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第125話 森の恵進展

さっそくもらった魚醤と交易で分けてもらった貴重な砂糖で味付けした獣肉|(豚のような肉)

を炒めてみんなに食わせてやった。


「・・・・・うまい!」

「うまいぞおおおおおおおおおお~~~!」

「甘い、しょっぱい、甘い、しょっぱいって感じで肉うまい!」

「まさにお肉の宝石箱や~~~」


いや、最後のコメントは違うと思う。


みなそれぞれ好感触みたいでよかった。

わしも食べたが、日本で食べてた味と全然違うのじゃが

それでも久しぶりに食べた日本食っぽいもので大満足だった。

だいたい今までは、ほとんど塩だけの味付けだったから余計に嬉しかった。



こちらに来て不思議だったのは森の民達が魚を食べないことじゃった。

ビーク達は海の近くに住んでおるのに、海に行った時も誰も食べてなかったしのう。

その時になぜだか聞いてみたら、「気持ち悪い」からだそうじゃ。


何で?とも思ったが、わしも海で見て納得。

何か地球でいう深海魚みたいなのがこちらのフォーマルなのじゃ。

間違えた、礼服でどうする。


ノーマルなのじゃ!

確かにこれを食べるのは勇気がいる。


地球で普段から魚を食べておるわしも、ちょっと食べる勇気がなかったからのう。

ましてや、森の民ならなおさら・・・・。

やっぱり見た目っていうのは大事だね。


しかしこの魚醤はその魚から作れる事がわかったのじゃから、

塩じいに頼んで魚醤製作部門を立ち上げて貰おうかのう。

直接食べるわけではないから大丈夫じゃろう。


善は急げで早速わしが、海にまで行ってもいいのじゃが

わしがビークの所に行くと、また話数がかさばるので、

マブシあたりを使いパシリとして魚醤の作り方を書いた紙を渡して

指示を出すかいのう。

でもマブシは帰ってこなさそうだからな~~遊んで。

やっぱりリューゴスに任すか!


「・・・いやだ・・・行きたくない」


マブシに走らせました。


  ※※※※


「仙人様にあいさつ!」

「「「「てへぺろ~~~」」」」


久しぶりのジジイ親衛隊と合流じゃ。子ども達20人ぐらいに集まってもらった。

子ども達も最近は午前中は勉強で昼からは薬草採取などをしたり

最近は結構忙しいのじゃが、集まってもらったのじゃ。


「みんな忙しい中集まってくれてありがとう!

今日新たに称号を与えるものがいるので紹介しよう。

さっ、壇上にあがりなさい。」

7歳くらいの小さい可愛らしい女の子が前へ出る。


「この娘は素晴らしい働きをした。

よって仙人直伝称号は“シュガー”じゃ!」


おお~~~っとどよめきが子ども達からあがる。


そのどよめきがおさまらないうちに、声をあげる!

「さらに!さらに称号の進化系を与える!

進化称号“スイート”じゃ!」


おおおおおおおお~と地響きのような歓声が上がった。

女の子もちょっと誇らしそうに胸を張った。


隣をふとみると、総隊長のレイクが悔しそうだ。

いや、レイクの称号“コシギンチャク”は

進化しても“スネ夫”だからそんなに羨ましくないぞ。

と心で思う。


実はこの娘の素晴らしい働きというのはなんと!

砂糖を見つけてくれたのじゃ。


正確には木から出る蜜のようなものを棒でつついて舐めたら甘かったみたいで、

それが子ども達にまたたくまに“甘い蜜のでる木”が広まって、わしの耳に入り、


その木を調べてみたら・・・・なんと「サトウカエデ」に近い木だということが

分かり早速、てへぺろ部隊で樹液を集め、煮詰めて、煮詰めて固形になるまで

煮詰めたら、メープルシュガーみたいになったのじゃ。


すごい。交易ではまあまあ貴重な部類の砂糖が自製できるとなれば大助かりじゃ。

今では薬草班、砂糖班に別れて採取してもらっているのじゃ。


もちろん、採取の後の工程は女衆で担当者を専任して製作してもらっておる。


もう1つ驚きがこのメープルシュガーだけじゃなく、

ヤシの実のようなジュースからも砂糖が取れることがわかったのじゃ。


ヤシの実の白く濁ったジュースが甘いので煮詰めたらドロッとしたシロップになったのじゃ。

さらにそれを煮詰めると砂糖に!ココナッツシュガーじゃなこれは。


教訓/とりあえず煮詰めてみよう!煮詰めれば何とかなる(笑)


という事で森の民も砂糖を大量に製作する手筈てはずが整った。


何か急に充実しだしたな・・・そういう時期だったのか。

もちろんわしなんかいなくても、長い年月をかければ、どんどんそう言った知識が

蓄積されていくのじゃろうが・・

そんな面倒くさいことしなくても、わしの“検索&翻訳”機能があれば一発じゃもんな・・・


あんまりやりすぎると困るから、

こんどは森の民に体をはってもらうか・・・・


毒キノコロシアンルーレット的な・・

悪い事したらシビレるキノコロシアンルーレット的な罰で。


しかし毒の知識が広まると危ないよね・・・わし狙われそうで恐い。


よし、いっその事、毎日皆の食事にすこ~~~し、ほんのすこ~~しの

毒を混ぜて耐性を養っていこうか。

いつの間にか毒が効かない最強民族!が誕生みたいな。


永年接種し続けて、体中の体液が毒になってしまっていた!みたいな。


かっこいいけど、なんか体液ていうのが汚いかな。

鼻水、ヨダレ、涙、汗、おしっこ、ピーなんかも。


よし!とりあえず今晩の飯からやってみよう!

わしは決意をしてほんのすこ~~しの毒キノコを入れてみました。


・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・・

みんな食中毒になりました・・・てへっ。


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