ。


そこにちょこんと座るツインテール女子2人。


赤い髪のツインテールが印象のボケ担当のミチ。

緑の髪のツインテールが印象のツッコミ担当のミカ。

二人ともスレンダーだ。


そしておれは・・何か熊のヌイグルミみたいな中に入れられている。

動けるは動けるけど・・・何これ?


「ああ、前回は肉体がほろんだ後だったから大丈夫だったけど、

今はまだ肉体と精神が繋がっているから、何かの入れ物に入れておかないと

保っていられないの。あんまり離れ過ぎても死んじゃうけどね。」


まあ、ヌイグルミだけど動けるからいいけどね。


「ちなみにそのヌイグルミ、ある星で邪気に当てられて、魔落ちしちゃった熊で

全国津々浦々散々殺しまくっちゃってどうしようもないから剥製にしちゃった

という代物なの。」


【恐いわ!わしただの種馬のジジイなのに、恐いわ!】


「それで早速だけど何を聞きたいの?私たちに」


【ああ、実は最近夜に夢遊病の用に歩き回ってしまうみたいなんじゃ。

変な病気じゃないかな~と思って。調べてくんない?パパっと】


「「・・・・・・・・・・・」」

ミチとミカはお互い顔を見合わせて押し黙る。


【何?何?どうしたの?もしかして癌系?癌なの?わし】


病院で検査を受けた後、検査結果を知らされずに

次来る時は家族と一緒に来てくださいね。と言われた時のような雰囲気じゃ。


検査結果大丈夫なら、その場で軽~~~く「大丈夫ですね」

って言ってくれるのに・・・

嘘でも言って欲しいのじゃ、それだけで安心なのじゃ。


【なっ何じゃ、急に黙って・・・マジなの?】


「本当は言うかどうか迷っていたのだけれど・・・ミチ」

ミカがミチに指示をだす。


ミチが水槽のような四角い白い箱をわしの前に差し出す。

すると霧が晴れたように白かった箱の中から球体が浮かび上がる。


そのある地点にミチが空中で印を描くと、

一部分がクローズアップされ空中に映像が映し出されていく。


次第にくっきりと映し出されて行く映像とは・・・・


ちょっとした暗がりの真ん中に動物らしきものが・・・


【・・・パンダ?】


そのパンダらしき動物が近くの羊に襲いかかる。

噛み付いたパンダは羊を捕まえて離さない。

その後はパンダが羊を食す場面を延々と見る・・・


【・・・何これ?】


「見た?実はパンダは肉食なのよ!」

ミチが知らなかったでしょう?と言いださんばかりのふんぞり返って説明する。


「パンダっていえば笹を食べているイメージがあるのだけれども、

実は仕方なく笹を食べてるのよ。」


【・・・・・・・・・・・】


「それで、みてこの写真。パンダの目のまわりの黒い模様を白色に

加工した写真なんだけど、これがパンダの真の目よ。」


【恐っ!パンダの真の目恐っっ!目の周りの黒大事!

これがパンダの愛らしさの秘密って、

どうでもいいわ!パンダの話は・・・】


ミチが驚いた顔をしてこっちをみる。


【なに、そのビックリした顔?以外って顔。

わしの夢遊病の話じゃなかった?わしの質問。それまくりじゃん。】


「ああっそっちの話?最初に言ってくれないと」


【最初から言ってるよ、わし。言ったよね?

なに、そのわしが悪いみたいな言い方。】


「はいはい、それじゃあこっち見て。」

無造作に奥から取り出した白い箱をわしの目の前に放り投げる。


【雑! 扱い雑!】

ツッコミ疲れたわしを余所に、ミチがまた印を空中に描く。

するとそこには・・・・・







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